【第1節2日目第3試合】
エスポラーダ北海道 2-1 デウソン神戸
7分 0-1 岡崎チアゴ(神戸)
33分 1-1 本田拓磨(北海道)
37分 2-1 水上玄太(北海道)
北海道は高山、堀米、上貝、本田、ゴレイロ関口、神戸は鈴村、大野、原田、相井、ゴレイロ冨金原でスタート。
スピード豊かにゴールに迫る北海道、ピヴォ当てからの展開に活路を見出す神戸という対照的なゲーム運び。先制は神戸。7分、左サイドでマークを外してボールを受けた岡崎が、右足シュートを決めた。北海道は室田祐希、堀米らが速攻を仕掛けるが、神戸ゴレイロ冨金原が再三の好セーブでゴールを割らせない。前半は1対0神戸リードで終了した。
後半も一進一退の攻防。北海道は33分、左サイドをドリブル突破した堀米からの折り返しを受けた本田が反転シュート。これが決まって北海道が同点に追いつく。
お互いの良さが出た好ゲーム。北海道は37分、カウンターから室田祐希が持ち上がり、鈴木裕太郎を経由し、最後は水上が決めて逆転に成功した。
神戸は直後に鈴村をゴレイロに据えたパワープレーを開始するも実らず。北海道がFリーグ参入後、開幕戦初勝利を挙げた。
▼神戸千綿リカルド監督コメント
「勝てなくて残念。(選手は)やれることはやっていたと思う。フィニッシュの精度が足りなかった」
-今季、どういうコンセプトでチームを作ろうと考えているか。
「(監督を引き受けて以来)ミッションという気持ちでやってきた。まず感謝の気持ちを持ちながらチームを作ろうと決めた。毎日厳しく練習し、お客さんに対しての感謝の気持ちで試合をする」
-Fリーグに復帰して、どう感じたか。変わったところはあるか。
「昨日、会場で久しぶりにFリーグを久しぶりに見て、どきどきした。日本のフットサルは戦術的なところが成長していると感じた。がんばらなくてはいけないリーグになったと思う。若い選手たちもトラップやパスだけでなく、戦術的な動きができるようになってきた」
▼神戸冨金原徹選手コメント
「次は名古屋戦。スタートした当初から、名古屋に勝つことを強く意識している。修正できるところ修正して、1週間、人生をかけていい準備をする。勝つことにこだわってやりたい」
▼北海道小野寺隆彦監督
「参入7年目にして、初めて開幕戦を勝つことができた。積み上げてきたものが大きいと思う。大変わりのしないチーム。ストロングポイントもウィークポイントも分かっている。今日はウィークポイントが多く出てしまったが、そんなゲームでも勝ち切れたのは、成長の証。今日は、見に来てくれたファンのみなさんをとりこにするために、絶対に勝たなければいけないと思っていた。自分自身にとっても良い時、悪い時があって、今日はとにかく勝たなければいけない試合だった。大分戦で勝利できれば、チームがぐっと上がっていく。しっかり調整したい」
-開幕戦に向けてどのような調整をしたか。
「通常であればフィジカル中心にチームを作っていく時期。だが、開幕まで時間がなかったので、週1回だけフィジカルをやり、週の半ばで攻撃とディフェンスをやるというパターン。ゲームのルーティンと変わらないやり方だった」
▼北海道高山剛寛選手コメント
「(今季は)僕らにとって特別な1年にする。苦しい試合だったが勝ち切ることができ、いいスタートになった。大分、大阪と強敵が続くが全力で戦い、優勝できるように頑張っていきたい」
▼北海道本田拓磨選手コメント
-開幕節に勝利した。
「昨シーズン、リーグ戦が4位に終わり、プーマカップでも結果を出せなかった。開幕節に臨む選手のモチベーションは高かった。前半流れが悪かったが、内容は悪くなかったので結果がついてきて良かった」
-堀米、上貝、高山選手とのセットは昨シーズンとほとんど同じ顔ぶれ。
