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Archive for the ‘試合結果’ Category

再び全国の舞台に立つために選手たちは頑張ってくれるはずです。

東海地域の4県、その4チームによる総当りのリーグ戦、今年も東海地域に2枠が割り振られたことに感謝です。

岐阜県は中津川より速報します!

▼10:00
三重県 5vs0 岐阜県

▼11:00
静岡県 3vs0 愛知県

▼13:00
三重県 3vs0 愛知県

▼14:00
静岡県 3vs0 岐阜県

▼16:00
愛知県 1vs1 岐阜県

▼17:00
三重県 0vs0 静岡県

以上の結果、静岡は得失点差で東海第2代表として全国大会に進む事となりました。

先週末の土曜日、日曜日に刈谷市体育館を会場に行われた今季の「全日本フットサル選手権東海地域予選」いわゆるPUMAカップ2012の東海大会ですが、このブログをご覧になるほぼすべての方がすでにその結果をご存知だと思います。

大会2日目も速報をさせていただいたとおり、東海地域に与えられた全国大会への2枠を射止めたのは愛知県からの2チーム「ROBOGATO」と「名古屋オーシャンズサテライト」でした。

昨年、一昨年と全国枠を逃している静岡県勢、「今年こそ!」と多くの方が全国出場へ向け期待を大きく持っていた静岡県代表のデリッツィア磐田と大和撫子/VIORA藤枝は、残念ながら全国大会への切符となる決勝進出前の敗退となってしまいました。

筆者は大会初日となる土曜日だけ現地に足を運び、静岡県勢の戦いを観戦しています。

すべての結果が出揃ったこのタイミングにレポートの掲載作業を行なうことはなんとも複雑な心境ではありますが、その日現地に出掛けられなかったチーム関係者やサポーターの方々、そして全国のフットサルファンのみなさんのためにも両チームがどんな試合を行ったのかを短くですがお伝えいたします。

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会場となったのは刈谷市体育館。筆者にとっては初めて出掛ける体育館だった。

刈谷市中心市街地にほど近い刈谷市体育館は、若干ゴール後方のスペースが窮屈ではあるが40m X 20mのピッチがすっきり収まり、ベンチやオフィシャル席あるいは反対側のアップエリアの設営のための余白も充分な会場だった。
「古い体育館」と聞いてはいたが、試合を行うピッチと観客席については、それほど古さを感じさせる部分は無かったように思う。ただ、床に施された各種競技のためのラインマーキングがカラフルな事は、比較的古い体育館に多い傾向ではないだろうか。

ほぼ正方形にも近いアリーナ床面。タッチラインサイドからは観戦しやすいスタンドだったと思う。

 

▼DELIZIA磐田 5 vs 1 NASPA四日市

DELIZIA磐田

NASPA四日市

昨年はジュビロの名で、そして今年はデリッツィアとして、事実上2年連続で東海大会へ駒を進めた磐田、全国を逃した昨年の雪辱を果たすため強い思いで臨む今大会だ。

チームは2月末に鹿児島県で開催される地域チャンピオンズリーグへの出場を控えている事もあり、無駄な出費を控えるため前泊・中泊を避け全員が自宅から通いの2日間としたそうだ。

10:30。定刻通りに今季の東海大会の第1試合がキックオフされた。

試合開始からの数分間は「昨年経験した全国の舞台にもう一度立つんだ!」というナスパの勢いが「今年こそ!」のデリッツィアを上回り、再三好機を作り出す。

しかしながら、ナスパの立場でこの試合を後から振り返ると「あの時間帯に1点でも取れていたら・・・!?」と悔やむ立ち上がりとなった。

逆にデリッツィアにとっては苦しい立ち上がりを凌ぎ切った事で自分達に流れが訪れた。

まず先制ゴールは若きキャプテン本田拓磨(18)。ドリブルでの突破、そしてシュートまで一人で決め切った。

追加点は鈴木孝博(5)。ナスパゴール正面で得た間接フリーキックの場面で、インプレーになったボールを狙い済ましてゴール右上に突き刺した。

失点を重ねたナスパにもチャンスが訪れるが、デリッツィアのゴレイロ皆川広紀(1)が勇敢な対応とゴールポストをも味方につけた守りでゴールを許さなかった。

するとデリッツィアにさらに追加点が生まれる。

フィールド4人の底で守りの要としてナスパの攻撃の芽をつぶしていた横山正浩(12)の仕掛けが呼び込んだゴールだった。
横山は自陣で奪ったボールを自らがドリブルで縦に力強く運ぶ。そのまま放ったナスパベンチ前からのシュートはディフェンスにブロックされマイボールのキックインとしてプレーが途切れたかに見えたが、間髪入れずこのリプレーを左サイドから走りこんだ河合高宏(6)めがけシュート性のボールを蹴り込む。
河合はこのボールをゴール正面で胸にドンピシャと合わせゴールに押し込んだ。

