Archive for the ‘東海リーグ’ Category
開催日時:7月15日
会場:静岡県・浜松アリーナ
試合時間:前後半20分
写真・文/橋爪充
SuperSports XEBIO 東海フットサルリーグ2019の1部第3節、第4試合は前年度リーグ4位で地域チャンピオンズリーグを制した名古屋オーシャンズ サテライトがROBOGATO Futsal Clubに逆転勝ちを収めた。
昨シーズンの対戦ではロボガトが4点差をひっくり返して5対4で勝利している、因縁の愛知県勢対決。当時のメンバー表を見ると、名古屋サテは9人が入れ替わっている。新たにロボガトの得点源だった野村悠翔をメンバーに加えた。2019シーズンを連勝でスタートさせた名古屋サテにとってこの試合は、目標とする地域チャンピオンズリーグ4連覇への大きな関門と言えた。
名古屋サテは前半、ロボガトの速攻やピヴォ当てで崩されて2失点。自陣でのミスを拾われてさらに1失点。前半は残り3分までに2点のビハインドという苦しい立ち上がりだった。
重苦しい雰囲気を振り払ったのが、トップチームにも登録されている、今季東海リーグ初出場の鬼塚祥慶だった。17分、相手陣第2PKマーク付近で得たFKを直接ゴール右上に叩き込んだ。雄たけびとともにチームを鼓舞し、後半の攻勢への機運を高めた。
前半を3対2で折り返したロボガトは後半、少しでも長くリードの時間を保ちたかったが、1点差という拮抗した状況が攻めと守りのバランスを失わせた。
名古屋サテは21分、武田彰が相手の後ろ2枚の中途半端なポジショニングを見逃さず、中央を通す絶妙なスルーパス。抜け出したエッジカルロス・シルバ・エミリアノ・ドス・サントスがGKとの1対1を制して同点ゴールを沈めた。
名古屋サテは同点から1分もたたない時間帯に逆転。左サイドを突破した巽優太の折り返しを、マークを外したエッジカルロスが技ありのループシュートで決めた。さらにその1分後には右CKから野村が「恩返しゴール」。ゲームの趨勢を決定づけた。
後半開始直後の連続ゴールで3連勝を飾った名古屋サテ。昨シーズンは1勝1敗1分けでスタートダッシュに失敗し、最終節で地域CLの出場権をつかんだが、今季は上々の立ち上がりとなった。ロボガトは最後まで粘りを見せたが力負け。4位までに与えられる地域CL出場権をつかむためにも、夏場の連戦は負けられない。
▼名古屋オーシャンズ サテライト 7-4 ROBOGATO Futsal Club
3分 石野真士(ロボガト)
6分 鬼塚祥慶(名古屋サテ)
11分 安井悠人(ロボガト)
16分 高田晃弘(ロボガト)
17分 鬼塚祥慶(名古屋サテ)
21分 エッジカルロス・シルバ・エミリアノ・ドス・サントス(名古屋サテ)
22分 エッジカルロス・シルバ・エミリアノ・ドス・サントス(名古屋サテ)
23分 野村悠翔(名古屋サテ)
26分 中野靖也(ロボガト)
32分 イワハシ・ナオキ(名古屋サテ)
39分 鬼塚祥慶(名古屋サテ)
▼名古屋サテ・若山伸太郎監督コメント
ロボガトは縦に速いので、取られ方次第で上下の激しい動きになると予測していた。(ビハインドで折り返したが)ハーフタイムの修正で、後半立ち上がりがいい方向に出た。去年の対戦では大逆転負けをしていたので、みんな負けたくない気持ちが強かった。最大2点差をつけられたが、終了間際に1点差にでき、後半にうまくつながった。
―選手の起用で重視した点はあったか。
今後成長してほしい選手も、けがから戻ってきた選手を出したいというのもあった。セットは大きく変えなかったが、1点差、2点差の段階で彼らを使った。ミスもあったが、この経験を今後に生かしてもらいたい。
―例年以上に判断のスピードが速いように見えた。
どうですかね。個人のスキルは例年より少し劣っているかなと。今年は高校卒業したばかりの選手もたくさんいるが、今日は2、3年目が多かった。そういう意味ではうまくやれた部分もあれば物足りない部分もある。
―鬼塚選手がサテライトでは今シーズン初出場。
急きょ登録した。本来は1対1で仕掛けるタイプだが、安彦選手以外にフィクソで強く当たれる選手がいなかったので、ある程度フィクソを任せながらゲームを進めた。攻撃では何でもできる選手。うまくかみ合ってくればもっと活躍してくれるだろう。
―今季の目標は。
