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全10チームで行われている今季の静岡県フットサル1部リーグはシーズンの折り返し点、第5節を迎えた。
会場は清水総合運動場体育館。
第4節まで全勝で首位に立つセレゾン浜松フットサルクラブに続き、1引き分けこそあるものの無敗で追走するObra-Prima(オブラ)。
同じ週の月曜日に終わったばかりの全日本フットサル選手権(PUMAカップ)中部地域予選では東海リーグ勢を押しのけ、見事、優勝で県大会進出を決めたばかりだ。
そのオブラにとっては活動拠点である清水区内で行われる唯一の県1部リーグ、PUMAカップ予選同様に地元サポーターの前で最高のゲームを披露したいところだが、この日は友人の結婚式出席などの理由で主力メンバーを多く欠く布陣で臨まなければならなかった。
対戦相手はIKAI FUTSAL(イカイ)。
主力を欠くオブラとは対照的に、この試合からイカイにはタイ代表経験を持つ選手など、新たに加入した4名の新戦力が出場可能となる。
「新戦力」とはいうものの、内2名は正確には「復帰」を果たした選手だ。一人はタイから帰国したGK(1)落合弘則、もう一人はFリーグ出場の経験もあるFP(20)ベッチーニョ(登録名はロベルト・ボルシェイデ)、いずれもイカイのメンバーとして2009年度のPUMAカップでは東海大会へ進出した実績を持つ。(関連記事:http://www.fut-de-shizuoka.com/FS_WEBLOG/?p=2888)
そして残る二人が今節最も注目されるタイからの移籍選手、FP(3)プレーン(登録名はナティ・ジーポン)とFP(4)ベンズ(登録名はフォンテプ・ソナミット)だ。
前節までリーグ戦では下位に低迷するイカイだが、リーグ戦後半での巻き返し、さらには11月に予定されているPUMAカップ東部予選へ向け立て直しの材料はすべて揃ったと言えるだろう。
この日行われた全5試合の中から注目度が高かったこの対戦をピックアップレポートとして掲載させていただくこととした。
+++++++ ◆Pick Up Report◆ +++++++++++++++++++++++++++
9:30、イカイのキックオフで定刻通り開始されたゲームは、タイからの注目選手二人が揃って先発としてピッチに立った。
攻守のキーマン、西谷を欠くオブラはディフェンスでの無理な仕掛けをせず、自陣でしっかりと陣形を保ちながら対応する。
「まずは全員が守備の意識を高く持つ。守りの中でチャンスを見つけ、ボールを奪いカウンターに繋げるプランだった。」と試合後、オブラのキャプテン加藤が話すように、試合序盤はイカイのボール回しに我慢の時間が続いた。
だが、最初のゴールはイカイが奪う。
前半5分、マイボールを失ったオブラは「攻」から「守」への切り替えがわずかに遅れ、イカイのキャプテン谷口に右サイドのドリブル突破を許してしまう。右45度付近、タッチライン際から谷口がそのまま思い切りよくシュートを放つとボールはゴレイロの脇を抜けゴールネットを揺らした。
あっけない1点ではあったが、先制ゴールの後もテンポ良くボール回しの続くイカイの攻めに「今日はイカイの日か?」との思いも頭をよぎる。
逆を言えば、オブラの攻めに迫力が欠けていたとも言えるだろう。ボールを奪った後も積極的なシュートを打つことなく、なんとなくボールを失う展開だった。西谷、大宅の不在の影響か、いつものような厚みのある攻撃は影を潜めていたのは間違いなかった。
それでも前半は0-1の最少失点で終了。オブラにとっては後半に試合の流れを取り戻せるスコアだけにハーフタイムの選手の表情にも暗さはなかった。
ところが後半が始まった直後、自チームのキックオフボールを簡単に失い、その流れのまま新加入のベンズに追加点を奪われてしまう。
谷口から須田を経由したくさびのボールを、ベンズが足元の上手さを発揮して奪ったゴールだった。