横山は次の1点でもアシスト役となる。
ハーフライン付近でボールを裁く横山からゴール前に走り込む門田雄輔(10)へ狭い隙間を通す縦パスが出る。
門田は後方からのこのボールに彼らしい柔軟さを発揮しスライディングしながらのシュートに持ち込む。これがペナルティエリア先端まで飛び出して対応したナスパのゴレイロ森恵輔(2)の脇をすり抜けゴールへ。
ピッチに横たわりながらもボールの行くへを確認した門田はそのままガッツポーズで喜びを表した。

4-0。思わぬ大差で折り返した後半立ち上がりにも、デリッツィアは山崎淳史(7)や伊藤豊大(8)が決定機を迎えるが決められない。

一方、石川哲也(12)の鮮やかなループシュートで1点を返したナスパはその後も頑張りを見せるが、東海王者相手の4点のビハインドは覆しようがなかった。

結局、デリッツィアはその後、山崎が決め5-1で準決勝進出1番乗りを決めた。

この日のデリッツィアは、対戦相手のナスパに走り負けないよう、終始短いインターバルで交代を繰り返しピッチでのフィジカルを維持し続けた。
コンディション不良から数名がこの日の試合プランから外れる苦しい状況ではあったが、東海リーグではあまり出場の機会がなかった森山亮(4)も積極的に起用し、難しいと言われるトーナメント初戦を乗り切った。

試合を終えたデリッツィアの選手たちは明日の対戦相手が決まる第2試合を観戦、昨年敗れた名古屋オーシャンズサテライトが今年もまた準決勝の対戦相手となったことを見とどけて会場を後にした。

(※翌29日の試合、前半を2-0とリードして折り返したデリッツィアでしたが、試合終了の数十秒前に決勝ゴールを許し3-4の敗戦となってしまった事を付け加えさせて頂きます。)

立ち上がりの数分間は「いつナスパに先制ゴールが生まれるか?」が頭をよぎる時間帯だった。

先制ゴールの本田は一目散にベンチへ走りハイタッチ。

自慢のスピードでピッチを駆け回った森山。決定機も訪れたが決める事は出来なかった。

厳しいディフェンスでナスパ攻撃陣を自由にさせなかった横山。

体調不良の中、ユニフォームに着替え登録メンバー入りしていた千葉だったが、この試合の最後までベンチコートを脱ぐ事はなかった。

ドリブルでのアタックを見せる伊藤。試合後「自分から仕掛けすぎてしまったかもしれない。」と反省を口にしていた。得点こそ無かったものの前線で基点となる場面も多く作り出していた。充分にピヴォとしての役目を果たしていたと思う。

5-1の快勝にも「低い位置でのパスミス、連携ミスが多かった。」と反省も怠らなかった鈴木。

ゴールポストをも味方につけた堅い守りで勝利に貢献した皆川。

怪我からの回復が間に合わなかった森下はプラシャツに着替えベンチ入り。

ナスパ唯一のゴールを奪った石川。難しい体制からの見事なループシュートだった。

以前、全日本選手権への熱い気持ちを語ってくれた水谷。今年のチャレンジは東海大会初戦で終焉を迎えてしまった。

 

▼FALCO GIFU FS 4 vs 2 大和撫子/VIORA藤枝

FALCO GIFU FS

大和撫子/VIORA藤枝

撫子にとってはチームとして初めて臨む選手権での東海大会。対戦相手は先日の東海2部で悲願の1部昇格を決め勢いが増すファルコだ。

撫子のキックオフで始まったゲームは序盤からスコアが動く事となった。

前半3分過ぎ、撫子のミスパスからファルコは杉野一徳(20)がボールを運び、左サイドで連携した石神啓(14)と見事なコンビーネーションをみせる。
そして石神から折り返されたボールを杉野自身が左足で蹴りこみ先制ゴールを奪った。