サテライトは年間を通じて大きな休みがない。毎日2部練習で週1の休み。これだけやっている中で、負けたくはない。目標は地域CL4連覇。達成できれば(現Fリーグの)すみださんがなし遂げた5連覇も視野に入る。
▼ロボガト・中野靖也選手コメント
前半はみんな集中していて、守備から攻撃への流れがうまくいっていた。だが、後半に入っていつも最初の時間帯で集中が切れてしまう。今日もそうだった。そこからずるずる点を決められ、顔が下を向いてしまった。
―5点目を入れられてからすぐ取り返した。
息を吹き返しかけたが、次の一歩、前に行く力が足りなかった。名古屋サテに対して、戦術的な特別に変更したことはなかった。練習でやっていることを発揮しようとしたが。
-今季の目標は。
ロボガトは3年前に川畑君たちがいた時代とは違うチームになっている。強いロボガトをもっと出して行かなくては。正直、選手が足りないという気持ちもある。今季はフィジカルベースを高めようと練習でよく走っているが、走っているから勝てるというわけではない。誰かが調子が悪くなったときに、(それをカバーするように)決めてくれる選手がいてくれたら良いのだが。
開催日時:7月15日
会場:静岡県・浜松アリーナ
試合時間:前後半20分
写真・文/橋爪充
SuperSports XEBIO 東海フットサルリーグ2019の1部第3節、第3試合では前年度リーグ王者のNASPA四日市がForce Futsal ISEを降した。
三重県内でしのぎを削る両チームは、それぞれが3セットを1~2分ごとに目まぐるしくチェンジ。主導権を握ろうとする。先取点は先に動いたナスパ。1分33秒、不動のピヴォ森下直紀が交代直後のプレーで見事な落としを見せ、東拓実が強烈なシュートを蹴りこむ。ナスパの3セットに対応する3セットを用意したフォースだったが、出ばなをくじかれた。
後半同点に追いつかれたナスパだったが、相手がかぶせてくる3セットにも徐々に適応。32分、前半と全く同じ東→森下のピヴォ当てで勝ち越しゴールを奪った。ナスパは残り約2分半の相手パワープレーもしのぎ切り、最後はゴレイロ小林真一がパワープレー返しを決めて勝負あり。3連勝を飾った。
フォースは周到な準備で試合に臨み、ハーフライン付近からの速い攻撃で幾度となくナスパのゴールを脅かしたが、1得点にとどまった。終盤のパワープレーでの逸機が響いた。フォースはリーグ戦1勝2敗となった。
▼NASPA四日市 3-1 Force Futsal ISE
1分 東拓実(ナスパ)
22分 小林優大(フォース)
32分 東拓実(ナスパ)
39分 小林真一(ナスパ)
▼ナスパ・水谷健太監督兼選手
開幕節、2節目は昇格したチームを相手に連勝したが、どこのチームも実力はどっこいどっこいという印象だった。フォースとも厳しい試合になると思っていた。
―そうした中での3連勝。
内容はどうであれ、結果が付いてくるとリズムが良くなる。(昨季準優勝だった)地域チャンピオンズリーグから、負けない雰囲気が出ている。
―3セットをお互いにこまめにチェンジする展開だった。
フォースに3セットのイメージはなかったのでびっくりした。引いてくるのは分かっていたので、引いた相手にどのタイミングでシュート打つかをずっと練習していた。得点の場面はその形が出た。
―追いつかれても焦りは見えなかった。
去年から負けない雰囲気がある。後半の最後までパワーが落ちないので、どこかで点が入るだろうという雰囲気がどのセットもある。それが強みだ。
―今シーズンの目標は。
今年も地域チャンピオンズリーグに出たい。夏に試合がぎっしり詰まっているので、早めに(地域CL出場権を得る)上位4位を決めたい。6勝したらほぼ確定だろう。早くそこにたどりつきたい。
▼フォース・酒徳万真監督兼選手コメント
ナスパの3セットに対して、ある程度の準備はしていた。プラン通りにゲームを運べたが、最初の失点がもったいなかった。相手は決めるところで決めて勝ったという印象だ。
―3セットは初めて見たが、綿密に用意していたのか。
今回の試合のためにメンバーを選んで、3セットを組んだ。相手の10番(東選手)は警戒していたが決められてしまった。先制されたシーンはセカンドセットが中途半端な状態でまだふわっとしているときにやられた感がある。ピヴォ当ては分かっていたが、簡単にやらせてしまったのが痛かった。
―前への推進力、シュートで終わる意識など良い部分も出たのでは。
