Archive for the ‘東海リーグ’ Category
★2011東海女子フットサルリーグ【第2節】
▼蹴球小娘/ONZE vs estrela/LENDA
ここ何シーズンか、東海女子の対戦スケジュールは各チーム何試合かが男子東海1部のスケジュールに組み込まれて開催されています。
もちろん女子だけの開催日(女子セントラル開催)も設定されていますが、開催日、開催会場、運営スタッフ、さらには運営費の確保など諸事情により、止むを得ない措置となっているのではないでしょうか。
今シーズンは女子セントラル開催が5節組まれ、残り2節は東海1部のスケジュールの中で消化される事になります。(8チームが1回総当り、全7節で行われます。)
そして、7月31日にエコパ・サブアリーナにて開催された東海1部のスケジュールに組み込まれていた女子の試合は、三重県の蹴球小娘/ONZEと、お隣愛知県のestrela/LENDAの対戦。スケジュール上、第2節の第3試合という位置づけになるかと思います。
ちなみに第2節の最終試合は、8月に行われる女子セントラル開催の第3節(愛知/守山スポーツセンター)と第4節(静岡/清水総合体育館)を挟み、9月4日の富士市で開催予定のBANFF vs Frontierの対戦となり、その時点で全チームがきっちりと4節を消化する事になります。
さて、長い前置きになりましたが・・・。
エストレーラは今季の開幕節で昨年の優勝チーム、フロンティアと引き分けポテンシャルの高さを示しましたが、この日会場入りした選手は全部で6名とかなり少なめ。
対する蹴球小娘は、攻撃の核、山本選手が帯同していませんが13歳から30代の選手まで9名がベンチ入り、ちなみに指揮を執る山田監督はこの日の第2試合を戦ったギャングのメンバーとしてベンチ入りもしています。
試合はキックオフからの数分でエストレーラが9番の近藤選手、5番の山岡選手のゴールで2-0とリードすると、この後は両チームともスコアが動かずエストレーラの勝利となりました。
エストレーラは第1節のパフォーマンスと比較するとややインパクトにかける戦いだったかもしれませんが、中盤での人手を掛けるプレスは忠実に実行、蹴球小娘にチャンスらしいチャンスは与えずに試合を進めました。
また、フロンティア戦で2ゴールを奪った市川選手はこの試合、両チーム最多の11本のシュートを放ちましたがノーゴール。
代わりにキャプテンの山岡選手が市川選手に継ぐ7本のシュート、そして1ゴールと頑張り勝利に貢献。試合終盤には田尻監督をトレーナー代わりに疲労を回復させる場面も見られました。
一方の蹴球小娘ですが、攻撃の核、スピードのある山本選手が不在だった事は残念でしたが、13歳コンビの伊藤選手、鷲野選手の頑張りや足裏でのボールタッチなど、育つ環境が整いつつある事を感じさせたゲームでした。
この東海女子、続く2節は8チームが一堂に会するセントラル開催となります。
自分達がプレーするだけでなく、他の女子チームのプレーを目にすることも成長へはプラスのはず!
熱い戦いで東海女子を盛り上げて欲しいと思います!!
