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一昨年より日本フットサル連盟の主催による公式戦として行われることとなった、女子の選抜チームによる都道府県対抗のフットサル大会、トリムカップ2011第3回全国女子選抜フットサル大会が3月の25日~27日に今年もまた高知県高知市を舞台に開催された。
静岡県の女子選抜は過去2大会とも本大会へ出場、予選リーグを1位で勝ち抜き決勝トーナメントに進出した。
全国への最初のチャレンジとなった第1回大会では、当時の日本代表を数多く擁する東京都選抜と準決勝で対戦、0-5の一方的なスコアで敗れた。相手からのプレッシャーがより高まったゲームにおいて、止める蹴るというフットサルの基本をしっかりと見直すことを要求された、言い換えれば、悔しさを感じるよりも現実を思い知らされたゲームだった。
前年の敗戦を受け、どんなプレッシャーの中でもボールをしっかりと廻すことができるチーム作りをテーマに活動し臨んだ第2回大会では準決勝で兵庫県選抜と対戦。マイボールを失う機会の少なさや、ボールを保持する時間の長さではどの試合でも対戦相手に勝っていたと思うが、結果は兵庫の精度の高いシンプルな攻めの前に0-2の完封負けを喫してしまった。
基本の大切さ、連携の大切さを積み上げた2年間の経験をもとに、戦術よりも個の力の発揮をプラスする事を最大のテーマに今年もまた高知へ向かう事ができた。
今大会は参加するすべてのチームがそうであったと思うが、複雑な想いを胸に大会を迎えたのではないか。
なによりも、賛否が渦巻く中、大会の開催を決断していただいた主催者の日本フットサル連盟、開催地の高知県、日本トリム様をはじめとする数多くのスポンサーのみなさまに深く感謝するとともに、様々な困難が故に出場を辞退しなければならなかった地域予選の勝者たち、あるいは自分達が静岡県の代表、そして東海地域の代表であることも強く意識して臨む大会でもあった。
1試合ごとを振り返るレポートは書かないが、静岡が戦った予選リーグからのすべての試合、楽なゲームはひとつもなかった。 さらに、出場チームの中には、静岡以上の組織力をピッチ上で発揮したチームも数多くあったと思う。
ただひとつ、すべての試合で静岡の選手達は頑張ってくれた。
そして、全国優勝!
私が静岡県女子フットサル選抜チームの運営に関わりを持ってから3年目での悲願達成であるが、チーム代表者でもある静岡県フットサル連盟の鎌田理事長をはじめ、これまで選抜の活動に関わっていただいた役員、スタッフ、選手、そのすべての方々に感謝したい。
さらには、静岡県女子フットサル選抜へのユニフォームサプライヤーとして応援して頂いたフットサルブランド【luanvi】(ルアンビ)様にもチームを代表し感謝の意を表させていただき、トリムカップ2011のご報告といたします。
みなさん、本当にありがとうございました。
去る3月21日(月・祝)に静岡市中央体育館にて自主開催した「第1回中部地域レディース交流フットサル大会」についてレポートを掲載したい。
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ここ数年の間にいわゆるロングパイルの人工芝を敷き詰めたフットサル施設が増え、そのソフトな感触もありレディースチームやミックスチームの活動が盛んになってきた。
しかしながら床で行うフットサルについては、まだまだプレーする機会も少なく、特に競技人口の増加に結びつくような社会的な動きは少ない。
さらに静岡市内ではボールを蹴る事が出来る体育館が極端に少なく、短い時間の練習での利用予約もままならない。
大会運営など丸1日をかけて行う行事については、約1年前に予約申請などを行い関係機関との折衝を経てその利用を確保しているのが現実だ。
そんな事情もあり床で行う大会の急な開催は企画自体がなかなか難しかったが、今回たまたま祭日(3月21日)での終日利用が実現する事となったため、この機会を無駄にせず、床で行うフットサルを経験できる場を地域の女性たちに提供することを目的とし、レディース交流フットサル大会の企画を進めてきた。
しかしながら年度末の3月はさまざまな大会が予定されているばかりか、東日本大震災の発生やその後静岡県東部地域に起きた強い地震の影響などもあり、開催するしないへの賛否、あるいは参加を予定しているチームの状況の変化にも配慮しなければならず、間際まで企画の実現が確定しないこととなってしまったのだが・・・。
幸いにも全チームから参加の再確認が取れたことやチャリティーを行うための時間の確保やそのためのご支援が得られたこと、運営スタッフも確保できたことなど、開催に向けてスケジュールを進めることが出来た。
参加チームの代表者そして選手のみなさんをはじめ、運営スタッフや当日取材に来ていただいた静岡あさひテレビ・スポパラ製作スタッフのみなさんなど大会の開催にご協力いただいたすべての方々に感謝の意を表したい。
本当にありがとうございました。
さて、以下に当日のゲームから主催者の目で選ばせていただいたMIP(印象に残る選手)ベスト5を写真でご紹介したい。(※ほぼ独断での選出についてはご容赦を!)
