選抜ユニフォームサプライヤー
デスポルチ
デスポルチ

連盟スポンサー
デスポルチ
デスポルチ

ミカサ
(株)ミカサ

宝くじのマスミ
宝くじのマスミ

■ カテゴリー
■ アーカイブ

Archive for the ‘試合結果’ Category

2011東海女子フットサルリーグ【第1節】@北スポーツセンター(名古屋)・・・2011/07/03(sun)

■estrela/LENDA 2 vs 2 Frontier FC

今季から新たに愛知県からの3チーム目として東海リーグに参入することとなったestrela/LENDA(以下、エストレーラ)。昨季は愛知県リーグが戦いの舞台だった。人材豊富な愛知県で好成績を上げてきたチームとあってその知名度はともかく、未知数なポテンシャルに注目が集まる。

estrela/LENDA

estrela/LENDA

 

昨シーズン、全勝で東海女子を制したFrontier FC(以下、フロンティア)。豊富な経験でチームを支えてきた曽根田が今季の選手登録を外れベンチワークに専念、さらに数名の新戦力が加わり新体制を整えてきた。東海男子同様にこれまでの「連覇を果たしたチームがない」という東海の歴史を書き換える事が出来るのか?

Frontier FC

Frontier FC

この試合、速報でもスコアをご報告させていただいたとおり、2-2の引き分けで前後半の30分を終えることとなった。

「あのフロンティアが新規参入チームに?」と思われる方もいらっしゃるかと思うが、この日エストレーラが見せた戦いぶりは会場で観戦していたすべての方の今季の東海女子への興味をグッと引き上げたのではないか。

筆者もエストレーラの丸々1試合を見るのはこの日が初めてだったが、その意識統一された戦いぶりには感心した。

特にディフェンス面では、相手のボール廻しの行く先々へはっきりとしたプレスを掛け続け自由に前を向かせない。さらに相手が悪い体制になったと見るや2人目、時には3人目が加わりボールを奪う。

それだけではなく、ボールに関わらない選手も状況の変化で微妙にポジションを変え、もしもの時に備える。常に一つ先、ふたつ先の状況を全員が想定しながら連動していた。

パスの連携にも個の仕掛けにも優れたプレーが出来るフロンティアだが、エストレーラの几帳面なプレスと連携に思い通りのルートでゴールを目指せない。

さて、肝心な試合の流れだが、エストレーラのキックオフで試合開始。

フロンティアがボールを保持する機会が多いが、エストレーラの組織での守りになかなか自由な攻撃をさせてもらえない。
守備の面でもエストレーラの各選手にフリーで受ける機会を多く与えてしまい、その後の詰めも甘く常にゴールを向かれ後手後手の対応となってしまう。

そして前半のなかば、エストレーラはフロンティアベンチ前でのキックインから縦にボールを入れるとペナルティスポット付近へ折り返す。
これを受けた市川がやや右へボールを動かしシュート、エストレーラに先制点が生まれた。

これで目が覚めたのか、フロンティアは個の仕掛けを武器に反撃に出る。
先制されてから1分の間もなく、遠藤から出されたボールを宮本がディフェンスの直前のワンタッチでボールと共に裏に抜け出し、そのまま長い距離をドリブル、最後も確実にゴールへ蹴りこんだ。

さらに前半12分、フロンティアは相手陣内に入ったあたりでボールを持った石川がエストレーラゴールやや右側の高い位置で待つ高田に精度の高い縦パスを通す。高田はこれをうまく処理し逆転ゴールを奪った。

この2失点にも自分達のスタイルを崩さずゲームを進めるエストレーラは、再三縦への突破力でフロンティアディフェンスに混乱を起こしていた市川がその推進力を最大限に発揮、左サイドからゴールへ向かうドリブルを一旦はディフェンスにブロックされるものの、ボールを失うことなくさらに前進、そして先制点と同じような位置から再びゴールを決めた。

フロンティアにとっては、わかっていた選手にやられてしまっただけに悔いが残る失点だった。

後半に入るとエストレーラの組織での守備はさらに忠実さを増し、相手のボールの出先をしっかりと潰す。
攻撃でも奪ったボールを時にはシンプルに市川に託し、そうでない時はディフェンスの隙間に確実にパスを通しオフェンスラインを押し上げる。

フロンティアの攻撃は、石川や宮本が相手のファーストディフェンスを個の力で突破できた時にはシュートまで行くが、守備全体を崩すまでには至らない。
キックインなどからのセットプレーで何度かあった決定的かと思えるシュートも相手の素早い寄せを意識してか、精度を欠きなかなか枠内へボールは飛ばない。

一方、エストレーラも時間が経つにつれ、市川頼みの速攻にプラスアルファが加わらず単発での攻撃が多くなる。

両チームが終了間際に取ったタイムアウトも攻撃面では功を奏さず、後半は互いにスコアレス、前半のスコアがそのままこの試合の結果となった。

 

※エストレーラ、田尻元気監督のコメント

▼初戦を終えた感想、昨季のチャンピオンに引き分けの結果で終えたことについては?
・・・あっ、そうなんですか?優勝チームだったんですか?僕は知りませんでした。正直、勝てる試合だったと思っていますし勝たせてあげたかった。

▼自信があった?
・・・今季からの指導ですが、ディフェンスでの理解力も高まりましたし、自分達のスタイルがだいぶ完成してきました。相手のことはともかく、今は自分達のディフェンススタイルをどれだけ再現できるかと言う段階です。そういう意味では全体にはまあまあでしたが、最初の失点の仕方が悪かった。勝てなかったのはあれがすべてかな?