後半立ち上がりで2-0とリードを広げたイカイ。勢いのあるチームならここからさらに試合をわが手に引き込むことが出来るのだろう。
ところが今季、ここまで最下位に低迷する弱さが露呈、攻撃面での修正をしてきたオブラの積極さに、自陣ゴール前に押し込まれる時間が多くなる。
予期せぬ失点を喫したオブラだったが「ハーフタイムでは、積極的なアラの仕掛け、そして何よりシュートの意識を強く持とうと話をしました。」とのキャプテン加藤の言葉通り、攻めの姿勢にシフトしたオブラの攻撃がイカイの攻守を上回る時間帯を作りだした。
後半9分に大西がペナルティースポット付近、ゴールほぼ正面から蹴り込み1-2と反撃のゴールを奪うと、同11分にはゴール前の混戦から加藤がゴレイロのポジションを見極めたうえでゴール左隅へ狙い通り流し込みあっという間に試合を振り出しに戻した。
勢いそのままに、さらに前がかりとなるオブラだったが、同点からわずか1分後、イカイ陣内でのパスミスからカウンターを受けイカイのキャプテン谷口にこの日2点目を奪われ2-3と再び劣勢に立たされた。
その後スコアは動かず、一進一退の攻防が続く。そして試合時間残り40秒。
オブラのレフティー大倉が左サイドでボールを受ける。ゴールまで比較的距離がある位置ではあったが、大倉はここから自慢の左足を思い切り振りぬいた。
このシュートがゴール右上の「ここしかない!」空間を射抜き3-3。その後の残り数十秒のプレー時間にもオブラの攻めの意識は継続し「あわやブザービートか!?」と思わせるヘディングシュートをイカイの落合がキャッチして試合終了。
主力不在のオブラにとっては、今季のリーグ制覇へ向けシーズンを継続するために必要な勝ち点1を確保した貴重な引き分けだと言えるだろう。
終了間際の豪快な同点シュートを決めた大倉は「3失点目は自分のパスミスからだったので何とか取り返したかった。普段の練習からあたっていたので点を取ることが出来る予感はありました。あの場面、相手の足が止まり寄せが甘かったし、左利きの僕にとってはコースも開いていましたからね。狙い通りのシュートが打てました。」と試合後振り返った。
また、キャプテンの加藤は「今日は試合に来られない選手がいましたが、イカイの新戦力や0-2のビハインドでも焦りや怖さは感じなかった。公式戦でしばらく負けていないですし、PUMAカップ予選での強豪との対戦経験、予選大会優勝と言う結果も選手全員、大きな自信になっています。東海リーグ昇格へ向けてもそうですし、PUMAカップの県大会でも1試合1試合の積み重ねが大切。どちらも東海へ進みたいです。」と今季の終盤へ向けた目標を掲げた。
一方のイカイ。
第5節にして今季2度目の引き分けだが、それ以外はすべて1点差とはいえ3敗、いまだ片目すら開かない厳しい状況となった。
戦力的にはこの試合で今季初出場となった4選手以外にも、この日2ゴールのベテラン谷口、東海林や須田などFリーグの浦安や花巻でハイレベルなフットサルを経験済みの選手もいる。多少のメンバーの入れ替わりはあるものの、毎年、それなりの補強を行えるチーム環境を羨む声も多い。企業のサポートがあるチームだけに、練習時間の確保や練習参加の人数も他のチームのそれとは比べ物にならないほど恵まれているはずだ。
県リーグレベルでは「電撃的!」とも言える4選手の加入の経緯などを含め、試合後にイカイの境監督、復帰を果たした落合選手、そしてキャプテンの谷口選手にお話を伺ったので短くご紹介し、レポートの締めとしたい。
▼境大輔監督
◇お疲れ様でした。(と声をかけ、何も問いかけていない時点で)
・・・とにかく監督の責任です。自分の戦術チョイスのミスで勝ちを逃がしてしまった。
◇今日の試合についてですか?
・・・これまでの試合でもそうだったのですが、自分の理想の戦術にこだわりすぎてしまったのかもしれません。自分の中では「県リーグで勝つだけのチーム作り。」では納得できない部分があります。
◇上を目指しているからこその取りこぼしだと?