さらに杉野は5分過ぎにも右サイド、撫子のベンチ前付近のキックインのセットプレーから鮮やかにシュートを決め連続ゴールを奪う。

続けざまの失点を喫した撫子だったが、次第に落ち着きと本来のパス廻しを取り戻す。

その後、再三にわたり決定機とも思える場面を作り出すが最後の詰めに気迫が及ばずゴールが奪えない。
いったい何本のシュートクロスがファルコゴール前を横切ったであろうか?そればかりかショートカウンターからのゴレイロとの1対1など、練習なら決めたであろう場面も何度か作り出すものの1点が遠かった。

立ち上がりの失点以降は機能していた撫子のディフェンスだったが、前半終了間際に痛恨の3失点目を喫することとなる。

だれもが前半終了を意識した終了20秒前、ファルコの田中秀和(4)が左サイドを強引にドリブルで進む。撫子は阿野光平(11)が対応するが、競り合いの中からトゥで蹴られたシュートが撫子ゴレイロの鈴木陽太(12)の足元を抜けボールはゴールへ転がり込んだ。この時タイマーは残り17秒を表示、まさに終了間際だった。

「0-3のビハインドでの折り返しは公式戦では経験がなかった。正直、あせりも感じていました。」と、キャプテンの野木武臣(4)は話してくれた。

それでも攻撃では後半5分に左サイド高い位置でのキックインを谷津護(13)が剣持貴充(10)のコンビネーションで決め1点を返し反撃開始を思わせた。

しかしながらその後、ファルコのフロレス・フーリオ(21)に左サイドで粘られ、こぼれたボールを最後はゴール正面から中島千博(7)に蹴り込まれ再び3点差となってしまった。

この場面を振り返り野木は「自分のミスでした。光平(阿野)と2人でプレスに行ったのにボールを奪いきれなかった。最後は自分が振り切られてゴール前にボールがこぼれてしまった。前半終了間際の失点もそうでしたが、この4失点目が大きかった。」と口にした。

撫子は後半14分、左サイドで剣持→阿野とつなぎシュートクロスがファルコゴールを横切るとこのボールに望月崇之(3)がしっかりファー詰めに入りゴールを奪った。

しかし試合はこのゴールを最後に得点は動かず4-2で終了。撫子にとっては相手をはるかに上回るシュートを放ちながらも初戦敗退となってしまった。

この日のファルコは状況に応じたディフェンスの上げ下げが見事だった。

撫子にリズムがある時間帯には無理なプレスを避けゴール前を堅く守り相手の侵入を許さなかった。
そして撫子の連携が悪くなったと見るや高い位置からのプレスでボールを奪いに出る。

主にそのコントロールを受け持っていたのが2ゴールを挙げた杉野だった。
フィクソの位置でバランスをとり、勘の良い読みでインターセプトを狙う、さらにスペースがあれば自分からも思い切りの良いドリブルで攻撃にも転じた。

さて、初の東海大会挑戦だった撫子だが、振り返れば普段なんでもなく出来ていたパス交換やトラップ、あるいはシュートにミスが連発した。

「力不足でした。期待に応えられずすみませんでした。ファルコの得点源、中島選手のカットインへの対応はみんなで話していたとおり出来ていたし、(2ゴールの)杉野選手からの配球についてはケアはしていたんですが・・・。本人にやられちゃいましたね。とにかく自分達のミスが多かった事は間違いなかったですね。」と野木は話す。

さらに「自分達は初めて経験する東海レベルでの一発勝負のトーナメント、集中力の差があったのかもしれない。」と続けた。

確かにミスが多かった撫子ではあったが、その状況を見極めて試合を進めたファルコのゲーム運びの上手さが際立ったゲームだったと言えるのかもしれない。

守備だけでなく鋭いドリブルで攻撃でも貢献した杉野。「ゴールはたまたまですよ。」と試合後には謙遜していたが、東海リーグ最終節での出場停止の鬱憤を晴らすかのような活躍だった。