確かに良いところもあったが、まだまだ甘さがある。今年こそは全国に行こうという思いはあるが、こういう試合を落としてしまってはいけない。もっとやり切れたかなという思いがある。
―今後の目標は。
チームとしてはいい形ができているが、結果がついてきていない。8月の3連戦が大切。3年前に1度出た地域チャンピオンズリーグへの再出場を果たしたい。
会場:静岡県・浜松アリーナ
試合時間:前後半20分
写真・文/橋爪充
SuperSports XEBIO 東海フットサルリーグ2019は7月15日、1部第3節の5試合を行った。
名古屋オーシャンズサテライトがROBOGATO Futsal Clubに逆転勝利し、首位をキープした。名古屋サテはトップチームにも登録されている鬼塚祥慶がハットトリックを達成した。
名古屋サテと同じ開幕2連勝だった前年度覇者ナスパ四日市は、東拓実の2ゴールなどでForce Futsal ISEとの熱戦を制し、首位に並んだ。
今季昇格のObra-Primaはヴェルデラッソ松阪に逆転勝ち。念願の1部初勝利を挙げた。Dele Yaone岐阜/AGMもDELIZIA磐田に逆転勝利。大和撫子/藤枝市場とMEMBER OF THE GANGは引き分けだった。
【東海フットサルリーグ2019 1部第3節の結果】
Dele Yaone岐阜/AGM 3-2 DELIZIA磐田
NASPA四日市 3-1 Force Futsal ISE
Obra-Prima 6-3 ヴェルデラッソ松阪
名古屋オーシャンズサテライト 7-4 ROBOGATO Futsal Club
大和撫子/藤枝市場 4-4 MEMBER OF THE GANG
(後日、数試合のレポートをお届けします)
【順位表】
1)名古屋オーシャンズサテライト 勝ち点9 +8
1)NASPA四日市 勝ち点9 +5
3)Dele Yaone岐阜/AGM 勝ち点6 +3
4)Obra-Prima 勝ち点4 +1
4)MEMBER OF THE GANG 勝ち点4 -2
6)DELIZIA磐田 勝ち点3 +4
6)ROBOGATO Futsal Club 勝ち点3 -4
6)Force Futsal ISE 勝ち点3 -4
9)大和撫子/藤枝市場 勝ち点2 -4
10)ヴェルデラッソ松阪 勝ち点0 -7
開催日:2016年9月4日(日)
会場:静岡県・エコパサブアリーナ
試合時間:前後半20分、ハーフタイム10分
写真・文/橋爪充
1部昇格の昨シーズン、勝ち点13を挙げて5位につけたForce Futsal ISEと長年チームを支えた鈴木孝博、横山正浩らが退団し、新たな時代を迎えようとしているDELIZIA磐田の対戦。接戦をものにして2連勝のフォースと、前節はギャングに屈したデリッツィア。両チームにとって、前半の山ともいえる第3節だった。
試合は勢いに勝るフォースが前半から主導権を握った。2分、右サイドライン際を突破した飯田博也が体勢を崩しながら相手ゴレイロの鼻先をかすめる絶妙の折り返し。ファーに森井俊介が突っ込んで見事な先制ゴールが決まった。
追加点は8分。酒徳万真が蹴った右CKがそのままゴールインした。チーム全体で咆哮するフォース。この一体感が好調の要因か。
引いた守備から縦に速い攻撃でデリッツィアのファールを誘い、16分には森井が第2PKを沈めて3点目。18分には右CKからまたしても森井が叩き込んで4点目。フォースは相手をのんでかかるような勢いを持続させたまま、前半を4対1で終えた。
ボール保持率は高いデリッツィアだが、フォースの引いた守備を崩せない。後半もじれる展開が続く。立ち上がりに鳥居祐希や増井準平がゴールに迫ったが、フォースゴレイロ世古口真一の気迫のセーブに阻まれた。石野潤、松浦公亮が何度も仕掛けを見せるが、有効なシュートにはつながらない。後半の残り約10分からのパワープレーも不発に終わった。
デリッツィアはフォースを上回る27本のシュートを放ったが、相手の引いた守備を最後まで崩せなかった。今節からデリッツィアに復帰した門田雄輔はシュート1本に終わった。
デリッツィアから初勝利を挙げたフォースの中村開監督は「14番の磯和(広也)が試合中のけがで退場するなどアクシデントはあったが、全員で最後まで切らさずにカバーできた」と語った。「タレントぞろいのデリッツィアだったが、立ち上がりから臆せずガンガン行こうと声を掛けた。その通りにできたのが良かった」と勝利の余韻に浸った。