▼攻撃面では?
・・・攻撃について特別な指示や決め事はありません。常にチャレンジャーとして自由に、思い切りやれと言うくらいです。

▼今季の目標は?
・・・東海リーグに最大の目標を置くことになると思います。全日本女子も視野には入れてはいますが、リーグと県予選との日程などを考えて判断したいと思います。過密日程でどっちつかずになるのは避けてあげたい。

※エストレーラ、山岡由佳キャプテンのコメント

・・・今季の目標ですか?やれる事を精一杯やるって事ですかね!今日も何より楽しく出来た事がうれしいし、自信にもなりました。 注目選手? (11番の市川選手を指差し)この人! もちろん私も頑張りますよ!

 

※フロンティア、宮本キャプテンのコメント

▼(試合後の長いミーティングの終わりを待って)初戦を終えての感想は?
・・・「負けなかったと」捉えるのか「勝てなかった」と捉えるのか、気持ちの持ち方、整理がつかない。ただ、負けなかった事は間違いないので、しっかり気持ちを切り替えて次節以降に臨まなくてはいけないと思う。

▼志田選手を怪我で欠いた布陣だったが。
・・・それは関係ないですよ。かおりさん(曽根田)のことも含めて、誰がいなかったからどうのこうのって言われたくない。去年までの「選抜組み」と「それ以外」ではなく、みんなで戦うシーズンだと思う。

▼シーズンへの準備は?
・・・この前の施設選手権では全国大会に出れるまでにはなったんですが、その全国大会では良い結果が出なかった。だからこそ課題も見え一つ一つ取り組んできたんですけど。良くなっている部分もありますが、あとは気持ちにもっと一体感を出したい。

▼今季の目標は?
・・・リーグ戦では東海、県共に勝ちたいです。もちろん全日本女子では去年悔しい思いをしていますし、今年は必ず県→東海→全国と勝ち上がりたい。

▼新戦力については?
・・・チーム最年少の凪(寺田、13番)には成長を期待しています。気持ちも強いし、理解力もある。今日、ゴールを決めた枝里(高田、12番)や菜美恵(鈴木、11番)の成長もチームにとっては頼もしい戦力です。あとはチームのバナーの通り「心はひとつ!」がテーマかな!まだ始まったばかり、頑張りますよ!!

 

■得点経過(※公式記録による)
 ▼前半
   07:14分→エストレーラ:市川由香理(11)
   07:52分→フロンティア:宮本知実(5)
   11:26分→フロンティア:高田枝里(12)
   12:35分→エストレーラ:市川由香理(11)
 ▼後半
   ※両チーム得点なし

先制ゴールを奪い拳を突き上げ仲間の元へ駆け寄る市川(11)。

先制ゴールを奪い拳を突き上げ仲間の元へ駆け寄る市川(11)。

エストレーラの全得点をたたき出した市川(11)。その推進力は強烈。

エストレーラの全得点をたたき出した市川(11)。その推進力は強烈。

そして一旦動き出したら、その向かう先は常に相手ゴールだ。

そして一旦動き出したら、その向かう先は常に相手ゴールだ。

市川ばかりを掲載して申し訳ないが、こちらは穏やかな表情の彼女。

市川ばかりを掲載して申し訳ないが、こちらは穏やかな表情の彼女。

フロンティア陣内に攻め込むエストレーラの浜田(3)。対応するのはフロンティアの遠藤(16)。

フロンティア陣内に攻め込むエストレーラの浜田(3)。対応するのはフロンティアの遠藤(16)。

キャプテンとしてピッチを良くまとめていた山岡(5)。右サイドのキックインからシュートを狙う。

キャプテンとしてピッチを良くまとめていた山岡(5)。右サイドのキックインからシュートを狙う。

フロンティアのボールには常に厳しいプレスを掛けるエストレーラ。

フロンティアのボールには常に厳しいプレスを掛けるエストレーラ。

ボールの行く先々に常に顔を出していたフロンティアの宮本(5)。キャプテンとしてチームを引っ張る。エストレーラの29番は春日井。

ボールの行く先々に常に顔を出していたフロンティアの宮本(5)。キャプテンとしてチームを引っ張る。エストレーラの29番は春日井。

その春日井(29)のアップ。

その春日井(29)のアップ。

組織での守りの最後尾でしっかりと役割を果たしていたエストレーラのゴレイラ、佐藤。

組織での守りの最後尾でしっかりと役割を果たしていたエストレーラのゴレイラ、佐藤。

逆転ゴールを決めた高田(12)をアシストした石川(10)が祝福。左は同点ゴールを奪っているキャプテンの宮本(5)。

逆転ゴールを決めた高田(12)をアシストした石川(10)が祝福。左は同点ゴールを奪っているキャプテンの宮本(5)。

フロンティアの誰もが成長を口にする鈴木(9)。

フロンティアの誰もが成長を口にする鈴木(9)。

終盤には際どいシュートを連発したフロンティアの石川(10)。中盤でボールを運ぶ彼女にスピードで負けない市川(11)が戻り対応。

終盤には際どいシュートを連発したフロンティアの石川(10)。中盤でボールを運ぶ彼女にスピードで負けない市川(11)が戻り対応。

2011東海女子フットサルリーグ【第1節】@北スポーツセンター(名古屋)・・・2011/07/03(sun)

■atadura 1 vs 0 FALCO GIF F.S.

