今季の静岡県内の主なリーグ戦は男女共にすでに始まっていることはみなさんご承知の通り。
そして東海リーグでも男子の1部、2部はすでに幕を開け、最後に残った東海女子フットサルリーグが去る7月3日、初めてその会場となる名古屋市北スポーツセンターにて開催されました。
先日一足先に幕開けした東海1部が行われた守山スポーツセンターからも20分程度の距離にあるアリーナです。
玄関を入った瞬間、プールの消毒に使うカルキ臭さが・・・ジムやスイミングプールなども併設されているアリーナですが大都会、名古屋市の施設だけに相当の利用者があるのでしょうね!(ちなみにガラス張りのプールエリアは撮影禁止の張り紙で保護?されていました。)
試合が行われるメインアリーナは40m X 20mのピッチがしっかり収まる程よいサイズ。観客席は3方向からピッチを見下ろせる配置です。
守山スポーツセンターもそうでしたが、一般利用者の多いアリーナだけにこの北スポーツセンターも各種競技のラインがカラフルなピッチです。
ただ、黄色みを帯びた照明と、その暗さ(ピッチが約1/4程度の点灯、観客席は後方通路の蛍光灯のみ)はカメラにとっては厳しさを予感させます。
さて、これまで静岡からは3チームが参加を続けてきた東海女子ですが今季は2チームが参加。連覇を狙うFrontier FCと悲願の東海制覇に挑むgolrira shizuokaがその2チームです。
新規参入チームを含めての8チームが東海女王の座を目指す今季の東海女子、やはりその開幕を見逃すわけには行きません!と言うわけで出掛けたのですが、女子のスケジュールはインターバルに多少の余裕があり、試合終了後、各チームのキャプテンや監督さんにコメントを頂くことも出来ましたので、得点経過のレポートと併せ、ご紹介させていただきます。
まずは今季のオープニングゲームとなったgolrira shizuokaと蹴球小娘(三重県)から掲載いたします。
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2011東海女子フットサルリーグ【第1節】@北スポーツセンター(名古屋)・・・2011/07/03(sun)
■golrira shizuoka 4 vs 1 蹴球小娘/ONZE
昨シーズンの東海リーグでは3位、全日本女子では静岡県代表として東海大会に臨みながらも全国枠を逃したgolrira shizuoka(以下、ゴリラ)。今季は新たな戦力を加え悲願達成に向けスタートを切る。
東海の古豪、ギャングの所属する三重県からの2チーム目として東海女子に参戦する蹴球小娘/ONZE(以下、蹴球小娘)。昨季のリーグで全敗の屈辱を晴らすべく、今シーズンのスタートラインに立つ。
フットサル選手にとって、基本的なボール扱いが上手い事は当然だが、判断力や戦術眼などに優れている事などが良い選手か否かの判断材料にもされるだろう。
それらはもちろん重要な要素ではあるが、こと女子選手に限っては「強いボールが蹴れる事」あるいは「足が速いこと」のどちらかだけでも他の選手より優れていれば大きなアドバンテージに成り得る。
今季のgolrira shizuokaの新戦力の中にその両方を兼ね備えた選手が加入した。
背番号18番をつける谷下友希がその選手だ。その谷下の東海リーグ初登場を楽しみにキックオフの時間を迎えた。
前半のキックオフはゴリラ。キャプテンの斎藤、ベテラン稲葉、昨季の得点王の松島、静岡県選抜として全国優勝を経験した青山のおなじみの4人に、やはり選抜メンバーの横山がゴレイロとしてピッチに立った。
開始直後から右サイドの斎藤を基点とした組み立てでボールをつなぐ。その斎藤から、青山をターゲットにしたパスが通るがフィニッシュの精度が上がらず決めきれない。青山は左サイドで受け自らの仕掛けからもチャンスを作るが、小娘の寄せも厳しく枠を捉えるシュートが打たせてもらえない。
小娘はしっかり守り、奪ったボールを三重県選抜として全国を経験しさらに成長した山本のカウンターに託す。