・・・チームの目標がFリーグだとかと言うことではないのですが、東海地域でしっかりと戦えるチームに仕上げて行きたいという気持ちがあります。今日のゲームでもチームディフェンスの戦術は練習で積み上げてきたものがあったのですが、個人戦術の部分で未熟さが出てしまったと思います。プレスの掛け方やカウンターへの対応で出場経験の浅い選手にミスが出てしまった。一人ひとりの身につけている個人戦術を見極めた試合の進め方を指示出来なかったことは自分のミスだと思います。
◇新加入選手については?
・・・まず、ベッチーニョについては試合だけの合流になってしまいました。落合もまだ十分な練習が出来ていません。ただ、タイ人の二人は来日してからの約2週間、ほぼ毎日練習が出来ています。
◇3番のナティ・ジーポン選手は代表歴もあると聞いていますが?
・・・はい。昨年のワールドカップでもプレーしているそうです。以前はブラジル人の「個」を中心としたチーム作りをした時期がありました。しかし、(タイ人の)彼らが加入したことで、より「組織」を意識したチーム作りが必要になると思います。だからこそ、選手一人ひとりの個人戦術の部分での成長が必要だと考えます。特に若い選手には、タイ代表選手などとのコンビネーションの中で経験値を高め大きな成長を期待したいです。
◇県内の他のチームからの羨む声も大きいと思いますが?
・・・そうですね、「またか!」なんて言われてますね。周りの声はともかく、自分たちが間違いなく良い環境でフットサルが出来ていることを忘れてはいけないと思います。「話題になるだけのチーム。」ではなく、応援していただいている会社やチームのサポーターのためにも残されたリーグ戦や、全日本選手権での結果を求めたいと思います。
▼落合弘則選手
・・・実は家の事情で日本に帰国することは決めていたんです。そんな時に谷口選手から「誰か良い選手いない?連れて来れないの?」と話があったんです。正直、自分の在籍していたチーム(PRACHIN FUTSAL CLUB/タイ)には「日本に行きたい!」と思っている選手はたくさんいたんです。チームとも話をしたのですが、「しっかりと日本へ送り出せる選手。」と言うことで今回の二人を紹介した、と言う訳です。
3番のプレーンはバランスの取れる選手で、シュート力もあります。
4番のベンズは若い選手でサイドを突破するスピードが持ち味です。ボール扱いもうまくシュートのタイミングも良い選手です。
今日の試合ですが、(帰国してから)いろいろあってあまり練習もできなかったこともあり、良いプレーができませんでした。
とにかくコンディションが悪かった。本来の自分のプレーが出来るよう調整していきたいと思います。
▼谷口譲二キャプテン
・・・今回の(タイからの)選手加入については、会社はもちろん彼らが在籍していたチームや国際移籍の諸手続きなどでアドバイスをいただいた連盟のみなさんやサッカー協会の方々に感謝したいと思います。試合を行うことだけがチーム運営でないことを改めて実感しました。
以前は主にブラジルからの選手でチーム作りをしていた時期もありました。チームとしては、助っ人だけで勝とうと言うことではなく、日本人選手に良い経験を積んでもらうことも考えています。特に若い選手にはブラジル人選手たちから「勝ちきるメンタル」を感じ取って欲しいと思っていました。
今回、スタイルは違いますがタイからの選手と一緒に戦うことになり、若い選手を含めチームはさらに良い経験を積めると思います。
(今日も含めてですが)今季ここまでの悪い流れを断ち切り、「負け癖」を打開したいと思います。とにかく「勝ちに勝る経験はない!」と思いますから!