東海リーグに初参加のチーム名ではあるが、昨年までのsamurai ladiesがその前身。メンバーのほとんどがそのまま在籍し活動を継続してきたが、新チーム名「atadura(以下、アタドゥーラ)」での東海リーグデヴューの時を迎え気持ちを新たに初戦に臨む。

atadura

atadura

 

男女共に岐阜県を代表するフットサルチーム、FALCO GIFU FS(以下、ファルコ)。決して大所帯のチームではないが団結力で数々の強豪に立ち向かってきた。今季もひとり一人がファルコ魂を胸にシーズンのスタートを切る。

FALCO GIFU FS

FALCO GIFU FS

キックオフはアタドゥーラ。

そのアタドゥーラは立ち上がりから江本、大野が縦への突破からチャンスをうかがえば、対するファルコは加藤、川上、西本が正確なパス交換からゴールを目指す。

前半はどちらもシュートまでたどり着きはするが、互いに決定的と言える場面を作れず終了。

後半に入るとアタドゥーラは最前線からのプレスとハーフからのディフェンスを上手く併用。ワンプレーごとコントロールされた守備陣系を見せる。

と、後半5分過ぎ、そのアタドゥーラは最前線からのプレスで、ファルコゴレイラの中途半端なフィードを見逃さず奪い取った武藤が執念で押し込み均衡を破った。

少人数のベンチ入りでローテーションに不安のあるファルコだが、川上あるいは西本の豊富な運動量に加藤の配球を効果的に使った幅広い攻めでアタドゥーラゴールに迫ると川上が惜しいシュートを連発。

ファルコはその後も終盤まで果敢に同点ゴールを奪いに行くがアタドゥーラも守護神の勝川が安定した守備で対応。最後まで虎の子の1点を守り切った。

ファルコは攻めの形ではアタドゥーラを上回る連携を見せていたが、決定力を発揮できず悔しい敗戦となってしまった。

 

※アタドゥーラ、武藤梨加キャプテンのコメント

・・・勝てた事は良かったですが、う~ん、修正点たくさんありますね。リーグ戦では上位グループ(4位以上)へ入ること、(昨年は全国大会まで進んだ)全日本女子では、まずは愛知県の代表になることが目標です。新戦力ですか?7番の江本(この日チーム最多のシュート数を記録)ですね。頑張りますよ!

 

※ファルコ、畔上栄美子マネージャーのコメント

・・・負けちゃいましたけど、やろうとしている事は形に出来てきたと思います。自分がピッチへ立てなくてもメグ(加藤)がいますから。(自身は出産準備のため今季はベンチワークに専念。) 相変わらず(サッカーと掛け持ち選手もいて)少人数ですけど、新メンバーもローテーション入りしてきました。やるからには優勝目指そうってみんなで話はしています。全日本女子では(すでに終わった岐阜予選で)サッカーチームに苦戦しました。そこからたくさんの課題も見えてきたので一つずつ前進したいです。

 

■得点経過(※公式記録による)
 ▼前半
   ※両チーム得点なし
 ▼後半
   15:37分→atadura:武藤梨加(11)

ダイナミックなフォームでシュート体勢に入るアタドゥーラの大野(12)。追うのはファルコの西本(22)。

ダイナミックなフォームでシュート体勢に入るアタドゥーラの大野(12)。追うのはファルコの西本(22)。

アグレッシブなプレーでチームを引っ張るアタドゥーラのキャプテン、武藤(11)。決勝ゴールも彼女が奪った。

アグレッシブなプレーでチームを引っ張るアタドゥーラのキャプテン、武藤(11)。決勝ゴールも彼女が奪った。

中盤でボールを運ぶアタドゥーラの江本(7)と対応するファルコの加藤(7)。見応えのある7番対決を展開。

中盤でボールを運ぶアタドゥーラの江本(7)と対応するファルコの加藤(7)。見応えのある7番対決を展開。

ゲームメイクだけでなく積極的にシュートも放ったファルコの加藤(7)。

ゲームメイクだけでなく積極的にシュートも放ったファルコの加藤(7)。

決勝ゴールの直後。ゴールを決めた武藤(11)がゴレイラの勝川(21)の祝福を受ける。右は江本(7)。

決勝ゴールの直後。ゴールを決めた武藤(11)がゴレイラの勝川(21)の祝福を受ける。右は江本(7)。

その勝川(21)を正面から。終盤、ファルコの幅を生かした攻めに足を止めず左右に動きよく対応した。

その勝川(21)を正面から。終盤、ファルコの幅を生かした攻めに足を止めず左右に動きよく対応した。

ファルコの深尾(19)にプレスを掛けるアタドゥーラの杉村(10)。この日の杉村は体調不良(腹痛?)のためか攻守に精彩を欠いた。

ファルコの深尾(19)にプレスを掛けるアタドゥーラの杉村(10)。この日の杉村は体調不良(腹痛?)のためか攻守に精彩を欠いた。

ファルコの元気むすめ川上育(16)。幾度となくディフェンスを交わしゴールに迫るも得点を奪うことは出来なかった。

ファルコの元気むすめ川上育(16)。幾度となくディフェンスを交わしゴールに迫るも得点を奪うことは出来なかった。

ファルコの西川(22)も再三前線に飛び出しチャンスをうかがっていた。

ファルコの西川(22)も再三前線に飛び出しチャンスをうかがっていた。

ファルコの新戦力、坂実千(20)。サカミチではなくバン・ミチ選手。

ファルコの新戦力、坂実千(20)。サカミチではなくバン・ミチ選手。

2011東海女子フットサルリーグ【第1節】@北スポーツセンター(名古屋)・・・2011/07/03(sun)

