第3日第3試合 府中アスレティックFC 3 vs 4 名古屋オーシャンズ
一昨日に神戸に敗れた府中と、昨日大阪を4対0で下した名古屋の対戦。府中、名古屋とも同じメンバーで臨んだ。
序盤からボールキープする名古屋に、引いて守る府中の構図。府中はハーフライン付近から強いプレスをかけ、カウンターを狙う。
先制は名古屋。10分、吉川智貴が得たゴール正面のFKを森岡薫が豪快に蹴りこんだ。森岡は今季初ゴール。
府中は直後に追いつく。11分、ハーフライン付近でボールを奪った柴田祐輔が左前方の上福元俊哉に股抜きパス。これを上福元が名古屋ゴールに突き刺した。
お互いに球際の勝負にこだわった重厚感あふれる試合展開。前半はこのまま1対1で終了する。
後半、先手を取ったのは府中。23分、右サイドを駆け上がった岡山洋介のクロスを三井健が蹴りこむ。真っ向勝負を挑む府中に対し、名古屋もカウンターからペドロコスタ、シンビーニャが枠内シュートを放つが、府中ゴレイロ柿原聡一朗にストップされる。
名古屋は27分に追いつく。森岡からのパスを受けたシンビーニャが左奥に流れてDF2人を引き付け、ファーでフリーになった吉川が押し込んだ。
名古屋の猛攻に対して体を張って対抗していた府中だが31分、山田ラファエルユウゴがPA内で痛恨のハンド。このPKを森岡が難なく決めて名古屋が再びリードを奪う。
2連敗は避けたい府中は直後のキックオフから、山田ラファエルのシュートのこぼれを皆本晃が流し込んでまたしても同点に。会場は大いに盛り上がる。
名古屋は35分、右サイドを持ち上がった吉川のシュートパスを北原亘が合わせ、またまた勝ち越し。府中は残り1分30秒から、小檜山譲をゴレイロにパワープレーを開始。選手の流動性が高いパス回しで崩しにかかるが、結局無得点。4対3で名古屋が勝利した。
試合終了後、観客席からは両チームをたたえる大きな拍手が沸いた。名古屋は2連勝、府中は2連敗。明暗が分かれる滑り出しとなった。
府中・谷本俊介監督コメント
「神戸戦に敗れた府中が名古屋に勝てるわけがないと思う人が多かったかも知れないが、われわれは勝てると信じてゲームに入った。勝つチャンスはあったと思うが、結果的に競り負けた。相手の地力を褒めるしかないだろう。追いつき、追い抜く力を残り31試合で付けていきたい」
府中・皆本晃主将コメント
「名古屋が相手でもこういう試合ができると分かっていた。勝敗を分けたのはセットプレーなどのちょっとした精度などの積み重ね。自分たちがもっと成長しなくてはいけない。次戦は違う顔をしたゲームをしたい」
名古屋・ビクトル・アコスタ・ガルシア監督コメント
「開幕セントラルの2連勝をうれしく思う。昨日の疲れを見せず、こういう(緊迫した)ゲームができた。守備的に臨んで、カウンターを狙うチームに対しては常に難しいところがある。しかし、われわれは守勢に回ってはいけないチーム。常に良いゲームをする責任がある。そういう意味でも、難しいゲームに勝てたことは大きい」
名古屋・吉川智貴主将コメント
「相手が引いてカウンターを狙ってくることで、難しい試合になることは分かっていた。今日はボールの失い方が良くない場面があった。セントラルで2勝できたことは、チームにとって大きい。次戦は自分たちの良さをもっと出して戦いたい」
現地レポート:橋爪 充
掲載:フットデ静岡
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