※男子と比べると写真少なめですがフォトギャラリーにて・・・。
★2011東海フットサル1部リーグ【第4節】・・・第4試合
▼大和撫子/VIORA藤枝 vs DELIZIA磐田
昨季の東海2部を制し、さらに新戦力も加え東海1部へ参入してきた大和撫子は、開幕節の完封負け以降、負けもないが勝もない状態で第4節を迎える。もちろん目指すは未だ味わっていない東海1部での勝利の美酒だ。
この日は剣持、阿野を故障で欠く撫子。だが、ある意味、まだ仕上がっていない今季のスタイルにこだわらず2部を制した昨季のイメージで試合に臨むことが出来たともいえるかもしれない。加えて昨季は怪我で出場機会がほとんどなかった向島が持ち前の運動量と共に復帰してきた事も、昨年スタイルで強豪に立ち向かうには心強い材料だ。
デリッツィアは今季を引き分けでスタートしたもののその後は2連勝。この日の他の2試合で引き分けが発生しており、3連勝を飾れば単独首位に立つ。
昨季も他チーム同士が星のつぶし合いを繰り広げる中、独走でゴールに飛び込んだデリッツィアにしてみれば、同じレールに乗って今季も突っ走りたいところだ。
試合はデリッツィアの新戦力、伊藤の持ち味から生まれたゴールで動き出す事となる。
キックオフから数分が経過した頃、ハーフライン付近で伊藤がディフェンスを背負いボールをキープする。
このエリアでは常に人もボールも動かしていた昨季とは明らかに違う状況だ。
伊藤はこの状態から鋭い反転でディフェンスを置き去りにすると、撫子ゴールへドリブル。
静から動への急激な変化に慌てて対応した撫子ディフェンスがワイドへ引き出され、肝心なゴール前にスペースを与えてしまう。
そこへ飛び込んだのが昨季の得点王の鈴木孝博だった。
伊藤も自分の役割を充分理解し、その鈴木へ正確なフィードを繰り出すと鮮やかな先制ゴールが生まれた。
さらに前半なかばには、この伊藤へのピヴォ当てから河合がゴール前へ走りこみ伊藤からの折り返しを決めた。
この2ゴールはデリッツィアにとっては新しいオプションが結果となって現われたものといえるだろう。
今後、対戦相手のディフェンススタイルによってはかなり効果があるオプションと言えるかもしれない。
さて、2点を先行しペースを掴んだはずのデリッツィアだったが、ディフェンス面ではもろさを見せる事となる。
前半15分、撫子の長島にゴールを奪われ1点差となると、前半終了直前にはゴレイロからのロングフィードに走りこんだ鈴木修平が頭でコースを変え、飛び出した磐田のゴレイロ皆川も対応できないままボールはゴールに吸い込まれた。
よりシンプルな攻めの意識が実ったゴールと言えるだろう。
2-2。デリッツィアにとっては想定外のスコアでハーフタイムを迎える事となった。
そして後半6分、先手を取ったのは撫子だった。テンポ良くボールをつなぎ攻め込んだ撫子が最後はゴール前で野木が合わせ、ついに試合をひっくり返した。
デリッツィアが今季初めてリードを許した瞬間だった。そしてこのゴールからしばらくは撫子のリードで試合が進む。
しかし残り7分、撫子ゴール前、右サイドからのフリーキックを鈴木孝博が直接蹴り込むと、一気に試合の流れが変わり直後には横山が左サイドから逆転ゴールを叩き込んだ。
これで浮き足立った撫子は攻めへの焦りからかそれまでのテンポは影を潜め、つまらないミスと失点を重ねてしまった。
最終的に7-3で勝利したものの、この日のデリッツィアは試合全体を通しては決して良い出来だったとは言えないだろう。
しかしながら終わってみれば、デリッツィア圧勝!という印象を残せるのが、他のチームとの決定的な違い、つまりこのチームの強さではないだろうか?
1ヶ月のインターバルを挟む東海1部、前期リーグの残り3試合へ向けた各チームの思惑のぶつかり合いが今から楽しみだ。
※写真は前節同様、フォトギャラリーにて公開!