▼MIP(4名+1家族)
▲女性のゴールキーパー、フットサルで言うゴレイラはチームの戦力において非常にその役割が重要なポジション。
このCherry’s Angelの松原亜美選手のボールを止める能力の高さは、競技経験が豊富な選手や関係者からも絶賛の声があがるほど。
大会MVPを参加選手の投票で選ぶとしたら、彼女を推す票が一番多かったのではないかと思う程の活躍を見せてくれました。
▲PARAISO U-15 背番号8 中川未彩選手・・・足裏を多用したドリブルやバランス感覚に優れたシュートフォームなど将来の伸びしろが大いに楽しみな若き選手です。これで決定力が備わってきたら良い選手になりますね!
▲今大会の参加選手にはママさん選手も数多く参加していたが、PIRLIM PIM PIMの谷内民恵選手(15)は娘さんと共に出場。そればかりか彼女はフットサルレフリーの3級審判資格を所有。もちろんこの大会でも何試合かレフリーをお願いしてしまいました。ちなみに写真手前で「ここへ出せ!」とばかりに手で指示しているのが娘さんの谷内さやか選手(11)。
▲こちらが親子出場を果たした娘さんの谷内さやか選手。このスピードに乗ったライン際のドリブルなどなかなかのセンスの持ち主です。ちなみに大会に参加した時点では小学生でした。谷内家については2人でひとり分のMIPとさせて頂きます。
▲spica☆の6番、見崎紀子選手がPARAISOとのゲームで見せた相手キーパーからブラインドの位置からのトゥキックによるミドルシュートは大会を通し最も印象に残るフットサルらしい見事なゴールでした。
▲最後のMIPはCherry’s Angelの江川知親選手(14)。
実はCherry’s Angelはこの大会を通して無得点で終わってしまいましたが、最後の試合の残り数秒まで相手ゴール前で倒れ込みながらもシュートの意欲を見せるなどアグレッシブなプレーが持ち味です。彼女もまたお母さんプレーヤーのひとりです。
▼番外編MIP
▲参加チームには試合以外の時間にも記録やタイマー操作などオフィシャル業務をお願いしたが、このCherry’s Angel深澤沙季子選手はダントツに張り切ってその役目を務めていただきました。よって番外編ですがMIPに選出!!