自分もまだまだチームの若手選手には負けずにプレーできる自信があります。リーグ戦の今の順位からしたら、これから対戦する相手はすべて格上ですから、まずは気持ちで負けないように若手選手を引っ張りたいと思います。
今年度の全日本フットサル選手権の第一歩となる県内各支部予選の先陣を切って、去る10月12日に中部地域予選の決勝ラウンドが行われた。
例年行われていた県内5支部での予選から、今年度は中部、中西部、中東部が合同で「中部地域予選」として県大会へ進出するチームを決することとなった。
その数「4チーム」。
日程変更に伴い次の日曜日が決勝ラウンドとなった西部支部、そして11月へずれ込む日程となっている東部支部にも同様に「4枠」が与えられている。
現時点では県大会の組み合わせに関する詳細は決定してはいないが、一つでも上位に入り、より有利なシード順を手にすることが県大会の決勝ラウンド、さらには東海大会へコマを進めるためのアドバンテージになるのではないだろうか。
今回の記事では県大会へ名乗りを上げた4チームを簡単にご紹介させていただくこととした。
■中部地域予選【優勝】:Obra-Prima(静岡市清水区、中東部支部)
県1部リーグでも上位争いを繰り広げているチーム。勢いそのままに、チーム全員が高い意識でこのPUMAカップ中部地域予選へ臨んだ。
決勝ラウンド初戦では同じ支部でしのぎを削ってきたLOCO☆と対戦。先制点を奪われはしたが、落ち着いた試合運びで逆転し、まずは県大会への切符を手に入れた。その後の準決勝では東海1部リーグの強豪、大和撫子/VIORA藤枝に、そして決勝では東海2部リーグ所属のEstrelado/焼津を相手に、どちらも1-0と最少スコアながら勝ち切った。
■中部地域予選【準優勝】:Estrelado/いちまるスポーツヴィラ/焼津フットサル倶楽部(焼津市、中西部支部)
悲願の東海1部リーグ昇格を目指すリーグ戦との日程が接近する厳しいスケジュールの消化を余儀なくされたEstrelado。東海リーグ所属ながら予選ラウンドの免除となるシードを与えられず、予選ラウンド初戦から戦いこの決勝ラウンドへ勝ち上がってきた。それだけに選手全員の疲労やコンディションの面で十分とは言えない状態だったのか、決勝ラウンド初戦から今ひとつのゲーム運びではあった。が、なんとか決勝まで勝ち進んだ。もちろんチームとしての最低限のノルマ「4位以内」は確保した訳で、2004年以来、チーム史上2度目の東海大会を目指し県大会へ臨むことになる。
■中部地域予選【3位】:大和撫子/VIORA藤枝(藤枝市、中西部支部)
一昨年の全日本フットサル選手権では東海大会まで進出した、言わずと知れた強豪チーム。この中部地域予選での目標も「優勝」だったに違いない。予選免除で迎えた決勝ラウンド初戦、相手は4つもカテゴリーが下の中部地域リーグ所属の「CRAYON/静岡球’s倶楽部」だったが、いきなり思わぬ苦戦を強いられた。2-1とかろうじて県大会への切符は手にしたものの、準決勝ではやはり格下チーム相手にスコアレスでの敗退となってしまった。最終的に3位で県大会に臨むことになってはしまったが、2年ぶりの東海大会を視野に入れ東海1部所属チームの意地を見せたいところだ。
■中部地域予選【4位】:F.S.C./PROVA清水フットサルコート(静岡市清水区、中東部支部)
中部地域予選の1次ラウンド終了時点で決定していた決勝ラウンド初戦での対戦相手「XEBRA」。その東海1部所属の強豪チームとの対戦を十分に研究しこの日に備えていたFSCは狙い通り先取点を奪う。一旦は同点そして逆転と劣勢に立たされたかに思えたが、後半、残り数分からの粘りは見事だった。3-2の再逆転勝利で、この日一番の番狂わせを演じたFSCだったが、続く準決勝では東海2部のEsreladoに0-1と惜敗。その結果を受けての3-4位決定戦では、またしても東海リーグ勢の大和撫子との対戦となった。格上との連戦の疲労もあり0-5とこの日の最大点差ゲームで敗退となってはしまったが、公式戦の場での東海リーグ勢との3連戦で貴重な経験を積み上げたのではないだろうか。
以上が中部地域予選を勝ち上がった4チームの顔ぶれだ。
県大会では中部地域の代表として東海大会への【2枠】を掴み取ることが出来るよう、思い残すことなく実力を発揮してほしいと思う。
▼他支部の予選大会日程
■10月20日(日)西部支部予選決勝ラウンド:浜松アリーナ
■11月3日(日)東部支部予選1次ラウンド:デスポルチ・クラップス
■11月24日(日)東部支部予選決勝ラウンド:富士体育館
▼以降のスケジュール
■11月24日(日)静岡県大会代表者会議:富士体育館
■12月21日(土)静岡県大会予選ラウンド:エコパアリーナ
■12月22日(日)静岡県大会決勝ラウンド:エコパサブアリーナ
■1月11日(土)東海大会準々決勝:エコパアリーナ
■1月12日(日)東海県大会準決勝、決勝:エコパサブアリーナ
■3月7~9日全国大会1次ラウンド:エコパアリーナほか
■3月14~16日全国大会決勝トーナメント:東京/代々木第1体育館
こんな大会のご紹介!
