一週間遅れとなってなってしまったが、今年度のジュビロカップを振り返ってみたい。
まずは予選ラウンドから。
今年の予選ラウンドでフットデ静岡が特に注目したのはふたつ。
一つ目は、例年にも増して同支部対決が多かったこと。
毎年同様ではあるが、このジュビロカップの予選ラウンドでの組み合わせは、あらかじめ決められたカテゴリー枠に各リーグでの順位などにより実際のチームがはめ込まれ決定する。
ひとつ例をあげてみよう。たとえば予選Dブロック。このブロックには
①県リーグ2部の4位のチーム
②東部支部リーグの1位のチーム
③東海リーグ県内から参加の8番目の順位のチーム
とあらかじめ定められていた。
もちろん、この決定がされた段階ではすべてのリーグは開催中で順位は確定していない。
で、最終的にその枠に収まったのは
①沼津蹴球団
②Natureza Grande
③MATO GROSSO
とすべて東部支部の所属チームとなった。
これと同様に、Aブロック、Fブロックではすべて西部支部勢となったほか、県リーグ以上を戦う同支部2チームが同居するブロックも多く発生した。
やりにくさ、やりやすさ、もったいない!など様々な考えがされるようだが、この偶然もまたジュビロカップでありカテゴリーを越えての対戦カードは例え同支部対決であっても、貴重な経験を積み重ねる絶好の機会だと思う。
もうひとつの注目点は他県からの参加について。
今大会では初めて県外に拠点を置くチームが参加チームに名を連ねていた。(※過去の大会プログラムなど調べられる範囲での調査結果です。万が一、過去に例があった場合にはご容赦ください。)
今年度のプログラムによるとマイティーホークのチーム代表者の拠点は愛知県田原市となっている。
そして、このチームの出場枠は県協会推薦だ。
これは静岡県フットサル連盟の活動も支援していただいている、NPO法人浜名湖フットサルコミュニティーが運営する西部地域でのフットサルリーグに、県境をまたぎ参加していた同チームがそのリーグの今季の優勝チームということで推薦されたようだ。
たしかに県内西部地域はおとなりの愛知県との県境をはさみ、豊橋あたりまではフットサルチーム同士の交流も多いと聞くし、このチームの普段の活動には県内の選手も含まれている?とか。
「他県から」の視点でもうひとつ。
予選Eブロックに参加していた、LIONフットサルクラブ。西部支部2部リーグのチームだが、今大会に向け他県から何人かの選手を助っ人に加えていた。
全日本選手権なども含め、短期カップ戦形式へのエントリーとしては時折見受けられるし、民間の大会参加などでは当たり前と言えるだろう。
今回、LIONに登録されていたメンバーは・・・。東海1部リーグで現役で活躍している選手を含め、ほぼ全員が東海リーガーとその経験者でのチーム編成だった。
いずれにしても、同時に開催されているO-30レディースクラスへの他県招待枠同様に、こういったチームの受け入れを行うことは、このジュビロカップが県内のみならず、東海地域のフットサル競技を盛り上げるための環境つくりとして貢献していると言えるのではないだろうか。
以下に予選ラウンドを簡単に振り返るレポートを掲載させていただいた。
13分ハーフのランニングタイムの試合フォーマットは通常の公式戦とは違う難しさがあるのは事実。
それでも勝ちあがるチームこそ、強いチームであることは間違いないだろう。
今年はどんな波乱があったのか??
