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ユニフォーム規定・・・大会前にあらためてその遵守への通達がされるなど、チーム・選手側にとってだけでなく運営側にとっても今年度は昨年以上にユニフォームへの表示などに気を使わなければいけないケースが多くなったと感じる。

今回の記事では、これまで筆者が目にした、あるいは耳にした事例を含め、ユニフォーム規定にまつわる「あれこれ」を写真を交え、とりとめもなくつづりたいと思う。

最初にお断りしておくが、今回の記事は「これはダメ!」「必ずこうでなければいけない。」とか「いつもそういう判断をされる。」などと決め付ける事を意図したものでは決してない。さらに使用させていただいた写真のチーム・選手に「このユニフォームは今後使えませんよ。」と申し渡しているわけでもなく、ましてやユニフォームのあら探しをしているわけでもない。

これを機に、筆者本人もユニフォーム規定への意識を高めたいとの想いも含め、今回、テーマとして取り上げた次第だ。

さて、いわゆるユニフォーム規定だが、JFAオフィシャルサイトの中の「JFA規約・規程」から「3.関連規定」→「1.ユニフォーム規程」と進むとPDFファイルによって閲覧できる。

あるいは、フットサル競技規則冊子の巻末の「日本語版付録」の中にも掲載がある。

読んだことがある方も多いとは思うが、一言一句記憶にとどめている方は少ないだろう。筆者にいたっては、何度読んでも「あれ?どうだったかな?」と事あるごとに読み返さねばならない程度の記憶力しか持ち合わせていない。

また、ここに掲載のユニフォーム規定以外にも、フットサル競技規則【第4条】競技者の用具の部分に記載のある、アンダーシャツに関する記述なども、広く捉えればユニフォーム規定の一部ともいえるだろう。さらに加えれば、同項目の最後に記述のあるシューズの靴底に触れた部分も、各大会の実施要項での定めと共に選手側としては気に止めるべき内容であると感じている。

ここまで、これまで気軽?に掲載してきた試合レポートなどとは、やや内容を異にしたテーマの掲載に少々緊張気味の記事の書き出しではあるが、以下しばらくは写真とそのキャプションに目を通して頂きたい。

▲こちらは筆者個人持ちのユニフォーム。ちょっと古いプーマのフットサルラインナップのユニフォームだが、フロント部分にチーム名あるいはエンブレムの表示さえあればユニフォーム規定に適合し公式戦にも使用できると思ってはいたが・・・。先日、このプーマ純正の背番号の中のロゴが原因で、あるチームがサッカーの全国大会で着用を認められなかったとの話を耳にした。「そんな制約まで受けてしまうのか?」と最も気になる出来事であった。

▲こちらは11月の全日本女子フットサル選手権でのもの。決勝トーナメントに進出したベイルの背番号にもアスレタの文字がレイアウトされていたが、特別な制限を受けず試合で着用していた。ただ、背番号の下の「VALE」はチーム名ではあるものの本来チーム名の表示が許されないシャツ背面への掲示であり、広告表示の扱いとなるのではないかと思われる。

▲こちらは県リーグを戦うドッポの背番号。メーカー名ではないがチーム名がレイアウトされている。左袖のDOPPOの文字、チーム名は本来表示できない箇所なので「消す」または「広告表示として申請する」などの対応が必要だろう。

▲左上、東海女子を戦うアタドゥーラのユニフォームにはチーム名ではないがチームエンブレムがレイアウトされている。前出のベイル同様に全日本女子フットサル選手権では制限を受ける事はなかった。このように背番号内にメーカー名やロゴなど何かしらのデザインが施されたものも多く見かける。このような背番号についての判断基準があるかないかは正直わからない。ただ、最初にご紹介したような事例も発生しているようなので、やはり何の表示もない読みやすいフォントの背番号が最も望ましいのだと思う。実際、メーカー純正の背番号のデザインを使用せずオーダーするチームもあるようだ。いずれにしてもすでに表示入りで出来上がっている場合、急遽、テープを張ったり塗り潰したりするための準備と覚悟を持っていたほうが良いのかもしれない。

▲ゴレイロ用のグローブに表示できるメーカーロゴについては規定されている。「一ヶ所」の規定に合わせマスキングなどで消す必要があるものが多いようだ。

▲こちらは11月に行われたU-15女子全日本ユースの東海大会に出場した静岡県選抜の試合後の集合写真。わかりにくいかもしれないがユニフォーム姿のまま写る選手の左袖に張られた白いテープが確認できると思う。ここに何が書かれていたのかと言うと・・・。次の写真を見て欲しい。