「絶対に負けられない戦い!」ではなくて、「勝ち負けは大きな問題ではない戦い!」
そうです!JFAファミリーフットサルフェスティバルなのです!!
今回ご紹介するのは、藤枝フットサルスタジアムVIORA藤枝で開催された大会の模様です。
屋根なしの2面も含め、全3コートを利用してスケジュールが組まれていたこともあり、運営上の最大の心配事はお天気。
しかし大会当日はそんな心配はまったく無用な快晴!きっと大会参加チームの思いが通じたのでしょう!!
会場を拠点に東海1部リーグへ参戦している大和撫子/VIORA藤枝の選手、スタッフのご協力により順調に会場準備が整い、開会式を迎えます。
で、早速試合!と思いきや、今回の大会に合わせ企画された付帯イベントの第1弾が始まります。
Fリーグ、アグレミーナ浜松所属、剣持貴充選手による「おはよう!ウォームアップ・クリニック」です。
ピッチ1面を広~く使用し、親子でまずはストレッチ。続いて軽いランニングからボールを使ったアップメニュー、そして蹴球の基本「止める蹴る」の練習へ。
クリニックの最後はシュート練習で締めくくりです!
チビッ子たちも今日これから始まるゲームに向けて、良い練習になったのでは!?
さて、ご家族、お友達などと思い切り楽しんだ試合の様子は後ほどまとめてご紹介するとして、お昼の時間を利用して行われたこの日の付帯イベント第2弾、「LUZeSOMBRAプレゼンツ 豊島明・チビッ子フットサルクリニック」について。
豊島さんと言えば、元フットサル日本代表。東海地域とのご縁もあり日本で最初のプロ・フットサルチームとして結成された大洋薬品/BANFF(名古屋オーシャンズの前身チーム)のメンバーとして活躍、その後、Fリーグ開始と同時に湘南ベルマーレで5シーズンをプレー、キャプテンとしても活躍されました。
そして現在は神奈川県1部リーグ「フェニックス横浜」の監督を務めていらっしゃいます。
そのクリニックですが。
下は3歳(?)から少年団などで活動する小学生、もっとハイレベルな中学生に女性も含めた大勢のクリニック参加者を前に豊島さんがお話しされたのが、「クリニックのテーマは頭を使った、常に考えたプレー。」
優しいメニューの中にも、しっかりとテーマに沿ったプレーを要求しながら見事な流れで、そして楽しくクリニックが進みます。
最後に行った、グリッド内での「2 vs 2」のミニゲームでは、最年少参加者の活躍に豊島さんも大興奮!クリニックを見学されていた大勢の方からも歓声と拍手が起こっていました。
豊島さん、楽しいクリニックをありがとうございました。
さてさて、さらにスケジュールは進み、午後の試合から表彰式へと移って行きます。
各賞の発表に続き、本日最後の付帯イベント、プレゼント抽選会が行われました。
LUZeSOMBRAさんからご提供を頂いた数十点のフットサルグッズが次々と当選者に手渡されて盛り上がった締めくくりとなりました。
大会へのご協賛を頂きました「LUZeSOMBRA」さん、多くの品物をありがとうございました。
楽しいクリニックを行っていただいた豊島さん、そして剣持選手、ご苦労様でした。
運営にご協力いただいた、大和撫子とゼブラのみなさん、お疲れ様でした。
みなさんのご協力により、無事、大会を終了することが出来ました。
本当にありがとうございました。
そして何より、参加していただいた多くのチームのみなさんが、怪我もなく最後までこの大会を楽しんでいただいたことを嬉しく思います。
また機会がありましたら、その時もよろしくお願いいたします。
昨日、エコパアリーナ会議室にて行われた静岡県フットサル委員会会議の場において、次年度より実施されることとなっている「フットサルチーム登録制度」についての概要説明が、一般財団法人静岡県サッカー協会の登録担当者から行われました。
これまでフットサルの公式戦に出場するためには、選手一人ひとりがその年の「フットサル個人登録」を行ったうえで選手証の発行を受け、自分が加入したいチームで選手証番号を大会登録する流れで手続きが行われていました。
これは、年齢(種別)にかかわらず、同様の手続きにより大会出場が認められていたかと思います。
それでは次年度は何がどう変わるのか?