■大洋薬品/BANFF feminino 1 vs 4 member of the gang

Fリーグ4連覇そして最も新しくはAFCフットサルクラブ選手権優勝を勝ち取った名古屋オーシャンズのオフィシャルスポンサーの名がプリントされたユニフォームを身にまといリーグ戦を戦う大洋薬品/BANFF feminino(以下バンフ)。直接的な下部組織ではないものの、今季はアジアチャンピオンを支えたスポンサーを誇りに思いピッチに立つ。

大洋薬品/BANFF feminino

大洋薬品/BANFF feminino

 

対するmember of the gang(以下、ギャング)は、昨季、この東海リーグではFrontier FCにタイトルを奪われた。地元三重県開催だった全日本女子では東海地域の代表として決勝トーナメントに勝ち上がりPK戦の末、決勝進出こそ逃したが全国第3位に輝いた。これまでの守護神、瀬口がチームを離れ初めて迎えるシーズン初戦に注目が集まる。

member of the gang

member of the gang

キックオフはバンフ。

そのバンフに両チームを通じての最初の決定的なチャンスが訪れる。

開始から間もなく、ハーフライン付近でギャングの最終ラインの不用意なパス交換を抜け目なく奪い取ったバンフの杉原がそのままピッチ中央を単独ドリブル。
ギャングのフィールドプレーヤーの全員が自ゴールへ向かって必死に戻る中、一歩先を行く杉原がギャングゴールへ迫る。
ギャングゴールを守るのは昨年までの圧倒的な守護神、瀬口ではなく、新加入の中川だ。

第2PKのポイント付近までボールを運んだ杉原だが、ギャング選手の気配を感じたのかゴールまでやや距離があるこの地点でシュートを放った。
あまりに正直なシュートだったと言えば確かにそうだが、ギャングの中川はこの緊張する場面に落ち着いて対応、体の正面でしっかりとボールをキャッチした。

このプレーで主導権を奪われなかったギャングは落ち着きを取り戻しポゼッションを高める。

小さく守るバンフ守備陣の外側でつなぐギャングがくさびのボールをペナルティーエリアに入れると、これを大きくクリアー出来ずこぼれたところへ森本が駆け込みシュート。
このボールがディフェンスとゴールポストに当たりゴールインとなった。

ギャングはその後しばらく、バンフの山田を中心としたアグレッシブな守備に決定的なチャンスを作れないでいたが、10分過ぎ、右コーナーキックからのプレーで味方の動き出しで出来たスペースに上手く入ってきた小山がゴール正面のミドルレンジから低く強いシュートを決める。

対するバンフも直後に得た右コーナーキックを山田がリスタートし藤森がシンプルにシュート。
これがきれいに決まり1点を返す。

前半はこのまま2-1とギャングのリードで終了。

後半開始のキックオフから一気に攻めるギャングは遠藤→村上とつなぎ最後は森本がシュート。
これをバンフのゴレイラ満田が触るものの一歩及ばずゴールを許してしまった。

立ち上がりの集中力の差で失点を喫してしまったバンフだったが、小さく守りカウンターを狙うスタイルに落ち着きを取り戻し、しばらく膠着した時間が続いた。

が、この静けさを破ったのはまたしてもギャングだった。

ギャング小山が前線でピッチの幅を広く使ったポジショニングをとり始めると、中央を固めていたバンフの守備がやや広くなり始める。
この隙間を狙ってシュートあるいはパスを繰り出すギャングは、森本がペナルティーエリア内で張る田中に強いパス、これを田中が合わせ(当たり?)ゴレイラの股間を抜け試合を決める4点目となった。

4失点を喫したバンフのゴレイラ満田だが、小山に決められたミドルシュート以外は不運な面もあった。それだけに悔やしさもあるだろうが、防いだシュートも数多い。

この日観戦した他の試合を含め感じた事だが、東海女子は一時期のようにチーム間の圧倒的な戦力差がなくなったと思う。
緊迫した、あるいは拮抗したゲームが東海地域の女子競技フットサルレベルをさらに引き上げるに違いない。

 

※ギャング、森本ゆう子キャプテンのコメント

▼後半、右肩を動かせずにプレーしていましたが試合中に痛めた?
・・・いや、しばらく前からなんですが、ここのところ痛み止めを打って試合に出たりで。施設選手権(6月下旬にオーシャンアリーナにて行われた全国の強豪による施設連盟主催の全国大会)を今シーズンへ向けての準備の仕上げとしたくて、みんな頑張りすぎちゃったんですかね、私だけでなくコンディションが良くない選手が多い初戦でした。

▼瀬口が離脱して初めての東海リーグでしたが?
・・・中川は良くやってくれたと思います。もちろん瀬口がいなくなった事で攻撃のオプション(正確なロングフィード)が少なくなったことも事実ですけど。今日は来ていませんけど足元もある上杉(Lリーグ時代はGK経験あり、FPもこなし強烈なシュート力も持ち合わせるユーティリティー選手)にも任せられますからね。

▼今季の目標設定は?
・・・去年できなかったリーグ制覇はもちろんですけど、全日本女子での全国3位は本当に悔しかった。選抜での静岡の日本一を見てさらにその思いが強くなりました。去年以上の成績を目指して全日本女子でも三重県、東海と勝ち進みたいですね。

▼注目選手は?
・・・今季は全員が満身創痍で臨むシーズンです。誰かれ言ってられませんよ。あっ、でもあやめちゃん(ギャング唯一の10代選手)も居ますからね。成長させてあげたいですね。

 