★2011東海フットサル1部リーグ【第4節】・・・第3試合
▼Emerson FC vs 田原フットサルクラブ
新生エマーソンと言われながら昨季を3位の好成績で終了、一方でリーグ最悪の得失点差-17とのギャップが「強いのか?弱いのか?」の議論にも上がったチームの真価が問われる今季。
チームは開幕2連勝のあと前節でロボガトとの接戦を落としこの日を迎えた。
対する田原FCは戦力、チーム体勢共に充実した今季、目標とする「全国」を手にするためにも勝点3をノルマに試合に臨んだはずなのだが・・・。
キックオフからわずか数十秒、田原はハーフライン付近での不用意なパス交換から金城がボールを奪われると、そのままエマーソンの大石にドリブルを許しあっけなく先制ゴールを献上してしまう。
その後もエマーソンの個のスピードに手を焼きながらも何とか凌ぐと徐々にペースを掴み前半なかばに新間のゴールで同点、1-1のスコアで試合は後半へ。
後半早々に、田原はまたしても新間がゴールを奪い逆転、試合はそのまま2-1と田原リードで終盤を迎えるとエマーソンは太田をターゲットにシンプルにボールを放り込む回数が増える。
後半36分、そんな攻防で得たエマーソンのコーナーキックをゴール正面へ走りこんだ斉藤が見事なボレーで合わせ同点ゴールを奪った。
そこから終了までの数分間、田原はエマーソンが繰り出す太田へのボールの出所を押さえきれず、劣勢に回る。
終了直前にはエマーソン勝越しか!?とも思えた決定的なシーンを迎えたが、太田の放ったほぼ無人のゴールへのシュートはポストを直撃、流れで繋がった逆サイドからの新村のシュートは勇敢に飛び出した田原のゴレイロ杉本が好セーブで防ぎかろうじて勝点1を死守した印象で試合を終えた。
この記事の最初に記した「エマーソンは強いのか?弱いのか?」の議論、今年は再び起こる事はないと思う。
このチームとの対戦を済ませていようがなかろうが、間違いなく強いと誰もが感じている今季だろう。
最後にこの試合の前半に起こったアクシデントについて簡単に追記をしたいと思う。
ロングフィードを受けるためディフェンスの裏に飛び出したエマーソンの大石選手と、ペナルティエリアを飛び出しこれに対応しようとした田原の先発ゴレイロ、永原選手が空中で交錯、共に激しく床に叩きつけられた。
両選手とも頭部に出血を伴う負傷を負ったため、救急病院へ搬送をお願いする事となった。
観客席で試合を観戦されていた多くの方は、両選手のその後を心配されているかもしれない。
まず田原FCの永原選手だが頭部を数張り縫う処置を受けたものの、すでに抜糸も済みチーム練習にも合流している。
エマーソンの大石選手は頬骨から鼻骨へかけての骨折があり、出血を抑える処置などのため大事を取って入院、簡単な手術を受けたそうだ。
ただ、頭蓋骨そのものの骨折や眼底骨折はなく、視力への影響もないだろうとのことだった。
復帰までは時間を必要とするかもしれないが、治療に専念し一刻も早い回復を祈るばかりだ。
そして、小さな体ながらスピードを生かした敵陣への鋭い切り込みで、ふたたび観衆を沸かせてほしいと思う。
※写真は前節同様、フォトギャラリーにて公開!