何度となくペナルティエリアを飛び出しての対応でピンチを防いだナスパのゴレイロ亀山。彼もまたこの試合の勝利の立役者の一人だったと言えるだろう。

ドリブルで切り裂く彼らしいゴールではなかったがチームにとっては貴重な4点目を奪った中島(右)。

東海2部最終節でもそのパフォーマンスに目が行った石神。この日も杉野との絶妙のコンビネーションを見せた。実はこの石神、出身は岐阜県だが高校時代は静岡県内で過ごしている。磐田東に通いながらジュビロユースに在籍していた経歴を持つのだ。その静岡時代を「レベルの高い先輩達と共に過ごした貴重な時間だった。」と振り返る。サッカーでもハイレベルな場に身を置いていた石神だがフットサルでも経験値が高い。U-12バーモントカップでは全国大会出場、そしてU-15時代には全国制覇も経験しているそうだ。

今ひとつ冴えのなかった向島。彼らしくないミスも目立った。この日の撫子全員にいえるのかもしれないが、一つ一つのプレーに余裕がまったく見られなかった。初めて経験する東海大会、トーナメントでの硬さなのだろうか?

キャプテンの野木が試合後に悔しさを表した4失点目の直前のシーン。スライディングする野木の足先もわずかに及ばずフーリオからゴール正面の中島にボールが繋がってしまった。

シュートが枠を外れ悔しがる剣持。大砲の彼にもゴールが生まれなかった。

後半、教科書どおりのファー詰めでゴールを記録した望月。「前半にその形が出来ていれば。」と思わずにはいられないゴールだった。

試合後、大応援団に挨拶をするファルコのメンバー。地元、愛知勢をも上回る熱い応援だった。

 

全国大会の1次(予選)ラウンドは、エコパアリーナもその会場として開催されます。
静岡県勢の出場しない大会運営となりますが、気持ちを込めたおもてなしを行いたいと思います。

■PUMAカップ2012 第17回全日本フットサル選手権 今後のスケジュール

▼全国大会 1次(予選)ラウンド:エコパアリーナ/大阪市中央体育館
 平成24年3月9日(金曜日)・・・全国大会予選ラウンド 第1日目
 平成24年3月10日(土曜日)・・・全国大会予選ラウンド 第2日目
 平成24年3月11日(日曜日)・・・全国大会予選ラウンド 第3日目

▼全国大会 決勝トーナメント:代々木第1体育館/(東京都)
 平成24年3月16日(金曜日)・・・全国大会第1日目 準々決勝
 平成24年3月17日(土曜日)・・・全国大会第2日目 準決勝
 平成24年3月18日(日曜日)・・・全国大会第3日目 決勝

※以下、フォトギャラリーにて試合の様子をご覧ください。

泣いても笑ってもこの日ですべて!
来季の1部昇格を懸け、そして入れ替え戦行き回避の戦いも!

PUMAカップ東海大会2日目に後ろ髪を引かれながらも、富士市立富士体育館から速報します。
もしろん刈谷体育館からの情報を基にスコアの掲載もさせて頂きます!

■平成23年度 第10回静岡県社会人フットサルリーグ2部【最終節】@富士市立富士体育館

▼9:30
沼津蹴球団FC:1
vs(前半:0-0)試合終了
FARANG Futsal Club:2

▼11:00
ARTISTA:3
vs(前半:0-0)試合終了
豊友:2

▼12:30
浜西フットサル:7
vs(前半:3-3)試合終了
BIG HIP:5

▼14:00
CALIENTS:3 
vs(前半:2-2)試合終了
Natureza Grande:2

■PUMAカップ2012 第17回全日本フットサル選手権東海大会@刈谷市体育館

【第2日目】・・・準決勝
▼9:30
DELIZIA磐田:3
vs(前半:2-0)試合終了
名古屋オーシャンズサテライト:4

▼11:15
FALCO GIFU FS:3
vs(前半:1-2)試合終了
ROBOGATO:4

【第2日目】・・・決勝
▼15:45
名古屋オーシャンズサテライト:2
vs(前半:1-2)試合終了
ROBOGATO:8

一発勝負のトーナメント、今日を勝ち進まなければ、明日はもちろん全国はありません。

初めて出掛ける刈谷市体育館より速報します!