※バンフ、山田亜希子監督のコメント

・・・リーグ戦では昨年以上の成績(昨季は7位)を残さなければと思います。今年はオーシャンズから小松さんという方が練習を見にに来てくれる事もあるのでメンバーみんなで良いものを吸収して成長したいです。全日本女子でも愛知県の代表を目指します。(チームのファーストシュートの)9番の杉原はまだ中学生なんですよ。5番の藤森(キャプテン)も注目ですよ。

 

■得点経過(※公式記録による)
 ▼前半
   02:04分→GANG:森本ゆう子(8)
   10:15分→GANG:小山美佳(11)
   12:12分→BANFF:藤森由起(5)
 ▼後半
   15:14分→GANG:森本ゆう子(8)
   24:21分→GANG:田中真由美(4)

バンフのファーストチャンス。杉原(9)がシュートを打つがゴレイラの正面へ。

バンフのファーストチャンス。杉原(9)がシュートを打つがゴレイラの正面へ。

その最初のピンチを防いだのは今季1番のゲームシャツでピッチに立つ中川だ。昨季までの瀬口を思わせる低い声で最後尾から仲間を盛り上げていた。

その最初のピンチを防いだのは今季1番のゲームシャツでピッチに立つ中川だ。昨季までの瀬口を思わせる低い声で最後尾から仲間を盛り上げていた。

この試合で2ゴールを記録したキャプテンの森本(8)。なぜか使える写真が背中が写ったものしかなかった。昨年の得点王だった事も付け加えておく。(ゴリラの松島と同得点だった。)

この試合で2ゴールを記録したキャプテンの森本(8)。なぜか使える写真が背中が写ったものしかなかった。昨年の得点王だった事も付け加えておく。(ゴリラの松島と同得点だった。)

鮮やかなミドルシュートを決めた小山(11)。

鮮やかなミドルシュートを決めた小山(11)。

その小山(11)と中盤で競り合うのはバンフの小島(7)。

その小山(11)と中盤で競り合うのはバンフの小島(7)。

今季の登録選手の中ではギャング一の長身選手、田中(4)。攻守共にアグレッシブなプレーヤーだ。

今季の登録選手の中ではギャング一の長身選手、田中(4)。攻守共にアグレッシブなプレーヤーだ。

コーナーキックから鮮やかなゴールを決めた藤森(5)をゴレイラ満田(6)がセンターサークルで祝福。若い杉原(9)にも笑顔がはじける。背中12番は鍵山。キッカーは山田(10)が務めた。

コーナーキックから鮮やかなゴールを決めた藤森(5)をゴレイラ満田(6)がセンターサークルで祝福。若い杉原(9)にも笑顔がはじける。背中12番は鍵山。キッカーは山田(10)が務めた。

悔しい失点を重ねた満田(6)だが、時にはペナルティエリアを飛び出し勇敢なセーブも見せていた。

悔しい失点を重ねた満田(6)だが、時にはペナルティエリアを飛び出し勇敢なセーブも見せていた。

中盤の攻防。ギャングの中尾(7)がバンフ杉原(9)に仕掛ける。

中盤の攻防。ギャングの中尾(7)がバンフ杉原(9)に仕掛ける。

いつ観てもボール運びの美しさと蹴球センスに目を奪われる(←筆者だけか?)ギャングの村上(2)。

いつ観てもボール運びの美しさと蹴球センスに目を奪われる(←筆者だけか?)ギャングの村上(2)。

その村上(2)をハードタックルで止めに行くバンフの山田(10)。見応え充分でした。

その村上(2)をハードタックルで止めに行くバンフの山田(10)。見応え充分でした。

今季の静岡県内の主なリーグ戦は男女共にすでに始まっていることはみなさんご承知の通り。
そして東海リーグでも男子の1部、2部はすでに幕を開け、最後に残った東海女子フットサルリーグが去る7月3日、初めてその会場となる名古屋市北スポーツセンターにて開催されました。

先日一足先に幕開けした東海1部が行われた守山スポーツセンターからも20分程度の距離にあるアリーナです。

玄関を入った瞬間、プールの消毒に使うカルキ臭さが・・・ジムやスイミングプールなども併設されているアリーナですが大都会、名古屋市の施設だけに相当の利用者があるのでしょうね!(ちなみにガラス張りのプールエリアは撮影禁止の張り紙で保護?されていました。)

試合が行われるメインアリーナは40m X 20mのピッチがしっかり収まる程よいサイズ。観客席は3方向からピッチを見下ろせる配置です。
守山スポーツセンターもそうでしたが、一般利用者の多いアリーナだけにこの北スポーツセンターも各種競技のラインがカラフルなピッチです。
ただ、黄色みを帯びた照明と、その暗さ(ピッチが約1/4程度の点灯、観客席は後方通路の蛍光灯のみ)はカメラにとっては厳しさを予感させます。

観客席からピッチを見下ろすとこんな感じ。

観客席からピッチを見下ろすとこんな感じ。

こちらはピッチレベルから。その暗さ故、撮影感度を上げなくてはならずノイズが気になる撮影者です。それにしても非常口の緑灯がでかい! しかも近距離にたくさんあるでしょ!

こちらはピッチレベルから。その暗さ故、撮影感度を上げなくてはならずノイズが気になる撮影者です。それにしても非常口の緑灯がでかい! しかも近距離にたくさんあるでしょ!