「ベースはほぼ一緒。継続してやっているからやりやすい。新シーズンに入っても、あまり時間をかけずに練習できていた。ホリだったり宮原だったり、ドリブルで仕掛けられる選手がいる中で、あとの3人でどれだけスペースを作れるかということを話していた」
-同点ゴールを決めた。左サイドを突破した堀米選手の折り返しを決めた。
「(シュートのタイミングとしては)うまく入りきれないと感じたので、スピードを落として受けた。相手ゴレイロは前半に顔面を蹴られていたので、上を狙った。意識したらいい感じで入った」
-反転シュートだった。あまりそういうプレーをするイメージがない。
「確かになかった。その場の反応。それまで何本か、シュートを打つべき場面で打てていなかったので、思い切って」
-ディフェンス面ではどうだったか。両チームのセットチェンジの時間がほとんど同じだった。
「相手にピヴォ当てをうまくやられてしまった。特に原田選手に当てられすぎた。自分たちでやり直しができなかった。今シーズンも少なくとも2回対戦するが、どれだけ当てられないかが重要」
-今シーズンの目標は。
「昨シーズンはけがで離脱する場面もあった。今季はけがをせず、チームに貢献したい。順位は昨シーズンより上が目標。まずはファイナルに行けるように」
-北海道の「走るフットサル」は見るたびに磨きがかかっているような印象。
「カウンターベースということで、チームの特徴もある。昨シーズンからトレーナーが代わり、練習から相当走っている。その効果があるのかもしれない」
▼神戸大野一輝選手コメント
-Fリーグデビュー。ファーストセットに入っていてびっくりした。
「4月の半ばに大阪と練習試合をやったときに、セカンドセットの後、若手の2番目ぐらい(のセット)で出た。大阪とは名古屋サテライト時代にやったことがあって、慣れていたのでいつもどおりのプレーができた。それで評価が上がって、ファースト(セット)に入れてもらえるようになった」
-チームで求められていることは
「後ろで回してピヴォ当てというのが基本戦術。自分は前を見られるタイプなので、(原田)浩平さんにも『チャンスがあればあててくれ』と言われている」
-ポジションは名古屋サテ時代のフィクソではなく、基本的には右のアラだったように見えた。
「フィクソのスズさん(鈴村選手)には、とにかく前に行けと言われる。あまり慣れたポジションではないが、戦況に応じてスズさん(鈴村選手)とお互いに交代してフィクソに入ることもあった」
-パスでリズムを作るタイプ。多少のミスにも動じることなく、40分間安定したプレーだった。
「思ったよりも緊張しなかった。むしろ東海リーグの初戦のほうが緊張した。ミーティングではミスしてもいいからと言われていたので、自分のプレーを全力でやるだけだった。序盤は硬かったが、みんなが声をかけてくれたのが大きかった」
-ベンチに下がるときに、いつも監督と話をしていた。
「『いつものプレーができている。大丈夫』と言ってもらえた」
-鈴村選手とのプレーは学ぶべき点は多いのでは。
「守備のときに相手をだますこと。声を出すこと。いろいろなことを、同じフィクソとして盗まないといけない。右左の両足が使えることもいいお手本だと思う」
-今季の目標を。
「チームは、監督もずっと言っているが、リーグ優勝してアジア選手権優勝を狙いたい。個人的には、このままコンスタントに試合に出続け、けがをしないように。目立つタイプではないので、裏からチームを支えたい」
-次節は名古屋戦。サテライト出身者としては特別な気持ちがあるのでは。
「僕は、トップにフィクソが多かったのでなかなか(トップの)練習に参加できなかった。多くの選手とは、マッチアップするのが初めて。以前紅白戦をしたときも、(森岡)薫さんたち代表組はいなかった。対戦はかなり楽しみ。どれだけ通用するのか。全力でぶつかるだけだ」