■PUMAカップ2012 第17回全日本フットサル選手権東海大会@刈谷市体育館

【第1日目】・・・1回戦
▼10:30
DELIZIA磐田:5
vs(前半:4-0)試合終了
NASPA四日市:1

▼12:15
名古屋オーシャンズサテライト:5
vs(前了:2-0)試合終了
レインボー垂井:0

▼14:00
FALCO GIFU FS:4
vs(前半:3-0)試合終了
大和撫子/VIORA藤枝:2

▼15:45
MEMBER OF THE GANG:4 
vs(前半:3-3)試合終了
ROBOGATO:7

【第2日目】・・・準決勝スケジュール
▼9:30
DELIZIA磐田:
vs(前半:上-下)
名古屋オーシャンズサテライト:

▼11:15
FALCO GIFU FS:
vs(前半:上-下)
ROBOGATO:

【第2日目】・・・決勝スケジュール
▼15:45

vs(前半:上-下)

ちょうど2ヶ月前の昨年11月16日、エコパアリーナで行われた名古屋オーシャンズと日本代表候補のトレーニングマッチの残像が筆者の記憶にいまだ残るこの時期に、日本代表候補の新たな対戦をまったく同じピッチで再び観戦する機会に恵まれた。

日本代表候補 vs 田原フットサルクラブ

フットサル日本代表候補によるトレーニングキャンプがエコパで頻繁に行われるようになって以降、常にその可能性を探り熱望していた静岡県勢とのトレーニングマッチが現実となる日が訪れたのだ。(2012年1月18日実施)

日本代表候補

田原フットサルクラブ

まずはこの試合に向けたちょっとした裏話から。

トレーニングキャンプ中でのマッチメイクの可能性を打診されたのは1週間前の事。「(地域リーグレベルの)どこかと試合ができないか?」と言うものだった。そして「出来れば最終日、水曜の午前中がベスト。どうしても無理なら火曜の夜、さらに複数チームの混成も検討の余地あり。」と地域のチーム、選手に配慮した問い合わせでもあった。

ただ、代表側が最優先したい「水曜日・午前」での対戦の可否について短時間で回答を用意する必要から、まずはFリーグ準会員加盟の正式発表などチーム体制を整えつつある田原FCに打診をさせていただいた。

もちろん現時点で田原FCに所属する選手はこれまでの活動となんら変わることがない、それぞれが仕事を抱えてのチーム活動であるわけで、果たして何名の参加が可能であるのか不安もあった。

しかしながらその回答は「新監督ゼゴも含め、ほぼ全員で対戦させて頂きます。」と言う事だった。
もちろん試合当日には、ゼゴ氏(アグレミーナ浜松の監督に就任することが発表されている。)も含め日曜日に行われる東海リーグ開催日以上の選手の出席率を実現してくれた。

静岡県内の地域リーグ(東海リーグ)参入チームと言えば昨季・今季と連覇を果たしたデリッツィア磐田が存在するわけで、筆者としても代表候補との対戦は非常に興味を抱かせる組み合わせではあった。

後日、デリッツィア磐田の北本代表には事の経緯をご説明させて頂きはしたが、やはり対戦のチャンスを可能な限り選手と話してみたかったと言うのが本音ではあろう。
代表候補との対戦がどれだけ魅力があり、稀なチャンスであったかは言うまでもないからだ。
それでも北本氏の「田原さんには有意義な時間にして欲しい。」との言葉に少しの安堵を感じたとともに、対戦チーム決定への過程にご理解をいただいた事に感謝したい。

前置きが長くなってしまったが、当日のトレーニングマッチに話を移そう。

折りしも、前週の金曜日には田原FCが母体となりFリーグへの歩みを進めているアングイア浜松がFリーグ準会員加盟記者会見を行ったばかり。 さらに直前の日曜日にはあの「キング・カズ」こと静岡が誇る三浦知良選手のFリーグ出場が、フットサル界のみならず日本中のお茶の間の話題となる中、会場にはいつもは目にすることのない地元新聞社の記者の姿も見られた。

代表の先発は北原、小曽戸、星、小宮山のフィールド4人に川原がゴレイロ。対する田原のスタートはフランキと松本のFを経験した二人に蓮池と萩原、ゴレイロには杉本がピッチに立った。

1対1での強さを見せた星。

代表のファーストセットとして出場した中では星の動きが目立った。前線で基点となることはもちろんだが、1対1での強さや運動量、スピードなど、代表全体の中でも優れたパフォーマンスを見せていた。
今回のトレーニングキャンプへは急な招集だったようだが、海外でプレーしている自覚が強く現われていたのかもしれない。