さて、これまで静岡からは3チームが参加を続けてきた東海女子ですが今季は2チームが参加。連覇を狙うFrontier FCと悲願の東海制覇に挑むgolrira shizuokaがその2チームです。

新規参入チームを含めての8チームが東海女王の座を目指す今季の東海女子、やはりその開幕を見逃すわけには行きません!と言うわけで出掛けたのですが、女子のスケジュールはインターバルに多少の余裕があり、試合終了後、各チームのキャプテンや監督さんにコメントを頂くことも出来ましたので、得点経過のレポートと併せ、ご紹介させていただきます。

まずは今季のオープニングゲームとなったgolrira shizuokaと蹴球小娘(三重県)から掲載いたします。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++//

2011東海女子フットサルリーグ【第1節】@北スポーツセンター(名古屋)・・・2011/07/03(sun)

■golrira shizuoka 4 vs 1 蹴球小娘/ONZE

昨シーズンの東海リーグでは3位、全日本女子では静岡県代表として東海大会に臨みながらも全国枠を逃したgolrira shizuoka(以下、ゴリラ)。今季は新たな戦力を加え悲願達成に向けスタートを切る。

golrira shizuoka

golrira shizuoka

 

東海の古豪、ギャングの所属する三重県からの2チーム目として東海女子に参戦する蹴球小娘/ONZE(以下、蹴球小娘)。昨季のリーグで全敗の屈辱を晴らすべく、今シーズンのスタートラインに立つ。

蹴球小娘/ONZE

蹴球小娘/ONZE

フットサル選手にとって、基本的なボール扱いが上手い事は当然だが、判断力や戦術眼などに優れている事などが良い選手か否かの判断材料にもされるだろう。

それらはもちろん重要な要素ではあるが、こと女子選手に限っては「強いボールが蹴れる事」あるいは「足が速いこと」のどちらかだけでも他の選手より優れていれば大きなアドバンテージに成り得る。

今季のgolrira shizuokaの新戦力の中にその両方を兼ね備えた選手が加入した。
背番号18番をつける谷下友希がその選手だ。その谷下の東海リーグ初登場を楽しみにキックオフの時間を迎えた。

前半のキックオフはゴリラ。キャプテンの斎藤、ベテラン稲葉、昨季の得点王の松島、静岡県選抜として全国優勝を経験した青山のおなじみの4人に、やはり選抜メンバーの横山がゴレイロとしてピッチに立った。

開始直後から右サイドの斎藤を基点とした組み立てでボールをつなぐ。その斎藤から、青山をターゲットにしたパスが通るがフィニッシュの精度が上がらず決めきれない。青山は左サイドで受け自らの仕掛けからもチャンスを作るが、小娘の寄せも厳しく枠を捉えるシュートが打たせてもらえない。

小娘はしっかり守り、奪ったボールを三重県選抜として全国を経験しさらに成長した山本のカウンターに託す。

ゴリラのポゼッションが高いまま試合は進むが、最初のローテーションでピッチに立った注目の谷下が結果を出す。
ピッチに立った瞬間からゴールへの積極的なアプローチを見せていた谷下だったが、前半5分、それまで何度となくシュートを放っていた青山がパサーとなり谷下に配球、これを鮮やかに決めゴリラの今季ファーストゴールが生まれた。

先制ゴールを奪われはしたが、カウンター狙いの小娘はそのスタイルを変えずゲームを進め、速攻から飛び出したゴリラのゴレイロ横山をかわしビッグチャンスが訪れる。しかし、がら空きとなったゴールに松島が良く戻り、シュートを体でブロック、ゴリラは事なきを得る。

攻めながらも追加点が奪えなかったゴリラは前半終了間際、谷下がゴール正面で待つ青山にパス。これを青山が落ち着いてコースを狙いゴール。貴重な追加点を奪い後半へ折り返す事となる。

前半以上に積極的な入りをしたゴリラは後半開始2分後、左アラでボールを受けた青山が得意のボールタッチで一瞬マークを外すと利き足を振り切り自身の2点目、チームとしての3点目を奪う。
ゴリラは直後にも昨季の得点王、松島が中盤左サイドで受けたボールを中央へのカットインから右足で豪快に決めた。

大量リードを許してしまった小娘は、19分、前半からたびたびゴリラゴールを目指していた山本が、ゴリラの長い横パスをカット、そのままスピードを生かしたドリブルで持ち込みゴールを奪う。

この試合、その後の残り10分少々でゴールが動く事はなかった。

4-1となってからのゴリラは中学生の望月、高校生の竹下を含めベンチ入りした全員がピッチに立ち、点差を詰められることなく試合を終えた。

ファーストセットの戦力には定評のあるゴリラだが、ローテーションが必須のこの競技でいわゆるセカンド以降の戦力が課題だった。もちろん尾崎、小長井らの成長もあり最小限の時間はピッチを任せられるようになっては来た事も事実。
今季は先にご紹介した谷下の加入により、ファーストセットの組み換えあるいはセカンド以降の選手起用に大きな幅ができ、結果としてチームの総合力としての底上げが実現するのではないか。

今年こそ!を予感させるゴリラのオープニングゲームだった。

 

※ゴリラ、斎藤希キャプテンのコメント。

▼初戦を終えての感想は?
・・・今年はチーム全体で戦う事がテーマです。そういう意味で全員がピッチに立ち結果も出せて良かったです。

▼自身にゴールがなかったが?
・・・後半のあの場面(ゴール正面絶好の位置からフリーで放ったシュート)は決めたかったですけどね。ただ自分のゴールに大きなこだわりはないですよ。誰が取ってもチームのゴールですから。

▼今季の目標の設定は?
・・・最大の目標は全日本女子ですね。去年の悔しさを跳ね飛ばしたい。必ず全国の舞台に立ちたいです。もちろん東海リーグも重要ですが、去年の悔しさを糧に全国を目指せばリーグでの結果もついてくるはず。(※昨季は静岡県大会を勝ち上がったが東海大会で全国への2枠に手が届かなかった。)

▼注目選手、新戦力などについて聞かせてください。
・・・もちろん今日ゴールを決めた友季(谷下)には期待してますが、とにかく今年は全員の戦力で戦う1年にしたい。中学生の菜々も含めて全員が注目選手かな?

