■決勝トーナメント【準決勝】・・・三重県選抜 vs 岡山県選抜
昨年、男子の三重県選抜史上はじめて東海大会を突破した三重。
2年連続での全国大会となる今大会での最終目標を全国制覇と掲げてはいるものの、まずはそのための第1段階をクリアしたばかり。
目標達成への次なるステップはこの準決勝突破ということになる。
昨年の予選敗退から一歩前進したとも言える今年の決勝トーナメント進出だが、そこは誰もが初めて臨む未知の舞台だ。
対戦相手の岡山県選抜はワイルドカードでの決勝トーナメント進出とは言え、最大の激戦区だったAグループでの3試合を経験しているだけに、その勝負強さは侮れない。
三重県選抜のゲーム観戦の合間で見た予選ラウンドでの岡山県選抜の戦いは、ハイプレスを軸にゲームを進めるチームが多い中、いわゆるハーフでの守りを徹底し奪ったボールをシンプルなカウンターで攻めきるスタイルを見せていた。
大会最終日、午前10:30、定刻どおり準決勝開始のホイッスルが吹かれた。
岡山県選抜はこの試合でも自陣での守りを軸にゲームを進める。
立ち上がりに数度のチャンスを作った三重県選抜だが、ポストに嫌われるなど先制ゴールにあと一歩で手が届かない。
その後もボールはつながるがシュート際への岡山の寄せが厳しく、たびたびシュートブロックを受け岡山ゴールを脅かすまでに至らない。
前半10分過ぎ、ボールを奪った岡山県選抜が右サイドをドリブルで突破。ゴールライン付近までえぐっての折り返しにゴール正面で10番の山下が合わせ1-0。
先制ゴールは岡山県選抜が奪い前半はそのままのスコアで終了した。
後半は開始から5分が過ぎた頃、ハーフライン付近で岡山ボールを奪った三重県選抜の本渡が右サイドで縦にボールを運び、ゴール前の横内へ。予選リーグで無得点だった闘将についにゴールが生まれた瞬間だった。
この横内のゴールで三重県選抜が1-1に追いつく。
予選3試合中、2試合で逆転勝ちを収めている三重県選抜だが、この試合ではその後、勝越しゴールが奪えないまま時間を消費してしまう。
両陣営ともPK戦を意識していたであろう残り30秒、やはり予選ではゴールを決めていなかった三重県選抜の大黒柱とも言える木村が大仕事を成し遂げた。
岡山陣内でボールを奪った木村が、自らドリブルでボールを進め中央から強烈に決めた。
東海リーグでは何度も目撃している木村らしい試合を決めるゴールだったが、その一撃が全国大会での決勝進出を決める大事な試合の残り30秒でも炸裂したわけだ。
「あと一つ!」、気持ちを一つに三重県選抜は足早にロッカールームへ引き上げた。
以下、フォトギャラリーにてゲームの様子を掲載いたします。