▲この写真は昨年の大会参加時のもの。上の写真のテープが張られている部分にはFUTSALのアルファベットが表示されている。今年のU-15東海大会ではこの表示を隠すよう現場で指示されたためテープにてマスキングした次第だ。確かにユニフォーム規定で袖に表示が許された文字ではない。

▲気をつけてピッチに視線を送ると、不要な文字、ロゴなどと思われる部分をテープでマスキングしたユニフォームは良く目にする。運営側から指摘されての場合もあるだろうし、自らユニフォーム規定をリスペクトして行う場合もあるのだろう。こちらは今年の全国選抜で準優勝の三重県選抜。この大会に向け新調したユニフォームの袖にもマスキングが。

▲こちらは東海1部のエマーソン。やはり今季、新調したユニフォームだが、背中部分には大きくマスキングがされている。

▲こちらは県リーグのナトゥレーザのシーズン初めのユニフォーム。背中上部にはNaturezaGrandeのチーム名が、そして下部にもデザイン上の文字が見える。

▲そのナトゥレーザの全日本選手権の際のユニフォームがこれ。背中上下に大きくマスキングを施してあった。背中への表示については広告申請での対応という手段もあると思うが、今回はマスキングを選択したようだ。

▲もう1枚ナトゥレーザ。もともと背中にチーム名を入れて制作したためかフィールド用のユニフォーム前面には胸番号以外の表示がない。ユニフォーム規定第6条には「チーム名・選手番号を必ず表示するものとする。」とある。正式にユニフォーム規定に適合させるためにはエンブレムなどでチーム名を表示する必要があるようだ。ちなみにゴレイロ用にはチーム名が表示されていた。トラウザーの番号は片方を塗り潰して修正。

▲チーム名といえばこんなケースも。県リーグのベン。昨年までのチーム名はBEN futsal club、そして今年はBEN Yoshiwaraの名で活動している。ユニフォームの胸は旧チーム名のままの表示だ。県リーグでは制約無しに出場を認めているようだが、上位のリーグ、大会での扱いはどうなのだろう?少なくともエンブレムについては創部時からの意匠の継続なので個人的には問題ないものと思うのだが。

▲支援企業などの名称をチーム名に含む場合、その表示が話題になることもあった。支援企業のロゴイメージをそのまま流用した「広告か?チーム名か?」の判断に迷うケースだ。

▲全日本女子フットサル選手権での出来事を紹介したい。試合直前の集合写真に収まるアタドゥーラ、前列8番の進藤選手、この時点ではレフリーの用具チェックも終わり試合に出る準備は整っていたはずだったが・・・。

▲こちらは試合中の彼女。試合前に着用していたインナー(アンダーシャツ)が見えないが、試合直前に片腕のインナーの色が袖と違う事を運営関係者に指摘され脱がなければならなかった。ユニフォームの色彩についてはレフリーの判断が優先されると思っていた筆者にとっては意外ではあった。さらに、これまでアンダーシャツについては「シャツの主たる色」と同じであれば良いと思い込んでいたが、あらためてフットサル競技規則の【第4条】基本的な用具の部分を読み返してみると、「シャツの袖の主たる色と同じでなければならない。」とあった。確かに片袖は黒が主たる袖の色といえるだろう。

▲上記のように両袖の色違いのデザインのユニフォームは最近特に増えてきたように思う。こちらはプライアグランジ、東海リーグでのもの。上の判断基準に当てはめるとNGといわざるを得ないのだが。

▲こちらは県リーグ所属のカリエンテのユニフォーム。最近はあまり目にしなくなった選手名を背中に表示した数少ないデザインだ。もちろん選手名の表示は認められているので問題ないが、袖の主たる色は何色と判断したらよいのだろう。

▲こちらも同様にインナーの色がレフリーの間で話題になった、先日の全日本県大会での田原FC、松本選手。あくまでも個人的にではあるが、上のカリエンテの選手を含め袖の主たる色は何色かにかかわらず、まったく違和感を感じない色彩だと思うが。

▲別の生地を縫いあわせて番号を修正したユニフォームも時々見かける。4隅だけでなくしっかりと周囲を縫い合わせることが必要だと思うが、こういった加工自体が許されなかった大会もあったと聞く。いずれにしてもこのような加工が避けられない状況では事前の確認が必要なのだろう。