その星がこの試合最初のゴールを決める。

開始から5分、それまでも比較的高い位置からのプレスを行っていた田原守備陣系がさらに代表陣地深くまでそのラインを上げた。
蓮池が右サイドでボールを持つ星に厳しく寄せる。が、星は落ち着いてボールを裁きプレスを回避、そのままスピードに乗ったドリブルで田原ゴールに迫る。
この時点で星に突破を許した蓮池や、パスコースを消しに行っていたフランキや松本は戻りきれず事の成り行きを見守るだけだった。

星は最後に対応した萩原の寄せを意識してか、第2PK程の距離からシュートを放ちこれを見事に田原ゴールへ突き刺した。

この日の代表は、ミゲル監督がトレーニングのメニューとして課していた、ピヴォを意識した組み立てをテーマとしていたようだが、このシーンは星の突破力とスピード、そして決定力がゴールを生んだ。

一方の田原ではフランキの気持ちの高ぶりが印象的だった。

今季のFリーグ序盤にはデウソン神戸に所属していたフランキ。この試合に臨む意識はチームの誰よりも高かった。

開始早々、自軍ゴレイロ、杉本の中途半端な対応に激を飛ばすなど、時折、見方とのコンビネーション不足にイライラをあらわにする場面もあったが、やはりボール際での強さを持つ彼が気持ちの面も含め攻守にわたりこの日の田原の中心だったと言えるだろう。

発破をかけられたその杉本は4失点を許すものの、数多くのピンチを身体を張ったセーブで凌ぐ活躍を見せた。

その後、代表は原田、ラファエル、滝田、村上の布陣へ。
このセットでは、ラファエルが得意とする右足でのシュートフェイントからのカットインの切れ味に魅せられた。
ドリブルからの切り返し、そしてシュートまでのスピードに乗った一連のプレーは、大げさではなく「一瞬、ラファエルが消えた!?」と思わせる程だ。

鋭い切込みからシュートを放つラファエル。

このセットでは村上も左サイドから再三シュートを放ち田原ゴールを脅かすが、守る田原も集中した寄せと杉本の好守で追加点は許さなかった。

左サイドからシュートを放つ村上。今回のキャンプ視察中に「今年もよろしくお願いします。」と声を掛けてくれた。その際に、その時点で週末に迫っていた名古屋オーシャンズとの大一番に話が及んだが「僕らはやりますよ!見ていてください!」とその意気込みを語ってくれた。その言葉どおりオーシャンアリーナで行われたFリーグ第24節で王者を倒した。

田原は萩原に代わり石野、蓮池に代わり向島がピッチに立つと、その代わった二人が同点ゴールを演出した。

向島と石野のコンビネーションでボールを運ぶと、右サイドから石野がゴール正面の向島へパス。向島がこれを巧く押し込み川原が守る代表ゴールのネットを揺らした。

川原を振り返る向島。

田原の1点目のアシスト役となった石野は、この日最もドリブルでの仕掛けでチャレンジしていたように思う。

その後、代表は高橋、木暮、完山、渡邉のセットへつなぐが、結局、前半はこの1点ずつの応酬で後半へ折り返す事となる。

前半に田原が見せた自陣の低い位置からでも短くボールをつなぐ攻めは効果的だった。

4人が連動しディフェンスの隙間隙間に基点をつくりワンタッチ、ツータッチで小気味良くボールを動かす。
代表ディフェンスは、その小さなボール回しに対しプレスの掛けどころがつかめず、さらにディフェンスの隙間に基点を作られることを嫌い意識が中央に集まると、ワイドへのやや長いパスで突破を許す事が多かった。

後半に入っても田原のプレースタイルは変わらない。代表のハイプレスに対しても、単純なロングフィードでの回避はほとんど行わず、ゴールクリアランスからでさえペナルティエリアのわずか外へボールをつなぎ4人が連動する。このプレーこそ自分達のスタイルを示したと同時に実戦の中でのチャレンジだったように思う。

ゼゴ氏が始めて指揮をとる試合でもあった。

だが、前後半25分ハーフと通常より5分長い試合時間が田原の運動量を徐々に奪う。自陣ゴール前から短くつないで展開する試みで、わずか一人でも足、もしくは思考回路が止まってしまうことは、即、失点を意味する。
案の定、後半の3失点はどれも自陣ゴール前でのパスミスや連携ミスに端を発するものばかりだった。

