開催日:2016年9月4日(日)
会場:静岡県・エコパサブアリーナ
試合時間:前後半20分、ハーフタイム10分
写真・文/橋爪充
昨シーズンは降格した2部で無類の強さを発揮し9戦全勝し1部に復帰したPraia Grandeと、入れ替え戦を経験しつつもしぶとく1部にとどまり続けるNASPA四日市の対戦。お互いに開幕2連敗で迎えた第3節は、勝ち点3を渇望する両チームの意地がぶつかり合うバチバチの一戦となった。
昨年の成績、今季のここまでの流れをみると、この対戦は1部残留争いに大きな意味を持つ。勝ち点を3ポイント積み上げるだけでなく、残留争いのライバルとの当該対決に勝てばシーズン後半に大きなアドバンテージを得られる。
ナスパは5分、ゴール左でボールを保持した石井誠がひとため入れて相手DFのバランスを崩し、突き上げるようなシュートで先制。プライアも負けじと6分台にエース石川隼人が立て続けにゴールを陥れて逆転。前半は2対1プライアリードで終えた。
カウンターの応酬、その起点を抑えようとするファールギリギリのボディーコンタクト。ボールホルダーへの寄せの鋭さが光る、武骨な試合模様は後半にも継がれる。
ナスパは石川哲也、森下直紀、加藤壮太、榊原敦史がクワトロから練度の高いパスワークを披露。徐々にペースを握ると27分、右CKからの連続シュートから石井誠がこの日2点目を決めて同点。30分には左エリアから水谷健太がFKを直接突き刺して逆転に成功する。
3連敗は避けたいプライア。チームの危機を救ったのは高校生プレイヤーの山田凱斗だった。右サイド奥深くへ侵入すると、ほとんど角度のないところからシュートを決め、同点。ゲームはこのまま終了し、3対3ドローで決した。
プライアの渡邉純監督兼選手は「勝ち点3をほしかったが、悲観してはいない」と、結果を前向きにとらえた。「きょう初出場の平井(政人)など新しいメンバーも入って、チーム作りをしている段階。スタートが遅かったのは仕方がない。ビルドアップのミスをなくすなど、コンビネーションの精度を上げていけば戦える」とシーズン後半の巻き返しを誓った。
ナスパの水谷健太監督兼選手は「ここで勝たないと沈んでしまう。勝ち点3しか考えていない戦いだった」と振り返った。「状況は相手も同じ。だからこそ難しいゲームだったし、気持ちが伝わってくる内容だった。最後の局面で、いなし方の上手いチームとの差が出たかもしれない」と勝ち点1に終わった原因を分析した。
ナスパはチャンスの数と得点の数が比例しない。だが水谷は、「やることは変えず、球際にこだわりを見せれば勝ち点を拾っていける」と力強く語った。
[試合結果]
Praia Grande 3-3 NASPA四日市
[得点経過]
5分 0-1 石井誠(ナスパ)
6分 1-1 石川隼人(プライア)
6分 2-1 石川隼人(プライア)
27分 2-2 石井誠(ナスパ)
30分 2-3 水谷健太(ナスパ)
32分 3-3 山田凱斗(プライア)