▲ノンマーキング素材によるカラーソールのフットサルシューズも増えてきたが、まだ会場の利用規定などにより実施要項で白色やあめ色に限定された大会が多いので注意が必要かもしれない。

▲試合の際の怪我の予防やすねあての落下防止のため足首などに巻くバンデージの色について。昨年度の全日本選手権あたりから厳しい通達も出されていたようだが、今後はいずれの大会・リーグ戦などにおいてもソックスと同色など、これまで以上に気を配らなければならない事態となりそうだ。

▲この写真はあるトレーナーの方のバッグを撮らせていただいた写真だ。白、黒、肌色、灰色、赤、オレンジ、ピンク、青、水色、紺色、黄色・・・。あらゆるカラーのバンデージが備えられていた。この色についてはバレーボールや(球技ではないが)新体操などの大会ですでに厳しい制約が課されているそうだ。白以外のソックスを着用する機会が多いフットサル競技、今後、各選手にとっては試合の現場で困らぬよう事前の準備、対応がこれまで以上に必要だろう。

 

と、あくまでも筆者が出掛けた現場で見聞きしたユニフォーム規定などに関するいくつかをご紹介させていただいた。

すでにユニフォーム規定に厳格に対応しているチーム、あるいは規定に沿って新調しているチームも多いので不要の記事かとも思うが、公式戦に参加している、あるいは公式戦出場を目指すチームが、今後、ユニフォームを作る(作り直す)際には、JFAユニフォーム規定に今一度そしてしっかりと目を通し、制作をお願いする販売店やメーカーと打ち合わせをして欲しいと思う。

決して安い出費ではないはずなので、せっかく作ったユニフォームが目標の大会で使用できなくなる事態はあまりにも悲しすぎる。

昇華プリントが主流となりつつある昨今、そのデザインや色彩の配置も一昔前とは比べものにならないほど自由度が増しバリエーションも増えてきた。

ほとんどのチームにとって、デザインを決めるまでの作業もフットサル競技に臨む際の一つの大きな楽しみだ。

メーカー側でもマーケットの要望を少しでも多く満たすべく、受注システムや製造方法に工夫や投資もしている事だろうし、また、マーケットの活性化もメディアへの露出あるいはスポンサーの出現などの面においてフットサルの公式競技を少なからず支えている部分があると思う。

しかし、規定は規定、日本サッカー協会やフットサル連盟主催による各種大会に参加する選手・チーム側は遵守しなければいけない。

つまり、公式戦用のユニフォームを作るのであれば「デザイン性よりもユニフォーム規定を優先させるべき」と言う事だろう。

ここで、今年度の全日本選手権の東海大会に出場を決めている各チームのユニフォームを、筆者の手元に残る東海リーグのシーンなどからの写真であらためて見てみたい。

(※各チームが東海リーグで使用しているユニフォームを本大会で使用するか否かは不明。岐阜県の第2代表のレインボー垂井については今季の写真なし。)

▼DELIZIA磐田

チーム名の変更にあわせて新調し今季から着用のユニフォーム。サブ用として同じデザインの赤いユニフォームも準備しているようだが、これまで撮影する機会がなかった。

背中に広告表示はなくすっきりとしている。

気になるのがこれ。両肩に入ったプーマのロゴだ。正面と合わせ3箇所に表示されている事になる。

 

▼大和撫子/VIORA藤枝

昨年の東海リーグデヴュー時から使用のユニフォーム。筆者には衝撃的だった色彩もだいぶ見慣れてきた。そういえば静岡からの今季の全日本東海大会への2チームはどちらもプーマ製のユニフォームを使用している。

青いもう1着は同じプーマ製だがデザインが違う。こちらのユニフォームではデリッツィア同様、肩のロゴが気になる。

どちらのユニも背中を含め、広告表示はなし。

 

▼member of the gang

ギャングと言えばこのユニフォーム。袖にホームタウンである「伊賀上野」そして背中に広告表示1社。

ゴレイロ用も基本的に同じデザイン。

こちらはオレンジのフィールド・ユニ。バンデージを巻く選手が多いので、ソックス各色への準備が必要か。

 

▼NASPA四日市

こちらは赤白のユニ。左袖に広告1社。

もう1着、緑色ベースのユニとゴレイロ用がこちら。

こちらのユニ、やはり両肩(袖)のロゴが気になる。

 