▼以下、試合会場からのピックアップです。
第11回FUTSAL地域チャンピオンズリーグ、これまでお伝えしていない場面を写真で簡単にレポートしたいと思います。
※掲載画像はすべて大会初日に撮影したものです。
いよいよ東海1位と関西1位のキックオフの時を迎えた。
定刻より約10分遅れて始まった試合は、キックオフ直後にジュビロが相手ディフェンスの連携ミスを見逃さず、ゴール正面でGKと1対1となるチャンスを得たが決めることができない。
そんな立ち上がりで始まった試合は、お互いが高い位置からプレスを掛け合う展開で進むこととなる。
ジュビロにとっては自分たちの得意なスタイルで試合に入れたと言えるかもしれない。
非常に質の高いシステマティックな攻撃を展開すると耳にしていたSWHだったが、この試合の立ち上がりを見る限りは戦術での攻撃と言うより、高い位置で奪ってよりシンプルに相手ゴールを目指す意識が強いと感じられた。
SWHが本来プランとしていたかどうかはわからないが、ジュビロの攻めに真っ向勝負を挑む心意気が感じられるものだった。
立ち上がりこそピンチを招いたSWHだったが、その後は集中力を回復しゲームを進めることとなる。
そしてSWHのファーストディフェンスあるいはカウンターが、わずかながらスピードや強さでジュビロのそれを上回り、一方のジュビロは相手攻撃へのアタックの一瞬の遅れがことごとくファールの笛に結びついてしまい、前半のほぼ半分が経過した時点でファールカウントが5を数えてしまう。
決してジュビロの動きが悪いわけではないが、やはり地元開催の初戦とあってSWHの集中力が一歩勝っていたのかもしれない。
結果的にジュビロが与えた2本の第2PKは、どちらも枠内に放たれることがなかったが、前半唯一のゴールはやはりSWHが奪った。
前半7分、ジュビロゴール正面やや右の位置でフリーキックを与えてしまう。
これに対応するためジュビロのゴレイロ皆川は、自らがディフェンスを動かし壁を作る。
再開の笛とともにSWHのフィールドプレーヤーが壁の前を左右に横切るフェイクの動きをすると、わずかに出来た壁の穴を狙い済まして直接決められあっけなく失点してしまった。
もっとも遠い撮影エリアから見ることとなったため、正確なボールの軌道は確認できなかったが、SWHキッカーの樋口がサイドキック気味にコースを狙いにいったシュートの様に見えた。
※SWHの先制点の場面、自分の位置からは最も遠くその状況がはっきりわかりませんでしたが、北本代表から頂いたDVDで確認しました。
フリーキックのポイントにSWH9番の稲田選手と10番の樋口選手が立ち、まず樋口選手が壁に向かって走り出すファーストアクション、壁の前でボールの方向を振り向き、その瞬間に稲田選手が樋口選手の足元に向けて低い弾道でシュート、これを樋口選手が軽く足に当てコースを変えてボールはゴールへ・・・という流れでした。
状況説明に不正確な部分があり、申し訳ありませんでした。
この失点と2本の第2PK以外は、ほぼ一進一退の展開でどちらも訪れたチャンスを決めきれずハーフタイムを迎える。
その前半を終え感じたことはディフェンス面では、SWHのプレスはその場面場面で仕掛ける高さのコントロールがされ、選手間での意思統一が出来上がっていた。
一方のジュビロはピッチを広く追いかけすぎ、出来た隙間をシンプルなワンツーでプレス回避され数的不利な速攻に持ち込まれていたように感じる。
攻めの部分では、どちらもマイボールを攻めきって作るチャンスよりは、当然だが、より高い位置で相手ボールを奪ったショートカウンターが数多く見られた。
また、ジュビロのフィニッシュの精度の低さもSWHのディフェンスを無失点で持ちこたえさせた原因とも言えるだろう。
後半、1点のアドバンテージを持つSWHに手堅く行きたいという意識が生まれたのか、動きのリズムが前半とは違いやや堅さがみられる入りとなった。
互いの距離が前半よりやや広め広めとなり、味方のサポートに攻めでも守りでも若干の遅れが出始める。
対するジュビロは前半の修正点をしっかりとハーフタイムに確認したと見え前半より質の高いプレスで相手ボールを奪う機会が増える。
そして後半が5分ほど過ぎたころ、ジュビロの赤堀が敵陣左サイドのコーナーアーク付近から彼独特の思い切りの良さを発揮した強烈なシュートをSWHゴール目がけて放つ。
ボール1個が通る隙間があるのか?!と思うほど角度のない位置からのシュートだったが、これが見事に決まりジュビロが同点に追いついた。
後半の入りから良い流れを引き寄せていたジュビロはこの同点ゴールでペースが掴めた!と感じたかもしれない。赤堀の同点ゴールを目の前数メートルの距離で見ていた筆者も正直そう感じた。が、そう間を空けることなくSWH稲田の強烈な一撃で再びリードを奪われた。赤堀のゴールも見事だったが、この稲田のシュートも素晴らしかった。