 

※蹴球小娘、山田一博監督のコメント。

・・・負けはしましたが、昨年(7失点での敗戦)を思えば成長は感じています。攻守両面でやろうとしている形は出来てきましたし、全員に同じ考え方が定着しつつある。全体的には良い方向に進んでいると思います。
ただ、この試合の前半終了間際、そして後半の立ち上がりの失点は課題です。一番失点してはいけない時間帯である事はみんなが解っていたんですけどね。
今季、攻撃の中心は山本ですが中学生の登録メンバーも含め全員で成長していきたいです。

 

■得点経過(※公式記録による)
 ▼前半
   04:43分→golrira:谷下友季(18)
   14:26分→golrira:青山実苗(7)
 ▼後半
   17:08分→golrira:青山実苗(7)
   17:45分→golrira:松島千佳(3)
   18:56分→蹴球小娘:山本未来(23)

ゴリラシズオカ、主将、斎藤希(10)。

ゴリラシズオカ、主将、斎藤希(10)。

穏やかな表情からは想像できないほどアグレッシブなプレーを見せる斎藤(10)。この日、最も長くピッチに立ち、チームを引っ張った。

穏やかな表情からは想像できないほどアグレッシブなプレーを見せる斎藤(10)。この日、最も長くピッチに立ち、チームを引っ張った。

ゴリラの新戦力、レフティの谷下(18)。走力、シュート力共に申し分ない逸材。しかも彼女の魅力は右足でのシュートにも躊躇がないことだ。

ゴリラの新戦力、レフティの谷下(18)。走力、シュート力共に申し分ない逸材。しかも彼女の魅力は右足でのシュートにも躊躇がないことだ。

左足を振り切る谷下(18)。美しいシュートフォーム。

左足を振り切る谷下(18)。美しいシュートフォーム。

元祖ゴリラのレフティといえばこの青山(7)。独特のボール裁きでディフェンスを切り裂く。今年3月のトリムカップでは静岡県選抜として全国優勝を経験した。

元祖ゴリラのレフティといえばこの青山(7)。独特のボール裁きでディフェンスを切り裂く。今年3月のトリムカップでは静岡県選抜として全国優勝を経験した。

この日のゴリラは2人のレフティーで3ゴールを奪った。2ゴールの青山(7)と1ゴールの谷下(18)。

この日のゴリラは2人のレフティーで3ゴールを奪った。2ゴールの青山(7)と1ゴールの谷下(18)。

ディフェンシブな位置でのプレー時間が長かったと思うが、最後には「私も居るわよ!」と強烈なミドルを叩き込んだ昨年の得点王、松島(3)。(※同得点だったギャングの森本とタイトルを分けあっている。)

ディフェンシブな位置でのプレー時間が長かったと思うが、最後には「私も居るわよ!」と強烈なミドルを叩き込んだ昨年の得点王、松島(3)。(※同得点だったギャングの森本とタイトルを分けあっている。)

今季ゴリラのゴールを守るのは横山(5)。昨年は選抜メンバーとして全国の舞台の雰囲気を経験した。安定感が備わればチームにとっての心強さも倍増するだろう。ちなみに彼女もレフティー。

今季ゴリラのゴールを守るのは横山(5)。昨年は選抜メンバーとして全国の舞台の雰囲気を経験した。安定感が備わればチームにとっての心強さも倍増するだろう。ちなみに彼女もレフティー。

蹴球小娘の鷲野(17)はまだ中学生(13歳!)のプレーヤーだ。ゴリラの11番は松野。

蹴球小娘の鷲野(17)はまだ中学生(13歳!)のプレーヤーだ。ゴリラの11番は松野。

蹴球小娘唯一のゴールを決めた山本(23)も10代のプレーヤーだ。

蹴球小娘唯一のゴールを決めた山本(23)も10代のプレーヤーだ。

その山本の縦へのスピードは東海地域でもトップクラス。昨年は三重県選抜として全国の舞台を経験している。若い選手だけに今後の活躍、成長が楽しみな一人だ。

その山本の縦へのスピードは東海地域でもトップクラス。昨年は三重県選抜として全国の舞台を経験している。若い選手だけに今後の活躍、成長が楽しみな一人だ。

ゴリラも育成年代の選手を積極的に起用するチームだ。この竹下(12)は高校生。昨年には1ゴールも記録している。

ゴリラも育成年代の選手を積極的に起用するチームだ。この竹下(12)は高校生。昨年には1ゴールも記録している。

こちらの望月(13)は試合当日の時点では13歳の中学生。この年代からトップレベルの選手のプレーを肌で感じる事が出来るのは素晴らしいと思う。

こちらの望月(13)は試合当日の時点では13歳の中学生。この年代からトップレベルの選手のプレーを肌で感じる事が出来るのは素晴らしいと思う。

第10回静岡県社会人フットサル1部リーグ【第2節】@エコパ・サブアリーナ・・・2011/07/02(sat)

■Obra-Prima 3 vs 2 MATO GROSSO FUJI

マトのキックオフで始まったゲームはお互いがハーフで守り静かな時間帯が長く続く。

オブラは時折、マトのディフェンスの裏側でフリーになった選手にロングフィードを入れシンプルなチャンスメークを狙うが、ゴレイロの菅谷が的確な指示と対応で決定機を与えない。