▼名古屋オーシャンズ・サテライト

さすがプロチームの下部組織だけあって、広告もユニフォーム規定で定められた最大の4ヶ所(シャツ3ヶ所、ショーツ1ヶ所)に表示。

青いこちらはまったく同じデザインの色違い。赤同様に右袖にはマスキングが施されているが、目に見える部分は「NAGOYA」のホームタウン名。

 

▼ROBOGATO

背番号、胸番号の表示の仕方や色彩など文字の見易さにも気を使ったデザイン。こちらは赤ベースのフィールドとダークなゴレ用。

青系のフィールドと黄色のゴレ用。4色ともすべて同じデザインのようだ。

胸と背中に広告1社ずつ。

 

▼FALCO GIFU FS

胸番号、背番号そしてエンブレムだけのシンプルなユニフォーム。

サブ用のシャツは白/紺だったと思うが手元に写真なし。

 

▼レインボー垂井

※昨年度の全日本選手権東海大会出場時の集合写真。

 

最後に、静岡県フットサル連盟の役員の立場として少しだけ・・・。

静岡県内で言えば、ジュビロカップのように公式戦ではあるが静岡一を決めたその先がない大会であれば、県内役員の判断でユニフォームの使用の可否を伝えればよいのだが、県リーグや全日本の予選のように勝ちあがればその先がある大会などでは状況が違う。

静岡で認められていたことが東海そして全国でNGとなることだけは避けなければいけないからだ。

県内での予選大会と勝ち上がった先の地域や全国大会とでユニフォーム規定の解釈が違う事は参加チームにとっては戸惑う事にもなるだろう。

しかしながら今回の記事でご紹介したように、チーム側からの確認依頼に県内の役員の立場では安易に答えられない場面も多いのだと気付かされた。

確かにこれまでも何度か県協会経由でJFAにその確認をお願いした事もあった。ただJFAは、あるユニフォームをその試合で使える使えないの最終判断を下す組織ではないことも忘れてはならない。

もちろん参加チームが「完璧に規約に適合したユニフォーム」を着用してくれれば何の懸念もないのだが、チームで一式そろえて10数万ともなるユニフォーム、「あと1年だけ使いたい!」などの事情も汲み取ってあげたいとも思う。
特に県内支部レベルでは公式戦の普及の面においても、ユニフォーム規定への厳格な対応が必ずしもこの競技のプラスになるとも思えない。

もちろん運営側に立つ機会も多い筆者としては、規約を遵守して試合に臨んでもらうことをチーム側に要請する立場ではある。しかしながら、個人的には広告表示に関する内容を除き、ユニフォーム規定の詳細部分についての解釈や判断は「選手同士、審判、オフィシャルそして観戦している方がわかりやすければそれでいいのでは?」と感じている事もまた事実だ。

ただ、その表示に申請料が発生する広告表示に関する規約部分は、しっかりと対応しているチームがある以上、「正直者が馬鹿をみる」ことがあってはならないと思うし、チーム側としても事前に申請処理を済ませるべきだろう。

筆者が今年度行った広告表示の申請へのJFAからの回答(承認)。この用紙をいわゆるユニフォームチェック時に用意しておけば万全だ。

当然、運営側としては、これを行っていないチーム側への確実な申請処理を要求すべきだとも思う。ただ現場としての問題は、試合直前のマッチコーディネーションミーティングなどの際に未申請の事実が判明した場合、あるいは明らかな規定違反が認められた場合、そのユニフォームの使用を許可するかしないかではないだろうか。

少なくとも筆者には、このチームに代替のユニフォームがない場合、使用不可(=試合ができない。)を申し渡す勇気は持ち合わせていない。
もしこの記事を目にされた方の中に、立場上そういった判断をしなければならなかった経験をお持ちの方や、チーム関係者の方がいらっしゃれば、是非ともその経験談をお聞きしたいとも思う。

色々書いてきたが、気にしはじめるとキリがないユニフォーム規定にまつわるあれこれ、これまで実際に使用可能や不可能になった実例の公開やガイドラインなどがあれば少しは判断の参考になるのかもしれないが、よくよく考えると規定に適合したユニフォームを用意してもらえれば何の心配もない話なのだ。

今後、選手側にユニフォーム規定への意識が高まることを望むのはもちろんだが、運営側としても、そのための周知徹底をこれまで以上に心掛けたいと思う。

大会の種類、種別を問わず、使用する用具で気を揉むことなく、選手たちが試合そのものに集中できることこそが最も大切である事は間違いない。

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