後半開始時点の代表は小宮山、木暮、高橋、原田、ゴレイロには藤原が入った。
一方の田原は前半の入りとまったく同じ5人でスタート。

後半2分、田原陣内高い位置でボールを奪った代表は、原田が左サイドに持ち込みゴレイロを引き付けてからゴール正面へ走りこんだ木暮へ正確にフィード、木暮はほぼがら空きのゴールへ蹴り込むだけだった。

木暮が入ったセットでは、スペースの作り方やボールを引き出すポイントなど、他のセットにはない(効果的な)何かが見られた。それこそが彼の存在感だろう。

さらに後半7分には北原が、後半23分には稲葉が、やはり高い位置でのボール奪取の流れから決めトータル4ゴール。

田原も後半12分、フランキの仕掛けからのこぼれを金城が蹴りこみ2-3と追いすがる時間帯があった。
これ以外にも田原にはチャンスがあったが、シュートの決定力や決定機への最後のパス1本の精度に正確性を欠きゴールには結びつかなかった。

フランキの仕掛けからこぼれ玉を抜け目なく決めた金城がガッツポーズ。

出番を終えた某選手。ウォーマーに身を包みモップ係を担当!?

戦況を見つめるミゲル監督。

終了後は両チームの全選手が整列。全員と握手してトレーニングマッチを終えた。

試合後のミゲル監督とゼゴ氏。

50分間のプレーイングタイムで行われたこの試合、結果として残った4-2のスコアをもとに代表側についても田原側についても、その出来不出来を云々する事はあまり適当ではないだろう。

代表側については、明らかに各選手のフィジカルが低下していることが月曜日のキャンプインからも感じられた。
Fリーグも終盤を迎え、これまで以上に最終順位を意識した凌ぎを削る戦いが続いている事や、本拠地→試合会場→エコパへの移動の負担が重なっている事もあるだろう。

さらに怪我や体調不良でメンバーの入れ替わりが発生し、ほぼ月1回と定例化しているトレーニングではあるものの、いつもとは違うセットでの連携が求められてもいた。

それでも技術が高い選手の集まりなのだから、ゴールだけを目指しがむしゃらな攻めを行えば大量得点にもつながったかもしれない。ただ、監督の意図をピッチでより正確に再現しようとする試み、つまり練習メニュー通りの組み立てにトライする事もトレーニングマッチでは必要だし、そこでの課題を次のキャンプへ持ち込みながらチームとして成長していくものではないだろうか。

ミゲル監督が重要視するセットプレーに迫力を感じなかったこの日の代表。練習には多くの時間を割くが、実戦形式では様々な課題が見つかった事だろう。

田原側については、クワトロ・システムの考案者とも呼ばれるゼゴ氏のアグレミーナ浜松への監督就任発表はあったものの、実際に田原の練習に合流したのはわずか数回程度とのこと、その戦術やオプションのすべてを選手側に伝えているわけでもなければ、選手側の理解もまだ不十分な段階であろう。
さらに東海リーグも終了、全日本選手権ではすでに県大会で敗退と公式戦へのモチベーションについてだけ言えば「ほぼゼロ」。それだけに今回現実となった代表とのマッチメイクへ注ぐ「戦う気持ち」は相当大きなものだったに違いない。この日(休みを取ってまで)参加した選手の数がその気持ちをあらわしていたと思う。

そして「代表に善戦」の印象を与える試合が出来た事も、その気持ちの支えがあったからこそではないか。

さらに、Fリーグ各チームの主力級が顔を揃える日本代表候補とこのタイミングで対戦できた事は、これから目指すチーム作りのための貴重な経験となっただろう。

ベンチも含め全員が貴重な経験をしたはずだ。

平日にもかかわらず、田原へ熱い声援を送ってくれた仲間達に挨拶。

いずれにしても、実戦での戦術確認や選手間の連携などは、どんな練習メニューにも代え難い貴重な時間だ。
この日対戦した代表と田原、どちらにとっても意味のある50分間だったと確信している。

最後に、代表候補とのトレーニングマッチという貴重な機会を与えていただいた代表スタッフ、監督、選手のみなさんに感謝するとともに、静岡県フットサル連盟としても御礼を伝えさせて頂きたいと思います。

本当にありがとうございました。

※以下、フォトギャラリーにて試合の様子をご覧ください。