第10回静岡県社会人フットサル1部リーグ【第2節】@エコパ・サブアリーナ・・・2011/07/02(sat)
■Obra-Prima 3 vs 2 MATO GROSSO FUJI
マトのキックオフで始まったゲームはお互いがハーフで守り静かな時間帯が長く続く。
オブラは時折、マトのディフェンスの裏側でフリーになった選手にロングフィードを入れシンプルなチャンスメークを狙うが、ゴレイロの菅谷が的確な指示と対応で決定機を与えない。
マトはパスでの組み立てを基本に攻めるが、ゴールに結びつくような有効な連携が見出せないまま前半の試合時間を消費した。
お互いにスコアレスで迎えた後半、オブラは右サイドを基点にゲームの流れを掴むこととなる。
後半開始早々、マト陣内ペナルティーエリア右側でボールを受けた西谷が素早くゴール前に折り返すとフリーで待っていた下田が確実に決め先制点を奪う。
マトにとっては警戒していた西谷へのパスに全員が気を取られ、ゴール前でフリーとなる選手を生み出してしまった。さらに西谷への詰めも甘く、折り返しを許した事もこの失点につながった。
さらにオブラは加藤が右サイドをドリブルで仕掛け、角度のない位置から思い切りよく枠を狙う。
このシュートに備えていた名手菅谷だったが、ファーストタッチでボールを処理しきれずわずかにもたついてしまうと、その隙を見逃さなかった山根が抜け目なくボールを突付きゴール内へ蹴りこんだ。
0-2とリードを奪われたことで、より積極的にゴールを目指さなければならなくなったマトにスピード感が生まれてきた。
それまではボールはつながるものの出し手のタイミングや受け手の動き出しが遅く時間がかかっていたパス交換がよりシンプルになる。
27分には自陣からの連携の良いパス交換から最後は寺田が右から深谷へラストパス。大きく左右に振られたオブラのディフェンスが対応できず反撃のゴールとなった。
さらに攻勢を続けるマトは右コーナーキックからゴール正面に入ったボールに寺田が粘りゴレイロの股間を抜くシュートを決め2-2の同点に追いつく。
一気にたたみ掛けたいマトだったが、オブラが踏みとどまった。
同点のシーンから2分後、右サイドを西谷がドリブルで進む。対応したディフェンスを上手く交わしゴール前に折り返すとそこには大西がフリーで待っていた。
先制点の場面を思い起こさせる展開にマトの菅谷も「何故フリーなんだ!」とディフェンスに激を飛ばすが後の祭り。
結局、これが決勝点となりオブラは開幕2連勝、マトは2連敗となった。
マトにとって惜しかったのは、勝ち越されたあと相手ミスからゴール前で絶好のチャンスを得たシーン。
ゴレイロと1対1の状況で安田の放ったシュートはこの日オブラのゴールを守る竹内が体の正面に当てて防いだ。
その後、第1節同様に菅谷がハーフラインを越え、攻撃に出たが勝点に届くゴールは生まれず試合終了となった。
静岡県で最も長い歴史を誇るチームの一つ、MATO GROSSO。
県リーグに降格ということだけで残念に思う関係者も多いと思うが、若い戦力を加えた新たなスタートは厳しい船出となった。
短い準備期間で今季を迎えたことで、ベテラン勢の経験と若手のポテンシャルがまだ融合しきれておらず苦しい試合を余儀なくされたことに違いはないが、この日2点のビハインドを追いついたマトには今後の伸びしろを大いに感じた事も事実。
ひとり一人の持ち味を戦術で消してしまう事が無いよう、伸び伸びとしたプレーを期待したい。
一方、2連勝で序盤を終えたオブラは昨年の成績を上回るどころか、LOCO☆(昨季2位)、FSC(同3位)といった同支部の先輩チームを凌ぐ成績も現実味を帯びてきた。
引き続きシーズンを通しての安定した戦いを期待したい。
■得点経過(※公式記録による)
▼前半
※両チーム得点なし
▼後半
22分→Obra:下田高裕(10)
25分→Obra:山根諒平(7)
27分→MATO:深谷亮平(10)
31分→MATO:寺田祐(13)
33分→Obra:大西洋平(5)