最も大きな変更点は、これまでの
「フットサル個人登録 + フットサルチームの大会登録」
の図式から、サッカーチームの登録制度同様の
(年度を通した)「加盟チーム登録」
へ移行する、という点です。
この記事では、昨日県協会の担当者から変更点として説明を受けた細かな内容の掲載は省かせていただこうと思います。と、言うのも、現時点ではJFAからの説明を受けている県協会担当者ですら、細かな文言の解釈や規定として明確でない部分の判断、あるいは何処までサッカーのチーム登録制度と合致したものになるのか、など「完全にこうなります!」という説明が出来ない部分も少なからずあると言う状況だからです。
ではなぜ、こんな記事を掲載したのか?!
・・・中身はともかく、フットサルの公式競技に出場するための登録制度が、根本的に変わるのだ!という点を、早い時点からより多くの方に知っていただき、情報を受け身のまま待つだけでなく、アンテナを広げその成り行きを気にしていただきたいと思うからです。
特にフットサルに特化した活動を行っているクラブチームでは、選手が掛け持ち所属するサッカー少年団や部活、あるいは社会人のサッカークラブなどでの登録手続きの中身について、これまで以上に気を配っておく必要性を感じます。
また、フットサルチーム側だけでなく、サッカーチームの立場で事務処理を担当する方にも、今回の登録制度変更に関する諸々を知っていただくことも大事なことだと思います。
もう一点、登録とは切り離せない「登録費」についても新たな支払義務の発生(のケース)があるようです。
これまでフットサル委員会として、あるいは静岡県フットサル連盟として働きかけてきたフットサルチーム立ち上げから公式戦参加への後押しや、フットサル個人登録の増加に向けた様々な活動が「無」になってしまうのでは?との懸念も会議の出席者から聞かれたことも事実ですが、何があっても登録制度が変更されることだけは間違いない状況とのことですので、その成り行きを見ながらフットサル競技の発展のための新たな活動を模索していかなければいけないのでしょう。
いずれにしましても、あと半年後には新しい登録制度がスタートします。JFAからも早い時期に、さらに明確でわかりやすい「フットサルチーム登録制度」についてのリリースがされるのだと思います。
年度替わりの時期に、次年度のチーム作り、チーム体制についてドタバタとしないためにも、是非、今後もこのテーマへの関心を持っていただきたいと思います。
フットサル日本代表のトレーニングキャンプが久しぶりにエコパアリーナにて開催されることとなった。
これまでにも幾度となくエコパを会場に行われてきたこのトレーニングキャンプだが、1年ぶりそしてワールドカップ終了後に新たに招集されている選手のトレーニングを初めて見ることができるので、スケジュール初日の夕方、エコパアリーナに出掛けて行くことにした。
事前にご連絡を取らせていただいた代表スタッフの方より「練習を行うピッチ1面の事前設営」のお話も伺っていたので、少し早めに到着した私同様、トレーニング視察に来ていた数名の女性陣(←連盟のお手伝いスタッフの方々です。)と共にラインテープ張りとゴールとベンチの設置のお手伝いをさせていただいた。
筆者はこれまで、日本代表選手自身がゴールを運び、ラインテープを張りながら会場準備を行う姿を見てきた。
Fリーグが開始されて6年が経ち、試合を行うピッチ、会場の環境も素晴らしいものとなって来ている。
たとえ練習のための会場であっても、日本各地から集まる選手たちに気持ち良くトレーニングに集中できる環境を用意することは、静岡県フットサル連盟の鎌田理事長が常々口にする「おもてなし」(←旬なはやり言葉ではありません!)の実践でもある。もちろん時間が許す範囲でのご協力であるのだが。
さて、スタッフの到着とほぼ同時にピッチ設営も終了。
おかげで筆者にとっては最も大事な(?)スタッフの方々との雑談のための時間を取ることが出来た訳だ。あくまでも雑談であるのでその内容はたわいもないことばかり。