試合全体を通し、再三好セーブを見せていた皆川にとっても「やられた!」と感じたゴールだったのではないか。
その後の試合は前半を思わせる一進一退が続く。
ジュビロはショートカウンターから鈴木、門田、本田、山崎らが再三絶好のシュートチャンスを得るが決め切れない。
SWHも右サイドからの速攻から何度もジュビロゴール前を横切るフィードが繰り出され、あとワンタッチにベンチからもどよめきが起こる。
試合は結局このままのスコアで終了した。
試合を振り返ると、交替選手とのローテーションはジュビロのペースのほうがかなり短く、頻繁な交代を繰り返えしていた。
それだけ運動量をピッチに注ぐゲームだったが、プレーの精度、特にフィニッシュでの精度の低さがその運動量のアドバンテージを消してしまったゲームだったと言えるだろう。
先に行われた全日本選手権予選ラウンドで、Fリーグ勢を破った地域リーグでのトップレベルのチームに善戦はしたものの、ジュビロにとっては悔しい敗戦だった。
大会のその後は(先のレポートにも書いたが)ジュビロ磐田フットサルクラブは1勝も上げることなく、そのチーム名に終止符を打つことになってしまった。
しかし、チームが消滅するわけではない。
新たなチームで、今季やり残したことへ再挑戦して欲しい。
第11回FUTSAL地域チャンピオンズリーグは、CAFURINGA 東久留米 vs FUGA TOKYOの関東リーグ所属チーム同士の決勝戦となり、関東リーグでは準優勝に甘んじていたFUGAが4-3のスコアで今季の関東王者CAFURINGAを振り切り、昨年に続く同大会の2連覇を達成した。
残念ながら、東海リーグのチャンピオン、ジュビロ磐田フットサルクラブは1勝も上げることなく、そのチーム名に終止符を打つことになってしまった。
今回、そのジュビロ磐田の初日の1試合だけを観戦した訳だが、できることなら神戸からの帰路、新幹線の車内にてレポートをまとめ即日掲載したい思いだった。が、作業時間や諸事情によりそれが叶わず残念な気持ちだ。
こうして数週間が過ぎてしまうと、その結果とも相まって記事掲載の意味を考えてしまうが、やはり自分自身が観たその試合の様子をお伝えしたいと思う。
会場に着いたのは、ちょうど大会の開幕戦となる「CAFURINGA 東久留米」vs「広島F・DO」がキックオフされた直後だった。
本来なら「LEON福岡」vs「DEER BOYS SENDAI」が行われているはずのとなりのピッチは、ご覧の通り。
このたびの東日本大震災で甚大な被害が生じた被災地のひとつ、仙台を活動の拠点にしていたDEER BOYS が早くから大会参加を辞退することになっていたため、Aグループ については3チームによる予選リーグとなってしまった。
被災地あるいはディアボーイズへの激励・応援メッセージを書き込むために会場内に用意された連盟旗には、常に参加チームや運営スタッフなど多くの人たちが取り囲みその想いを書き綴っていた。
この日の試合開始時には、会場全体での黙祷と出場チームによる合同の集合写真の撮影が行われ、さらに出場全チームが腕に喪章を付け試合に臨んでいた。
さて、そのオープニングゲームだが、今季関東リーグを制したカフリンガの力強さを目の当たりにしたことはもちろんであるが、私、静岡人としてはこの試合の主審を務めていたレフリーにも視線を注ぐこととなった。
東海地域からの推薦を受け、静岡県所属のY氏が裁くゲームだったからだ。
このゲームは得点機会の発生が多かったばかりか、警告、退場などの場面も何度か起こり、主審副審ともに多くの作業が発生するゲームだった。
裁き終わった後、Y氏との会話の中で「開幕ゲーム、しかも片側のピッチのみの進行で緊張しました。一つ一つの笛について振り返る場面もありますが・・・、ただ自分としては精一杯のジャッジをやりきった思いです。」と聞く事が出来た。
選手の立場でも、パスミス、シュートミス、ディフェンスでのミスなど起こることは当たり前だ。
ただ、試合を終えたとき勝ち負けに関わらずその結果を謙虚にあるいは潔く受け入れられるかどうかは、試合への集中力が大きく関わっていると常日頃から思っている。
そういう意味では、Y氏の言葉には多少の安堵を感じた。
チームだけでなくレフリーにとっても、こうした全国大会は目標であり、次のステップへのチャレンジの場ともなっていることは間違いない。
選手とレフリーの関係、このことは常に様々な意見が交わされるなかなかデリケートな事柄かもしれない。この記事ではこれ以上その関係について触れないが、いずれ選手とレフリーをテーマにした自分自身の想いを表してみたいとも考えている。
※肝心のジュビロの戦いについては別記事とさせて頂きます。