今季のデリッツィアの指揮を執る中森政孝コーチは「引いたチームへの対応が課題。最初に失点を喫すると、練習でやっていないことをやらざるを得なくなる」とゲームを振り返った。「昨年までとはやり方を変えていて、選手個々の戦術理解度に差がある。チームとしての経験の積み重ねが必要」と語った。
[試合結果]
Force Futsal ISE 5-1 DELIZIA磐田
[得点経過]
2分 1-0 森井俊介(フォース)
8分 2-0 酒徳万真(フォース)
14分 3-0 森井俊介(フォース)
15分 3-1 石野潤(デリッツィア)
18分 4-1 森井俊介(フォース)
39分 5-1 松本直也(フォース)
開催日:2016年9月4日(日)
会場:静岡県・エコパサブアリーナ
試合時間:前後半20分、ハーフタイム10分
写真・文/橋爪充
東海リーグ1部連覇を狙う名古屋オーシャンズサテライトは昨シーズン終了後、主力の多くをFリーグに送り出した。1月24日に行われた昨シーズン最終節と、7月31日の今シーズン開幕節のメンバー表を見比べると、両方のシートに名を連ねるのはわずか4人。若返ったチームを、経験豊富な若山伸太郎監督がどう束ねるかが連覇のカギとなる。
MEMBER OF THE GANGは第2節から大谷純一、真一兄弟が復帰。DELIZIA磐田に勝ち切った。上昇気流に乗り、平均年齢19.6歳のチャンピオンチームを迎え撃つ。
前半はギャング大谷純一、名古屋サテ北野聖夜のゴールが決まって1対1。名古屋サテは体格の良い4人を集めたピヴォセットと小柄な4選手によるクワトロセットで臨んだ。トップチームのアジア選手権制覇に貢献した齋藤功一、橋本優也もベンチに入ったが、若山監督は10分過ぎまで彼らを温存。今季の軸となる若いメンバーのセットでじっくり戦った。
後半は名古屋サテのFリーグ組が貫録を見せつけた。30分、橋本の左CKを巧みなポジション取りでフリーになった齋藤が左足ダイレクトシュート。強烈な勝ち越しゴールを決めた。
橋本も負けてはいない。齋藤のゴールの1分後、左サイドでボールを持つと中に切れ込み、ゴール左隅にねじ込んだ。鋭く腰を回転させるいかにも橋本らしいシュートだった。サテライト時代からライバル関係にある2人が、試合の趨勢を決定づけた。
ギャングは33分から大谷真一をゴレイロにしたパワープレーを敢行。今季好調の有木伸が左足で爆裂シュートを決めて1点差に迫ったが、名古屋サテは終了間際に左サイドを突破した齋藤がダメ押しゴールを流し込んで勝負あり。名古屋サテは開幕3連勝を飾り、首位をキープした。
ギャングの日下敬夫監督兼選手は「後半の展開は体力の差。後半立ち上がりのチャンスを決めていたら流れが変わっていた」と振り返った。ハーフラインからのディフェンスは選手間のバランスがよく、名古屋サテの攻撃のスピードをうまく封じていた。1対3の状況で残り時間7分から仕掛けたパワープレーも決定機を複数回作り出した。「(パワープレーは)1点差だったとしても、あの早い時間からやろうと決めていた。後方からのシュートがなかったので、意識して打つようにした」と日下。「あと一歩のところで及ばなかった」と無念さを口にした。
連覇へ向けて滑り出し順調な名古屋サテの若山伸太郎監督は「前半に点が取れないのは課題だが、先制されても連続失点はしないのが今年のチームの強み。今日も落ち着いてやれていた」と試合を総括した。普段のトレーニングには来ていない橋本、齋藤を効果的に使った。2人によるCKからの勝ち越しゴールについては「サインプレーではなく、一瞬のすきをついた。よくお互いを見ているなと感心した」と振り返った。
主力の多くが〝卒業〟し、若いメンバーで再スタートを切った。「自分がやらなくてはならないという立場になれば成長してくれる」と選手への信頼は厚い。「今年の選手は若いけれど攻守に頭を使える。個の部分をレベルアップさせて、上で通用するように育てたい」。例年どおり、結果と育成という二兎を追うことを宣言した。
[試合結果]
名古屋オーシャンズサテライト 4-2 MEMBER OF THE GANG
[得点経過]
14分 0-1 大谷純一(ギャング)
15分 1-1 北野聖夜(名古屋サテ)
30分 2-1 齋藤功一(名古屋サテ)
30分 3-1 橋本優也(名古屋サテ)
35分 3-2 有木伸(ギャング)
40分 4-2 齋藤功一(名古屋サテ)