「しっかり準備が整った会場でトレーニングを行うことができるのは、選手たちの気持ちの面でもプラスになると思います。時間の面でも無駄が省けますし到着からウォームアップそしてトレーニングとスムースな流れで進めることができますから。準備のお手伝い、本当にありがとうございます。」と感謝の言葉をいただいた。
「ただ、この環境に甘えさせないこと。あたりまえだと思わせないことが僕らスタッフの役目でもあります。多くの方に支えられてこその日本代表なのだと言う自覚を持たせたい。」とも付け加えていただいた事をご紹介しておくことにする。
※急な展開にもかかわらずお手伝いいただいたみなさん、ありがとうございました。メジャーを使わない設営としたら上出来のピッチですね!!
この日の練習そのものは、Fリーグ試合直後でもあり、リカバリーを兼ねた軽めのメニューばかり。これはミゲル監督が行うトレーニングキャンプではこれまで同様のルーティンである。
時間をかけたストレッチののち、ピッチ半面を使用した「鬼ごっこ」からオールコートでの追い駆けっこに。そして足でボールを使い始めた4対2のロンドのメニューでも手で操るボール1個を選手に与え、さまざまなルールを要求。ルールを無視した奇怪なプレーに味方からも「何やってんだよ!」と笑いの罵声が飛ぶ。
そして最後は9対9のゲーム。ここでもさまざまなルールが与えられるが、フィニッシュはボールを手で拾い上げパントシュートまたはハンドパスからヘディングでのダイレクトシュートのみ。
このメニューでも珍プレーの連続で終始笑いが絶えない選手たち。ただ、そんな中でもやはり代表として招集されている彼らの脅威の身体能力を垣間見る瞬間も多数あり見飽きることはなかった。
最後のゲームではゴレイロ3人が大活躍したビブスチームが、名古屋オーシャンズ・バサジィ大分からの招集組中心のビブ無しチームに圧勝!負けチームへの罰ゲームはゴールラインからゴールラインのランニング10本!という厳しい(!?)ものだった。
以下に練習終了後、通訳兼コーチの小森氏を介し伺ったミゲル・ロドリゴ監督のお話をご紹介したい。
▼昨年のワールドカップ前、三浦和良選手の代表招集で多くのメディアがここエコパに集結して以来のトレーニングキャンプになりますね。あれは10月初旬のことでしたからちょうど1年前の事になります。ようこそ!再びエコパへ!!
・・・ありがとうございます。ここエコパはフットサル日本代表にとっての「第2の故郷」との思いがあります。
▼早速ですが、今週のエコパそして次週に神戸でのトレーニングキャンプが予定されているわけですが、今回招集された代表にとっての当面の目標はどんなところにあるのでしょう?
・・・まずは来年5月のAFCフットサル選手権へ向けてのスタートです。代表経験が豊富なベテラン勢と、年齢も若く代表経験も浅い選手たちの融合を目指します。チームとしてまったく新しいことにチャレンジするわけではなく、これまでの日本のフットサルのスタイルを継承して行く中で、さらに厳しく3つの点を向上させチームとして共有したいと思います。まず日本人のスタイルに合ったフットサルを追求する、たとえば勤勉さや緻密さはパワープレーやセットプレーを完成させていくための重要な要素と言えるでしょう。アグレッシブなディフェンスも日本人的と言えると考えます。次に仲間、チームを優先し自分の考えだけで行動を起こさないことを徹底する。自分はスペイン人ではあるけれど、この考え方の重要さは良く分かりますし、なによりフットサルにとって必要なことだと思います。3つ目、これこそが今の日本にもっとも必要なことだと思います。それは「ディフェンスで死ぬ!」(死ぬ気で守りきる)ことです。これまで多くの試合で肝心な場面でディフェンスが破たんし失点することがありました。そこの強さが身についたら日本は世界のトップ5のチームに間違いなく入ります。
▼ワールドカップ終了後の海外遠征には若い選手の名前が多くあり「世代交代」とも言われていたかと思います。期待の若手、期待する選手として名前を挙げるとしたら?