マトはパスでの組み立てを基本に攻めるが、ゴールに結びつくような有効な連携が見出せないまま前半の試合時間を消費した。

お互いにスコアレスで迎えた後半、オブラは右サイドを基点にゲームの流れを掴むこととなる。

後半開始早々、マト陣内ペナルティーエリア右側でボールを受けた西谷が素早くゴール前に折り返すとフリーで待っていた下田が確実に決め先制点を奪う。
マトにとっては警戒していた西谷へのパスに全員が気を取られ、ゴール前でフリーとなる選手を生み出してしまった。さらに西谷への詰めも甘く、折り返しを許した事もこの失点につながった。

さらにオブラは加藤が右サイドをドリブルで仕掛け、角度のない位置から思い切りよく枠を狙う。
このシュートに備えていた名手菅谷だったが、ファーストタッチでボールを処理しきれずわずかにもたついてしまうと、その隙を見逃さなかった山根が抜け目なくボールを突付きゴール内へ蹴りこんだ。

0-2とリードを奪われたことで、より積極的にゴールを目指さなければならなくなったマトにスピード感が生まれてきた。
それまではボールはつながるものの出し手のタイミングや受け手の動き出しが遅く時間がかかっていたパス交換がよりシンプルになる。
27分には自陣からの連携の良いパス交換から最後は寺田が右から深谷へラストパス。大きく左右に振られたオブラのディフェンスが対応できず反撃のゴールとなった。
さらに攻勢を続けるマトは右コーナーキックからゴール正面に入ったボールに寺田が粘りゴレイロの股間を抜くシュートを決め2-2の同点に追いつく。

一気にたたみ掛けたいマトだったが、オブラが踏みとどまった。
同点のシーンから2分後、右サイドを西谷がドリブルで進む。対応したディフェンスを上手く交わしゴール前に折り返すとそこには大西がフリーで待っていた。

先制点の場面を思い起こさせる展開にマトの菅谷も「何故フリーなんだ!」とディフェンスに激を飛ばすが後の祭り。
結局、これが決勝点となりオブラは開幕2連勝、マトは2連敗となった。

マトにとって惜しかったのは、勝ち越されたあと相手ミスからゴール前で絶好のチャンスを得たシーン。
ゴレイロと1対1の状況で安田の放ったシュートはこの日オブラのゴールを守る竹内が体の正面に当てて防いだ。

その後、第1節同様に菅谷がハーフラインを越え、攻撃に出たが勝点に届くゴールは生まれず試合終了となった。

静岡県で最も長い歴史を誇るチームの一つ、MATO GROSSO。
県リーグに降格ということだけで残念に思う関係者も多いと思うが、若い戦力を加えた新たなスタートは厳しい船出となった。
短い準備期間で今季を迎えたことで、ベテラン勢の経験と若手のポテンシャルがまだ融合しきれておらず苦しい試合を余儀なくされたことに違いはないが、この日2点のビハインドを追いついたマトには今後の伸びしろを大いに感じた事も事実。

ひとり一人の持ち味を戦術で消してしまう事が無いよう、伸び伸びとしたプレーを期待したい。

一方、2連勝で序盤を終えたオブラは昨年の成績を上回るどころか、LOCO☆(昨季2位)、FSC(同3位)といった同支部の先輩チームを凌ぐ成績も現実味を帯びてきた。
引き続きシーズンを通しての安定した戦いを期待したい。

■得点経過(※公式記録による)
 ▼前半
   ※両チーム得点なし
 ▼後半
   22分→Obra:下田高裕(10)
   25分→Obra:山根諒平(7)
   27分→MATO:深谷亮平(10)
   31分→MATO:寺田祐(13)
   33分→Obra:大西洋平(5)

やはり今季もこの人が攻守の核となる。オブラの西谷(6)。

やはり今季もこの人が攻守の核となる。オブラの西谷(6)。

先制ゴールを奪ったオブラの下田(10)。対応するのはマトの植田(4)。

先制ゴールを奪ったオブラの下田(10)。対応するのはマトの植田(4)。

ラッキーなゴールではあったが貴重な追加点を奪った山根(7)。プレスを掛けるのは寺田(13)。

ラッキーなゴールではあったが貴重な追加点を奪った山根(7)。プレスを掛けるのは寺田(13)。

決勝ゴールを奪ったオブラの大西(5)。

決勝ゴールを奪ったオブラの大西(5)。

エースゴレイロがベンチ入りできなかったオブラ。この日は竹内(2)がゴールを守った。

エースゴレイロがベンチ入りできなかったオブラ。この日は竹内(2)がゴールを守った。

決勝点の直後。まさに明暗が分かれる両チーム選手の表情だ。

決勝点の直後。まさに明暗が分かれる両チーム選手の表情だ。

県リーグ初ゴールを奪った寺田(13)をハグして祝福する植田(4)。チームはこの同点ゴールを勝点に結びつける事が出来なかった。

県リーグ初ゴールを奪った寺田(13)をハグして祝福する植田(4)。チームはこの同点ゴールを勝点に結びつける事が出来なかった。

シュート力もある新戦力の寺田(13)は新人ながらフリーキックを任される場面も。

シュート力もある新戦力の寺田(13)は新人ながらフリーキックを任される場面も。

左利きの安田(16)は小柄な体ながら上手いボール裁きとスピードを備える。伸びしろが期待される逸材だ。

左利きの安田(16)は小柄な体ながら上手いボール裁きとスピードを備える。伸びしろが期待される逸材だ。