▼A-B-Cブロック
Aブロックでは、やはり東海王者、ジュビロ磐田が大きく抜け出ていた。26分間のランニングタイムという試合フォーマット故、浜西フットサルとの対戦では前半を0-0で折り返すなど「やや苦戦か?!」と言えるかもしれないが、終わってみれば「やはり!」の結果だった。
続いてBブロック。ここの3チームは次年度に県リーグ1部に名を連ねるチームばかりだ。まさに来季の前哨戦となった各対戦は非常に拮抗していた。ほんのわずかな差で2部リーグから1部リーグへ昇格を決めているBEN futsal clubが勝ち上がった。
Cブロックでは県リーグ、東海リーグに参戦している中部支部の2チームを相手に、同地域を中心にかつては県リーグでもプレー経験があるベテラン勢が中心のRagazzo Futsal Clubが健闘をみせるも、東海リーグのXEBRAが意地の逆転勝利で勝ちあがる。
▼D-E-Fブロック
Dブロック。今季を支部、県、東海、それぞれの舞台で戦ってきた東部支部の3チーム、序列で言えば最下位のNatureza Grandeが初戦5人、2試合目6人の戦力ながら失点0で勝ち上がる結果となった。今季、東部支部を制した実力を少人数ながら発揮、戦力が揃うであろう決勝ラウンドでの活躍を大いに期待させる戦いぶりだった。
Eブロックには前出のマイティーホークが含まれる。中西部支部1位に県1部リーグのチームとの対戦だったが、予選全ブロックで唯一、1勝1敗と星を分け合う3チームの対戦結果となった。最終的に県1部リーグのテレポケット/DOPPOが得失点差で勝ち上がった。
Fブロックには、このジュビロカップで5度の栄冠に輝いている田原FCが入った。挑むのは同支部からの2チームだったが注目はLIONフットサルクラブ。上でも書いたが、この大会へのエントリー選手は三重県、愛知県からの助っ人を含めほぼ全員が東海リーガーとその経験者!パワーとテクニックがわずかな試合時間の中で融合、勝ち上がりを決めた。
▼G-H-Iブロック
Gブロックには、今季の東海1部では精彩を欠いていたとは言えやはりビッグネームのPraia Grandeが入る。西部支部1位のCALIENTSとの対戦では先制を許したが徐々に本領を発揮し逆転。順当ともいえる勝ち上がりを決めた。
Hブロック。過去には県リーグにも参加していたルーキーズが久しぶりの対決となったLOCO☆相手に1-1の引き分けと健闘。得失点差での勝ち抜きを懸けた2試合目での「もう1点!」が遠く、今季の県1部リーグ2位のLOCO☆がこのブロックを勝ち上がった。
Iブロックを危なげなく勝ち上がったのは、今季の東海2部を制した大和撫子/VIORA藤枝。怪我から復帰の主力も徐々にペースを上げてきたようで、少ないフィールドの選手層ながらチームとしての完成度を見せつけた。
▼J-K-Lブロック
Jブロックでは、東海1部昇格を逃しはしたものの強豪のEstrelado/焼津と、今季の県1部リーグを制し来季は同じ土俵での対戦となるスリーク浜松が同居、注目の一戦となるかと思われたのだが・・・。県リーグでは爆発的な得点力を誇ったスリークがまさかの無得点での2連敗で敗退。Estrelado/焼津の強さが際立ったブロックだった。
Kブロックには以前の記事でも取り上げたジュビロ・スクールが入る。vsセレゾン戦の0-7の結果を受けて臨んだIKAI futsal戦、先輩格のセレゾン浜松との直接対決を1-1で終えていたイカイは8点差以上の勝利が必須とあって気合充分。その猛攻に耐え切れず最終的に0-9。イカイは今季の2部リーグを制し、来季は待望の県1部リーグを舞台に戦う。
Lブロックの戦前予想は「DANNYの勝ち上がりは鉄板でしょ!」の声が圧倒的だったのだが・・・。そのDANNYはまさかの2連敗での予選敗退となった。金星をあげたのは県2部のAS PRACAと東部施設枠で出場のRESISTAだが、この2チームの直接対決もドラマがあった。1-0での勝利目前のPRACAだったが試合残り数十秒でRESISTAが追いつく。ランニングタイムを刻むタイマーが動き続ける中、急ぐPRACAはキックオフから最後のチャンス!そのまま「まさか!?」の展開でPRACAにゴール!と同時に試合終了!!
わずか数十秒の中での一喜一憂こそフットサルの醍醐味だとあらためて感じさせてくれたゲーム終盤だった。
※ここまで、長~いレポートとなってしまいましたが最後まで目を通して頂き、ありがとうございました。