★2011東海フットサル1部リーグ【第4節】・・・第2試合
▼member of the gang vs NASPA四日市
東海リーグが2部制になってから、1部リーグに三重県所属チームが複数在籍した事がないため、この日行なわれたギャングvsナスパの一戦は東海1部史上初の三重県ダービーだ。
会場が静岡県内であることは両チームのサポーターにとって残念ではあっただろうが、日程のやり繰りの都合上仕方がないだろう。
約2ヵ月後に幕を開ける全国選抜大会に東海地域代表として出場する三重県選抜の主力がずらりと名を連ねる両チームの戦いだけに、ハイレベルな攻防が繰り広げられる事に疑いの余地はなかった。
さて、肝心の試合展開だが・・・。
対戦相手のギャングに対しこれまで公式戦での勝利がないナスパは抜群の集中力で試合に入ると、7分に森下が先制ゴールを奪う。
受身に回ったかと思われたギャングだが、先制ゴールを奪われてからわずか数十秒、本渡のゴールで試合を振り出しに戻すと徐々にナスパの攻撃へ落ち着いた対応を見せ始める。
この日も木村がベンチ入りできないギャングだが、ピッチに立つ選手が個の能力でナスパ攻撃陣に対応、わずかなほころびも最後尾で森重則がしっかりと後始末し傷口を広げない。
攻めでも前半のうちに、堀、界外というどちらかと言えばこれまで出番の少なかった選手が結果を出し3-1で前半を終える。
さらにギャングは後半開始早々に本渡がこの日2ゴール目を決め4-1とリードを広げた。
前節のデリッツィア戦でもそうだったが、ナスパはこの日もチームのパフォーマンスの割には結果に結びつかない時間帯が続く。
この試合、そのジレンマを打ち砕いたのは先制ゴールを奪っていた森下だった。
後半残り10分ほどの時間帯から連続3ゴールを奪い4-4で試合を終わらせた彼の決定力、そして決して大きくないその体から溢れ出るエネルギーとゴールへの貪欲さは、今後戦うどの対戦相手にとっても大きな脅威だろう。
とは言え、特定のチームが勝点を積み上げなかった事は、他の東海1部所属チームにとってはややプラスの材料ではあっただろう。
※写真は前節同様、フォトギャラリーにて公開!・・・この試合、キャプション抜きで少し多めに掲載いたします。
★2011東海フットサル1部リーグ【第4節】・・・第1試合
▼Praia Grande vs ROBOGATO
今季の東海1部も前期リーグ前半戦から後半戦への折り返しに差し掛かり、各チームにとって後期リーグへ向け流れをグッと引き寄せたいところだ。
前節、エマーソンとの接戦を制し今季初勝利をあげたロボガトと、これまでまったく「らしさ」が見られないプライアが第1試合に登場した。
この日(7/31)行われた東海1部4試合で唯一、同県対決でない対戦カードのこの試合、「時間帯により試合の流れがどちらかのチームに傾く」・・・良くあることだが、この試合ではその「流れ」が大きくはっきりと現われた。
開始から3分、昨季まで県2部リーグを戦っていたプライアの山口がこの試合のオープニングゴールを奪う。
このアドバンテージを活かしきれないのが今季のプライア。
数分後には最初の大きな流れがロボガトに向かう。
前半6分からのわずか2分間ではあったが、近藤→東→青木と立て続けの3ゴールであっけなく逆転。
その後しばらくは両チームともゴールは沈黙したが、次の大きな流れはプライアに傾いた。
前半15分、先制ゴールを奪っている山口に再びゴールが生まれると、17分奥山、19分中澤とこちらも3連続ゴールでプライアが再逆転、前半を4-3で折り返す事となった。
後半立ち上がりから5分が過ぎると、またしても3連続ゴールの流れが起きる。
今度はロボガトだ。
26分に田中、30分青木、31分近藤がゴールを重ね6-4と再々逆転。
「もう一山来るのか?!」とも思わせる試合展開だったが、シンプルなパス交換に精度を欠くプライアに再度流れが戻る事はなかった。
試合はこのまま6-4でロボガトの勝利。
ロボガトは前節に続く連勝で今季を2勝2敗の五分に戻した。
一方、プライアの4節を終えての勝点1は、誰もが予想していなかった結果だろう。
東海1部は次節まで約1ヶ月のインターバルとなる。
その再開初戦はプライアのホームとも言える、静岡県東部支部(富士市)での開催だ。
対戦相手はギャング。このままでは終われないプライアの意地を示すのには格好の対戦相手だろう。
一昨年の最終節、プライアブルーに染まった富士市民体育館の観客席を覚えている方は多いはず。
サポーターに囲まれた彼等の笑顔を見たい。
・・・この試合、橋爪レポートもご覧ください。
▼東海フットサルリーグ1部4節 Praia Grande対ROBOGATO
※写真は前節同様、フォトギャラリーにて公開!