ゴリラのポゼッションが高いまま試合は進むが、最初のローテーションでピッチに立った注目の谷下が結果を出す。
ピッチに立った瞬間からゴールへの積極的なアプローチを見せていた谷下だったが、前半5分、それまで何度となくシュートを放っていた青山がパサーとなり谷下に配球、これを鮮やかに決めゴリラの今季ファーストゴールが生まれた。
先制ゴールを奪われはしたが、カウンター狙いの小娘はそのスタイルを変えずゲームを進め、速攻から飛び出したゴリラのゴレイロ横山をかわしビッグチャンスが訪れる。しかし、がら空きとなったゴールに松島が良く戻り、シュートを体でブロック、ゴリラは事なきを得る。
攻めながらも追加点が奪えなかったゴリラは前半終了間際、谷下がゴール正面で待つ青山にパス。これを青山が落ち着いてコースを狙いゴール。貴重な追加点を奪い後半へ折り返す事となる。
前半以上に積極的な入りをしたゴリラは後半開始2分後、左アラでボールを受けた青山が得意のボールタッチで一瞬マークを外すと利き足を振り切り自身の2点目、チームとしての3点目を奪う。
ゴリラは直後にも昨季の得点王、松島が中盤左サイドで受けたボールを中央へのカットインから右足で豪快に決めた。
大量リードを許してしまった小娘は、19分、前半からたびたびゴリラゴールを目指していた山本が、ゴリラの長い横パスをカット、そのままスピードを生かしたドリブルで持ち込みゴールを奪う。
この試合、その後の残り10分少々でゴールが動く事はなかった。
4-1となってからのゴリラは中学生の望月、高校生の竹下を含めベンチ入りした全員がピッチに立ち、点差を詰められることなく試合を終えた。
ファーストセットの戦力には定評のあるゴリラだが、ローテーションが必須のこの競技でいわゆるセカンド以降の戦力が課題だった。もちろん尾崎、小長井らの成長もあり最小限の時間はピッチを任せられるようになっては来た事も事実。
今季は先にご紹介した谷下の加入により、ファーストセットの組み換えあるいはセカンド以降の選手起用に大きな幅ができ、結果としてチームの総合力としての底上げが実現するのではないか。
今年こそ!を予感させるゴリラのオープニングゲームだった。
※ゴリラ、斎藤希キャプテンのコメント。
▼初戦を終えての感想は?
・・・今年はチーム全体で戦う事がテーマです。そういう意味で全員がピッチに立ち結果も出せて良かったです。
▼自身にゴールがなかったが?
・・・後半のあの場面(ゴール正面絶好の位置からフリーで放ったシュート)は決めたかったですけどね。ただ自分のゴールに大きなこだわりはないですよ。誰が取ってもチームのゴールですから。
▼今季の目標の設定は?
・・・最大の目標は全日本女子ですね。去年の悔しさを跳ね飛ばしたい。必ず全国の舞台に立ちたいです。もちろん東海リーグも重要ですが、去年の悔しさを糧に全国を目指せばリーグでの結果もついてくるはず。(※昨季は静岡県大会を勝ち上がったが東海大会で全国への2枠に手が届かなかった。)
▼注目選手、新戦力などについて聞かせてください。
・・・もちろん今日ゴールを決めた友季(谷下)には期待してますが、とにかく今年は全員の戦力で戦う1年にしたい。中学生の菜々も含めて全員が注目選手かな?
※蹴球小娘、山田一博監督のコメント。
・・・負けはしましたが、昨年(7失点での敗戦)を思えば成長は感じています。攻守両面でやろうとしている形は出来てきましたし、全員に同じ考え方が定着しつつある。全体的には良い方向に進んでいると思います。
ただ、この試合の前半終了間際、そして後半の立ち上がりの失点は課題です。一番失点してはいけない時間帯である事はみんなが解っていたんですけどね。
今季、攻撃の中心は山本ですが中学生の登録メンバーも含め全員で成長していきたいです。
■得点経過(※公式記録による)
▼前半
04:43分→golrira:谷下友季(18)
14:26分→golrira:青山実苗(7)
▼後半
17:08分→golrira:青山実苗(7)
17:45分→golrira:松島千佳(3)
18:56分→蹴球小娘:山本未来(23)