・・・直前のリーグ戦での負傷で今回は合流できなかった内村は、年齢も若く国際試合の経験も少ない中でインドアゲームズでは素晴らしいプレーを見せてくれました。室田や吉川も若く才能ある選手です。また、滝田や仁部屋は前回のワールドカップには参加できませんでしたが、これからのメンバーの中心となって欲しいと思います。そしてもう一人、西谷です。彼はチームにとって不可欠なハードワークをやり通せる汗かき屋だけでなく、ピッチでタクトを振るようにチームを動かすことができる選手です。
▼彼らの成長がこれからの代表の鍵となる?
・・・すべての選手にも言えることですが、必要なのは海外の強豪との対戦など、厳しいプレッシャーの中でプレーする「経験」です。今回招集したメンバーの中から、海外での試合経験を積ませるために3ステップのスケジュールを予定しています。まずは10月末のグランプリ。ここでは新生ブラジル代表との対戦も実現します。ファルカンと数人の選手を除き、監督も含めワールドカップ時とはがらりと変わったブラジル代表との対戦は楽しみです。ふたつ目は11月に予定しているベトナムでの親善試合です。3つめは春先のヨーロッパ遠征になります。(※注:すべて現時点での予定)
▼木暮選手の引退、小宮山選手が招集外と、これまでキャプテンマークを付ける機会が多かった選手が不在となりますが。
・・・これまでもそうでしたが、誰か一人に(キャプテンを)固定することはしないでしょう。年齢や経験値で行くと北原や村上、稲葉にその役が回る可能性が高いとは思いますが、滝田はインドアゲームズで素晴らしいキャプテンシーを見せてくれました。時々の流れを見ながらキャプテンマークを渡したいと思います。少し先まで考えると、次回のワールドカップで北原、村上、稲葉が代表としてプレーすることは(年齢的にも)ないでしょう。しかし、彼らが残していく代表選手としてのプレー、振る舞いは次の世代にしっかりと引き継がれていくはずです。
▼最後の質問です。9月末に行われたAFCフットサルクラブ選手権で日本代表の守護神、川原選手が大きな怪我を負ってしまいました。もちろん今回のキャンプにも召集されていません。年齢的にも(もし今回招集されていれば)最高齢選手ですが、それでも代表ゴレイロのリストのトップは川原選手に変わりはないのでしょうか?
・・・今の時点で日本のゴレイロで最も優れているのは川原だという考えに変わりはありません。怪我の回復もまずまず順調とのことですし、つい最近も電話で連絡を取っています。やはりここ一番では彼の力が必要なのかもしれません。ただ、藤原、冨金原は代表経験も豊富ですし、若きゴレイロ関口も素晴らしい選手です。ヨーロッパ遠征でのプレーは周囲をあっと言わせるほどのパフォーマンスを披露しました。ですので、(川原選手の)回復の進み方にもよりますが、今後の海外遠征などで仮に川原不在の事態となっても心配ないと思います。彼には、焦らずしっかりと怪我を治してほしいと思います。
以上がミゲル監督にお話を伺った主な内容だ。
そしてこの日、スタンドから木暮選手(←選手ではないですが)が練習を見守っていた。若い世代の強化・育成も受け持つ木暮選手にとってトップの代表活動を視察することも重要なことであろう。解散間際の短い時間しかピッチレベルに移動されなかったのでごあいさつ程度となってしまったが、再びチャンスがあれば是非、若手を受け持つ立場としてのお話などを伺ってみたいと思う。
このトレーニングキャンプ、10月1日の午前と午後、そして明日10月2日の午前にも練習が予定されている。